添い寝屋さんの秘密【第四話配信】

第4話

添い寝屋さんの秘密~不眠な私に温もりを~

著作:如月一花  Illustration:きらた

 

第4話

「でも……」

「体に触れる、触れないは自由にしていいよ」

(こ、これ。女性用ヘルスじゃない?)

しまったと思うものの、自分の中に渦巻く性欲を制御しきれないのも事実だった。

一人エッチは毎日。

おもちゃもたくさん持っていて、ストレスが溜まるとしたくなる。

もはやこれを機会に試すのもいいと思えてくるほどに。

少なくとも、風呂で少しくらいスリリングな気持ちを味わうくらい、年齢的にも問題ないはずだ。

生唾を飲むと、瑠衣はハーブティーを一気に飲み干した。

「じゃあ、その、お風呂一緒に入ってくれますか?」

「どこか洗って欲しいところはある? 全部?」

「……そ、そんなところまで?」

「嫌なら洗わないけど、多分そうされたくなるんじゃないかな。お互い裸になるから」

(もしかして、セックス……まで?)

妄想が膨らんでしまうと、瑠衣はオドオドと口を開ける。

「じゃ、じゃあ。頭を洗って欲しい、です」

「それだけでいいの?」

柿田は信じられないという表情になるが、瑠衣はそれ以上勇気が出せなかった。

見知らぬ男性に恥ずかしいところを見せる勇気もなかったし、後から高額請求されても困るからだ。

「わかった。じゃあ、風呂洗って入れてくる」

柿田がすっと立ち上がると、瑠衣はぼんやりその様子を見つめた。

頼んだ今でも信じられない。

会ったばかりで一緒に風呂に入るなんて。

ゴシゴシと浴室を擦る音が聞こえてきて、瑠衣は何も考えられないほど緊張してきた。

せっかくハーブティーを飲んだというのに、緊張してきて意味がない。

すっと立ち上がり、着替えの寝巻きを取ると下着を入念に選んだ。

久しぶりに履くレースの下着を選ぶと、瑠衣は我に返る。

(別に、エッチするわけじゃないんだから)

けれど、下着を見られるのだからと思うと、自分の持っている中で一番可愛いものを選びたくなる。

まるで恋愛ごっこだと思えて、高揚感いっぱいの自分が恥ずかしくてたまらない。

「風呂入れながら体洗おうか」

柿田が呼ぶので、瑠衣は寝巻きを抱えて浴室に向かうと柿田がすでに上半身裸で待っていた。

「きゃっ」

「ああ、ごめん。どっちかさっさと脱がないと、気まずいかと思って」

「そうかもしれないですけど」

(柿田さん、体鍛えてる。それに、私のこと気にしてくれて嬉しい)

モジモジしていると、柿田はさっさと脱いでしまう。

初めて男根を見て、瑠衣は顔を逸らした。

「そういう態度取ると、男って燃えたりするから気をつけた方がいいよ。じゃあ、先に入ってる」

「……はい」

モジモジしながら服を脱いで裸になると、瑠衣はタオルで裸を隠しながら狭い浴室に入った。

柿田が少し避けて瑠衣を椅子に座らせると、早速シャワーを浴びせてくる。

そしてゴシゴシと頭を洗い始めた。

「人に洗われるのって気持ちいいだろう?」

「はい……」

「体も洗うけど?」

「……」

瑠衣はすぐに答えられそうになかった。

本当は出来るオプション全てを試してみたい。

けれど真面目な性格が邪魔をしていた。それに柿田が何をするか分からないとか、お金をいくら取られるか分からないとか、警鐘を鳴らしている。

すると、柿田がそろそろと耳の裏をさすりだした。

「きゃっ」

「ここ、泡がたまるから」

(くすぐったいけど、気持ちいい)

ふわふわした心地でいると、今度はリンスをつけて丁寧に洗ってくれる。

しかも、背中には柿田の鍛えられた胸板があたり瑠衣は初めて、自分の中の性欲を男性にぶつけてみたいと思ってしまった。

(わざと? 柿田さん……)

モジモジしてると、柿田が耳元で囁いた。

「体、洗おうか?」

「あの……お金、そんなに払えないので」

瑠衣は本音を言ってしまうと、柿田がクスクス笑いだす。

「俺、オプション価格安いよ。一回のエッチで五千円。瑠衣は三千円でいい」

「えっ……何で」

「だって、経験ないなら、俺も安くするよ」

(これって、柿田さんもエッチしたくて誘ってるの? それとも、三千円必死に稼ぐために頑張ってる? もうなにがなんだか分からない!)

瑠衣は困惑していると、柿田が突然胸を揉んでくる。

「あっ! 触らない約束じゃ!」

「触って欲しいんじゃないの?」

うなじにキスをされると、瑠衣は止められない欲望が腹の奥から湧き出した。

「あっあっ!」

「俺を呼んだ理由は、安眠の為なんだろ? だったら、とことん俺を利用すればいい」

「だめ……こんな……あっああっ!」

柿田はすぐにボディソープを手に取ると、身体中を撫で回し始めた。

「あっああっ!」

「初めてだけど、感度はいい。可愛い声出して。欲しがり?」

「ちが……」

潤んだ瞳で見つめ返すと、柿田が強引にキスをしてくる。

「ンンっ!」

(嘘っ!)

困惑してもがいていると、するすると内股を撫でられる。

「ふあぁ……ヤァ……」

「嫌がってる声に聞こえないけど?」

「私……頭だけって。こんなの反則です」

「そうだね。でも、反則でもしないと俺も稼げないからね」

(ああ。そうか、やっぱり稼ぐため……利用されてる……。でも、気持ちいい……意地悪)

瑠衣は困惑したまま、柿田にされるがままだった。

口内を舌が這い回り、ぺろぺろと丁寧に舐めてくる。

初めての深いキスに蕩けそうになっているというのに、柿田は休むことなく、ボディソープのついた手で体中を撫でてきた。

胸を丁寧に撫でられて、揉まれるともはやそれだけでもイキそうになる。

「ンンぁっ!」

「気持ちいいだろ?」

「ヤァ……柿田……さ……」

蕩ける頭で必死に快楽に抗おうとするが、それまでたっぷりと処女を守り自慰をしたせいか、刺激が強くてたまらなかった。

 

(第五話は3月24日配信予定です)

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