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ベビーシッターとしてお城に入りましたが、野獣系国王様メロメロに愛されています【書下ろし・イラスト7枚入り】

ベビーシッターとしてお城に入りましたが、野獣系国王様メロメロに愛されています【書下ろし・イラスト7枚入り】

著者:茅原ゆみ

イラスト:南香かをり

発売年月日:2018年10月26日

定価:990円(税込)

『安心しろ。お前が蕩けるぐらい優しくしてやる』
孤児院で育った元気で明るいラシェルは、ベビーシッターとして王城に就職する。しかしそこには、おしゃまで勝気な少女と内気で大人しい少年の双子。そして俺様強引野獣系の国王がいた! 双子と国王に振り回されるラシェル。そんなある日、厳しい兄王から双子を守るため、彼の側室となることに!? 双子と国王に愛情を注ぎ、親子のような幸せを得るラシェルだったが、ある日、自由奔放で自分勝手な双子の母親が王城に戻ってきて……?

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登場人物

◆ラシェル・ウィナー(18歳)
明るく元気で優しく、正義感が強い女性。金色の美しい髪に、湖を思わせるコバルトブルーの瞳。孤児院育ちで幼い子の面倒を見ることに長けており、それを生かしてベビーシッターとして就職する。
◆ウィルフレッド・マードック・オブ・インシュナード(28歳)
インシュナード王国の国王。黒髪に燃えるような緋色の瞳をしており、戦場での勇ましい姿と立派な体躯から、『貴獣(きじゅう)の王』と呼ばれている。異母姉弟のシンシアとリースを誰よりも心配し、愛している。
◆シンシア・マリー・オブ・アヴィング(5歳)
ウィルフレッドの異母妹。前王と後妻の間に生まれた双子の姉。ふわふわのイエローブロンドの髪に、琥珀色の瞳。健康的な色をした肌は滑らかで、元気そのもの。大きな瞳が愛らしく、芯が強くておしゃま。頭の回転も速く、耳年増。
◆リース・オーウェン・オブ・アヴィング(5歳)
ウィルフレッドの異母弟。サラサラのプラチナブロンドの髪に、ラベンダー色の瞳。ぱっちりした目は長いまつ毛に縁取られ、天使のように愛らしい。生まれつき繊細で、引っ込み思案な性格をしており、いつもシンシアの後ろに隠れている。

立ち読み

再び問うてきたウィルフレッドに、ラシェルの顔は一気に赤くなる。


「は、はい……」


「ではもう一度訪ねる。どうしてそんな格好で、こんな時間に俺の部屋の前にいた?」


「それは……」


(言えるはずないわ! だって、やっとシンシア様とリース様をお部屋に帰したのにっ!)


厳格な彼は、自分の部屋の物音を聞いていた幼い双子の妹弟を、許さない気がした。また威嚇するように怒るか、忙しいという理由で彼らを無視するだろう。


そう考えたラシェルは、人生最大の嘘をついた。


「ウィ……ウィルフレッド様に……会いにまいりました」


「そうか」


ラシェルの頬は真っ赤に染まり、背中には嫌な汗が流れる。


なぜならばこの国の伝統として、寝間着姿の女性が目上男性の部屋を訪ねる行為には、「私を抱いてください」という意味があるからだ。要するに、はしたない女と見られる


(でも、国王様にだって選ぶ権利はあるわ。私みたいな田舎者のベビーシッターなんて興味もないはず。きっとここは断られて、解放されるに違いないわ)


しかし国王はラシェルの細い腕を掴むと、口角を上げた。


「気の強い女は嫌いじゃない。こうして自ら抱かれにくる大胆さも悪くない。――お前が気に入った」


「……は?」


 自分が想像していた彼の反応とは真逆の答えが返ってきて、ラシェルは一気に鼓動が速まった。


「で、ですが私のような田舎者で……ただのベビーシッターに手をお出しになったら、きっと国王様のお名前に傷がつきますわ!」


遠まわしに必死に断ろうとしたのだが、腕を掴む手にはさらに力が入り、そのまま部屋の中へ引きずり込まれてしまう。


パタン……と扉が閉まった時には、もう彼の胸の中にいた。


温かくて逞しい肉体に頬を押しつける格好になって、ラシェルの脈はさらに上がる。


「そなたの父君と母君について調べさせてもらった」


「えっ?」


 驚いて顔を上げると、ウィルフレッドはさも当然という顔をしていた。


「大事な妹と弟のベビーシッターになるのだからな。お前の家系を徹底的に調べさせてもらったよ」


「徹底的に……?」


「あぁ。お前の母君の家系は、もとは南方に住む豪族だったらしい。そして父君だが……知っているんだろう?」


「はい……前国王様のはとこに当たります。もとは王族でした」


「そうだな。エンディー公アーサー殿がお前の実の父君だ。俺も、小さい時に何度かお会いしたことがある」


節が太くて、剣を握るために鍛えられたウィルフレッドの指が、ラシェルの頬をそっと撫でる。


「お前の中に、気高き王族の血が流れていることは明白。その瞳の色は、アーサー殿の瞳と同じ色だ」


「国王様……」


自分が幼い時に亡くなってしまった父を、知る人物が目の前にいる。


そう思っただけで、ラシェルの胸は感動に震えた。


(私の知らないお父さんの姿を、この人は知っているんだわ……)


