書籍情報

男装の歌姫は公爵の執愛に包まれる【書下ろし・イラスト5枚入り】

男装の歌姫は公爵の執愛に包まれる【書下ろし・イラスト5枚入り】

著者:茅原ゆみ

イラスト:蘭蒼史

発売年月日:2018年06月29日

定価:972円(900円+税)

『ほら、どうした? 早く俺の名を呼ばないと、胸だけでいってしまうことになるぞ?』
カストラートに扮し、名を馳せるアンナローザは招かれた晩餐会後、クラウディオ公爵に女性だとバレてしまう。秘密にする代わりにと抱かれ、愛人として城に拘束の日々。それでも家族のためと気張るが、カストラートの自分に彼が惚れ込んでいたことが発覚し、告白まがいの甘やかす宣言、激しい情事に彼色に染められる。その中、父兄の凶報に憔悴していくクラウディオ。いつからか大切になった彼のため、アンナローザは力になりたいと思うのだが……!?

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登場人物

◆クラウディオ・デ・コンファロニエーリ

コンファロニエーラ地方を治める公爵。現国王の次男。アッシュブロンドの髪に青空を思わせるブルートパーズの瞳。背が高く、しなやかな肢体を持った美青年。
芸術と女と酒を愛し、『享楽公爵』として有名。しかしカリスマ性を持ち、武芸に秀でているが、意外と子どもっぽい面がある。
◆アンナローザ・カファロ

天性のボーイソプラノと歌唱力を有する少女。チョコレートブラウンの髪、深森を思わせる濃緑色の瞳。美人というより少年のような愛らしい顔立ち。芯が強いが、控えめで大人しい性格。病弱な母親と幼い4人の弟を養うため、希少な声を活かし、女性歌手より人気のカストラートと偽って舞台に立つ健気で実直な面もある。

立ち読み

バイオリンの音色が空気を揺らした。


「あぁ……だめ、クラウディオ様……」


美しいプリマたちが舞う王立劇場の舞台袖で、アンナローザは大きくドレスをたくし上げられていた。丸くて美しい臀部を、大きな手が円を書くように撫でる。


「ほら、よく見るんだ。お前があんなにも見たがっていたコンファロニエーラ・バレエ団の舞台だ。しかも特等席だぞ」


「あ……んっ」


ガーターベルトの上から穿いた絹のショーツの中に、ゆっくりと手を差し込まれた。


「んんっ……んっ」


柔らかな下生えをかき分け、彼のしなやかな指が陰唇を割る。


「いけません! 本当に……これ以上は……!」


この次にどんなことをされるのか察したアンナローザは、慌ててこの土地の領主、クラウディオ・デ・コンファロニエーリ公爵を振り仰いだ。


「あぁぁっ……」


しかし彼はそれよりも早く、健気な淫核にそっと触れる。


「やぁ……だめっ……」


「可愛い歌姫。お前の美しい啼き声を聴いていたいところだが、ここは上映中の舞台袖だ。あまり大きな声を出しては観客に聞かれてしまうぞ? ……俺はそれでもかまわないがな」