しかし、そんな感慨など一瞬で忘れさせるように、ウィルフレッドはラシェルを横抱きに抱え上げた。


「な、何を!」


驚いて手足をばたつかせると、ウィルフレッドが眉を顰める。


「お前は、俺に抱かれに来たのだろう? なぜ抵抗する?」


「そ……そうでした。でも、本当に私なんかでいいんですか? 国王様ならもっと素敵な女性がたくさん……」


「ここのところ忙しくてな。女性に構っている暇もない」


「じゃ、じゃあ無理して私などお抱きにならなくても……」


「お前は積極的なのか、消極的なのかわからないな。まぁ、いい。俺はお前が気に入った。その青い瞳もな」


「きゃあ!」


どさっとベッドに降ろされて、ウィルフレッドに押し倒された。


右目に傷がある、野生味溢れる男らしい顔が近づいてくる。


「こ、国王様……!」


初めての経験に縋るように相手を呼ぶと、ふっとウィルフレッドが笑った。


「ベッドの中でも『国王』などと堅苦しいな。俺のことは名前で呼べ」


「お、お名前……ですか?」


「俺の名前を知っているか?」


からかうように訊ねられ、ラシェルは何度も頷いた。


「この国の者なら全員知ってますわ。ウィルフレッド・マードック・オブ・インシュナード様」


「そうだ。だから今夜から俺のことは名前で呼べ」


「お、恐れ多いですわ!」


「よい。お前にだけは許す」


「んんっ……!」


肉感的で男の色気漂う唇が、ラシェルの赤い唇を塞いだ。


するりと入り込んできた熱い舌が、ラシェルの口内を味わいつくす。


 


「ふ……ぅ、んん」


初めての体験にラシェルは目を閉じることも忘れて、ピントのぼやけた端正な顔を見つめた。


「……なんだ。お前はキスをする時、目を閉じない派か? 本当に大胆な女だ」


「ち、ちが……」


緊張と羞恥に身体を震わせていると、首筋に唇が落とされた。


「わ、私! こういうこと初めてで! 目を閉じるとか……よくわからないんですっ!」


あまりの事態に追いつめられ、ラシェルは真実を口にした。すると、ウィルフレッドがぴたりと動きを止める。


「――それは本当か?」


「こ、こんな時に嘘なんかつけません!」


今にも泣きそうな声で訴えると、再びキスをされた。


「そうか。でも安心しろ。お前が蕩けるくらい優しくしてやる」


「とろ……ける?」


見たこともないほど優しく微笑んだ彼は、ラシェルが言葉の意味を理解する前に、細い腰を抱いた。そして再び口づけると、ネグリジェの上から身体の線を辿るように撫で上げる。


「んっ……」


くすぐったくてラシェルが身を捩ると、彼はキスの角度を変えながらネグリジェの中に手を忍ばせてきた。


驚いて足をばたつかせたが、巨躯な彼の下では赤子同然の抵抗で、やすやすとドロワーズを脱がされてしまった。


「や……っ、国王様!」


「ウィルフレッドだ」


 乞うような瞳で見つめられて、ラシェルの鼓動はとくんと大きく鳴った。


「……ウィル、フレッド……様」


「よく言えたな」


微笑んだ彼は、『貴獣の王』とは違う表情をラシェルに見せてくれた。どこまでも優しい笑顔を。


その穏やかな表情に、ラシェルのどきどきは止まるところを知らない。


「あ……ウィルフレッド様!」


足の間に身体を割り込まれ、自然とラシェルの両足が開く。


ドロワーズを脱がされた下半身は、心許ないことこの上ない。


これから何が起きるのか? ラシェルは本で得た知識しか知らなかった。


(た、確か……男性の性器を、女性の性器に挿れるのよね! っていうか、性器って何~っ!)


半ばパニックになりながら、ラシェルはえいっと太い首に抱きついた。すると髪を優しく撫でられ、耳朶を食まれる。


「くすぐったいです……ウィルフレッド様」


「本当に色気のない女だ」


素直な感想を述べると、言葉の割には楽しそうにウィルフレッドが笑った。


「そのうち良くなるから、大人しくしていろ」


「は、はい……」


自分は、性交に対してほとんど知識がないに等しい。


だからラシェルは、これまで幾人かの女性と関係があったと推測されるウィルフレッドに、すべてを委ねることにした。


(双子を助けるつもりが、とんでもないことになってしまったわ!)


心の中で焦りながらも、不思議と彼を不快に思ったり、嫌悪を感じたりはしなかった。――シンシアとリースに対する態度が気に入らなくても。


何度も唇を奪われ、剥き出しになった尻を撫でられ、ラシェルはこれまで感じたことのない熱を覚えていた。


(なんなの? これは……)


 自分を抱き締めているウィルフレッドの身体も熱くなった気がして、ラシェルはこの熱に溺れるように、ウィルフレッドの唇を貪った。


「は……っ」


赤く濡れた唇を解放されて、やっと息をつくことができた。


酸欠気味の頭はぼーっとして、理性的な考えができなくなっている。


今、瞳に映っているのは、白いシャツを脱ぎ捨ててトラウザーズの前を寛げているウィルフレッドだけ。


そうして再度圧し掛かってきた彼は、ためらいもなくラシェルのネグリジェを頭から引き抜いた。


「きゃ!」


キスの余韻でぼんやりしていたラシェルも、さすがに意識が鮮明になる。激しい口づけで火照った身体に外気は冷たかった。


一糸纏わぬ姿にされたラシェルは、両腕で胸を隠し、羞恥できつく目を瞑った。


すると小さく笑う声が聞こえて、耳元に甘いウィルフレッドの言葉が注ぎ込まれる。


「お前は本当に可愛い奴だ。気が強くてきゃんきゃん吠えるかと思えば、胸を隠すなどと初心な態度を見せる。これが計算尽くなら、一国の王を手玉にとれるぞ?」


自虐的とも思える冗談に、ラシェルはうっすらと目を開けた。


「……そのような言葉、ウィルフレッド様には相応しくないですわ」


「そうだな。何があろうと俺は俺だ。国を守るためなら、命だって差し出す」


「ん……」


顎を掴まれ、きつく口づけられた。


その後はもう、初体験のラシェルを翻弄する行為ばかりが繰り広げられた。


「あぁ、そんな……いやぁ……」


両腕は敷布に縫い留められ。赤く尖った乳頭を舌で転がされた。


きつく吸われたり、甘く歯まれたりすると、それはどんどん硬くしこり出して、つんと立ち上がった乳首は、唾液でてらてらと光っていた。


乳房を大きな手で包まれて、柔らかく揉み込まれる。彼の指が同時に乳首を弄り、ラシェルはずくずくと下半身に溜まる甘い熱に、身を捩らせた。


(やだ、何これ……私の身体、おかしい……)


胸を弄られるたびに、足の間がじわりと潤んで、敷布を濡らしていく感触がする。


「あ、あの……ウィルフレッド様……」


自分が粗相でもしてしまった気がして、股間を両手で覆うと、ウィルフレッドの目の色が変わった気がした。そして彼は逞しい喉仏を上下させる。


「まったくお前という奴は。どこでそんな扇情的な格好を覚えた?」


「せ、扇情的な格好?」


何のことかわからず、粗相したので行為をやめてほしい……と言おうとした時。大きく足を広げられ、びっしょりと濡れた秘所を覗き込まれた。


「ウィ、ウィルフレッド様! 何をなさって……っ!」


驚きと羞恥に全身を真っ赤に染めると、ウィルフレッドは抵抗するラシェルの指を剥がし、舌を伸ばして花芯を舐めた。


「ひゃあ」


そんな場所を舐められるとは考えてもいなかったラシェルは、いやいやと頭を左右に振った。


「いけません! ウィルフレッド様! そのような場所……汚い!」


「汚くなどないぞ。ほら……蜜がどんどん溢れてきて……気持ちがいいだろう?」


 舌先で擽るように花芯を嬲られ、ラシェルの背中が大きく撓った。


「あぁぁん」


電流のような甘い痺れから、ラシェルは逃げようと腰を振った。


するとその様子が彼の欲情をさらに煽ったのか、今度は秘筒に指を挿入された。


「だめ! だめです、そんなこと……っ」


彼の太く男らしい指が、内壁を窺うように辿る。


抜き差しをくり返され、下半身からぐしゅぐしゅと濡れた音が響く。


膣内にさらなる圧を感じて、指が増やされたのだとわかった。


しばらく指の挿入をくり返され、自分でもそこが柔らかくなり、ひくつきだしたと感じた時だ。


ウィルフレッドは自身のトラウザーズをさらに寛げた。


「!?」


そこから零れ出たものに、処女であるラシェルは目を見張った。


(な、なんなの? あの太くて立派なものは!)


ラシェルだってこれが男性器であることはわかったが、その大きさと長さに息を呑んだ。


(性器を性器に挿れるって、そういうことなのね!)


やっと本で得た知識に納得いったのと同時に、恐怖も襲ってくる。


「む、無理です! そんな大きなもの、私の中には入りません!」


「大丈夫だ、入る。俺がそれだけ解してやったからな」


ラシェルの腰をぐっと掴むと、ウィルフレッドは下半身を押し進めてきた。


「あっ、あっ、あっ、あぁ……っ!」


大きな熱杭は、ラシェルの膣内の形を変えながら、じわりじわりと入り込んでくる。


しかし痛みはなく、不思議な充足感にラシェルは戸惑った。


「あぁ……だめぇ」


 最奥まで到達した時、ラシェルの身体に馴染むのを待って、それは少しずつ抜き差しが繰り返された。


「ひ……うん」


切なくなるような、燃え上がるような甘い熱が、快感なのだとラシェルは知る。


(この続きは製品版でお楽しみください)

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