彼に抱かれることを覚え込んでしまった淫蕩(いんとう)な身体は、その指使いに期待して、すでにじわりと濡れていた。


「んっ……んぅ、ううん、うっ……」


桜貝のような爪をした小さな手で、アンナローザは自分の口元を必死に抑える。


「そう、いい子だ。安心しろ。屋敷に帰ったら、嫌というほど啼かせてやるから」


剥き出しになった尻に、彼の熱い猛りを感じた。


ぐりっと押し当てられたそれは、毎夜のように行われる甘美な行為を思い出させ、アンナローザの股をいやらしく濡らしていく。


最初は優しく蜜をまぶすように……そして陰核が硬くなると、クラウディオは丁寧に真珠を撫で上げた。


「うぅ……んん……っ」


「そうだ、声を殺して……」


必死に声を抑えながらも、アンナローザの腰は彼を誘うように揺らめいてしまう。


耳元で囁かれたバリトンも、熱に濡れていた。誰かに見られてしまうかもしれないこの状況に、クラウディオも熱くなっているようだ。


そしてまた、自分の痴態に彼が興奮してくれていることに、アンナローザは悦びを感じてしまう。彼が今日のために新調してくれた、すみれ色のドレスを乱れさせながら。


「はぁ、はぁ……う、んんっ」


艶やかなショコラ色の髪が垂れる胸元に、クラウディオの手が伸びる。大きく開いた襟元から、たわわな胸が零れた。


「ダメです! クラウディオ様、本当に……これ以上は……っ」


プリマたちに向けられた眩い光の陰で、自分たちは情事に及んでいる。それだけでもたまらな背徳感があるのに、もしもこの淫猥な姿が観客に見られたら……。


アンナローザは「いけないことだわ!」と思いながら、自らも興奮していることを認めざるを得なかった。


なぜなら蜜はしとどに溢れ出し、官能がさらに熱く燃え上がったからだ。


「あぁ……! うっ、ん……っ」


真珠を弄っていた手がさらに奥へと伸ばされて、花びらを捲った。狭い筒へと指を挿入されて、背中が弓のように(しな)る。


「いや……クラウディオ様、いやぁ……」


「なぜ、嫌だと言うんだ?」


ゆるく首を振ると、耳たぶを食まれながら訊ねられ、アンナローザは譫言(うわごと)のように答えた。


「気持ちいい……気持ちいい、から……いけません……」


「お前は本当に面白い娘だ。気持ちいいのなら、そのまま快楽を甘受すればいい」


「あぁっ……」


アンナローザは(まなじり)に悦楽の涙を溜め、再び頭を振った。


「お許しください……もう、もう……」


「……もう、俺が欲しくなったか?」


熱く囁かれた言葉に、アンナローザは驚いて振り返る。


「ほ、本当にそれはなりません! どうかお許しを……っ!」


舞台袖に人影が見えて、クラウディオはアンナローザをさらに幕の奥へと連れ込んだ。


黒い垂れ幕を一枚挟んで、プリマたちが袖裏に引っ込んでくるのを足音から察する。


(本当に、本当にこんなところではダメよっ!)


必死に身を捩り、しなやかで力強いクラウディオの腕の中から逃げようとしたが、余計に強く抱き込まれてしまう。


そして……。


「あぁぁぁんっ!」


必死に声は抑えたものの、小さな喘ぎが口の端から漏れた。


「お前の中はいつ入っても最高だな。温かくて締まりがいい……」


荒くなった呼吸を整えるように呟いたクラウディオは、そのまま背後からアンナローザの華奢な身体を突き上げた。


「んっ……んんっ、……ん、ぅ……」


アンナローザの押し殺した喘ぎに、クラウディオの腰つきはどんどん速度を上げていく。


冷たい壁に縋りながら必死に声を抑えたが、最奥まで貫かれた時、とうとう甘い嬌声が漏れた。


「やぁぁ……あぁぁぁん」


ぽろりと涙を零しながら背中を反らせると、クラウディオの大きな手が、アンナローザのあかい唇を覆った。


「そんなに可愛い声を、俺以外に聞かせるんじゃない。もう少しだから、我慢しろ」


強制力がありつつも甘い言葉に、心まで快感に痺れる。


「ふ……、うんっ、んんっ……ふ、あぁ……」


衣擦れの音と、ぐちゅぐちゅという蜜が溢れる卑猥な音が、アンナローザを耳からも犯していく。


「あぁ……あぁ……あぁぁっ」


内腿が痙攣し、目の前で火花のような快感が散った。


それと同時に、膣壁の最奥に熱い迸りを受けて、アンナローザは豊かな胸を振るわせながら、蕩ける絶頂を味わった。



「……いい子だ、俺の歌姫」


(くずお)れそうになった身体を片腕で支えられ、そのまま背後から抱き締められた。


憧れだったコンファロニエーラ・バレエ団の舞台を、特等席から観せてやると言ったのはクラウディオなのに、こんな風に抱かれては、舞台に集中することなど一切できない。


「クラウディオ様の意地悪……」


未だに潤んだ瞳で睨みつければ、彼はくすくすと笑った。


「俺が意地悪なんじゃない。お前が魅力的なんだ」


少年のように笑った彼に、胸がときめく。


第二幕の準備で忙しくなった舞台裏を、彼に横抱きにされてアンナローザはあとにした。


彼と自分が、この先どんな運命に巻き込まれるかも知らず、ただアンナローザは初めて覚えた甘酸っぱい感情に、胸を高鳴らせていたのだった。


(続きは製品版でお楽しみください。)


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