書籍情報

私のせいで犬系と化した王太子が、婚約の解消を邪魔してきました

私のせいで犬系と化した王太子が、婚約の解消を邪魔してきました

著者:百門一新

イラスト:ひなた水色

発売年月日:2023年7月28日

定価:990円(税込)

四年前に自分が悪役令嬢だと前世の記憶を思い出したセレスは、卒業報告で国王へ「未来を夢に見ました(大嘘)、殿下は現れる聖女にめろめろのベタ惚れになります」と告げて婚約の解消を提案! これで目標達成、と思ったら、セレスにベタ惚れし犬系王太子に進化した婚約者が、とある「賭け」を持ちかけてきて彼女を全身全霊で引き留めてきて…!? 婚約の解消を防ぎたい年上王太子と、しっかり者な年下悪役令嬢のすれ違いラブ。

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登場人物

立ち読み

「ああ、ずっと触ってみたいと思っていた。こんな感触だったんだな」

セレスのドレスからこぼれた豊かな乳房を両手で包み、うっとりと吐息をもらしたのは婚約者の王太子ギルバート・オルベリウスその人だ。

「手で覆っても包み込めない、これを君はドレスで毎日隠していたんだな」

「あ、あ……っ、そんなところをまさぐら、ないでっ」

「もっと下げないと、下から持ち上げられないだろう?」

襟ごと、肌着の隙間に手を入れて上腹部を撫でられ、勝手にびくびくっと身体が震える。

「いいよ、とても素敵だ――想像していた通り君の胸は柔らかくて、いや、どこもかしこもふわふわとした手触りで、ずっと触り続けていたい」

ギルバートが乳房を再び握り、先端を時々指で弄りながら、片方を口に含んでちゅうちゅう吸いついてくる。

冷たく突き放すどころか、彼の方がセレスにべったりの状態だった。

今は、初めて見たセレスの乳房とドレスの下の白い肌を熱心に見つめている。

「んぁっ、ああ……っ」

「声、可愛い。もっと聞かせて」

彼が興奮の吐息を滲ませて、舌をぬるぬると絡みつかせてくる。

「あん……ン、……あっ」

甘ったるい自分の声に羞恥で死にそうだ。

今、セレスは日中だというのに、これまで入ったこともない婚約者の寝室の大きなベッドで、ギルバートに組み敷かれていた。

ドレスの上部分は乱れ、触れられている肌が次第に欲情で色づいているのが自分でも分かった。

初めてのその快感は、声を抑えるのが難しい。

(どうして、こんなことに)

少し視線を下ろせば、乱れたドレスからこぼれた乳房をもわんこみたいに舐め回し、吸いつき、堪能しているギルバートがいる。

「あっ……あぁ……」

行われている行為の卑猥さに、ぞくぞくっと身体の奥からいけない熱が起こる。

「ん? ――ここも、欲しくなった?」

「ひゃっ」

彼のブルーの目がセレスへ戻ったかと思ったら、口で乳首をこりこりと刺激しながらスカートの中に手を入れて、太腿を撫で回してきた。

その大きな手は、するんっと後ろへ回ってびくんっとセレスの腰がはねる。

「ゃ、あ……ギルバート殿下、そこは撫でたらだめ」

ギルバートの手が、セレスの尻に触れていた。優しく掴まれ、意味深に形をなぞられて、羞恥もあって体温が上がる。

「すべすべしていて気持ちいい」

撫で回しながら、ぬるぬると絡みついていた胸をちゅぅっと吸われた。

「はぁ、あっ……同時は、やめ……っ」

鈍く甘い刺激が身体の奥へと響き、徐々に疼いていく感覚にセレスは身をよじった。つい彼の頭と肩を手で押さえる。

「同時が気持ちいいんだな、覚えておこう。君の胸のサイズが大きくなってお尻も魅力的な膨らみを見せてから、ずっと妄想していたが想像より全然気持ちいい」

「ちょっと待ってっ、いつの話をしているの!?」

「うーん――たしか社交デビューだ」

今よりも全然少女の頃の話だ。なんでそんな想像ができるの、男の人ってみんなそうなのだろうかとセレスは困惑でいっぱいになる。

するとギルバートは、肩を揺らして笑った。

「こうしていると、気取っていない君をいっぱい見られて嬉しいな」

「あっ」

背に手が回ったかと思ったら、ベッドからふわりと浮き上がるぐらい強く引き寄せられた。

そのままギルバートが胸の谷間にカプリと甘噛みした。セレスが頬を火照らせた直後、そこに彼が一際強く吸いついた。

「んぅっ……」

痛みにびくんっとして、一瞬目がそれてしまう。

なんだろうと思って改めてそこを確認したセレスは、赤い痕が咲いたのを見て慌てた。

「痕を残すのはだめっ」

「どうして? 痛かった? ごめん、初めてだから力加減はこれから覚えていく」

「『これから覚えていく』……!?」

思わず繰り返してしまったのは、一度だけではないのかと眩暈を覚えたせいだ。

すると、今度は乳房の上に小さくキスマークをつけられてハッとした。

「そ、そうじゃなくてっ。他の子がどう思って婚前関係をしているのかは知らないけどっ、私はっ、恥ずかしいの!」

きちんと主張すると、ややあってからギルバートが首を傾げる。

「ふうん、分かった」

彼の、ゲームの『婚約者に冷たい完璧なハイスペック王太子』とは違うわんこな性格から、本当に分かってくれたのかちょっと心配になる。

すると、するりと足の間に彼の手が滑り込んだ。

「あっ」

「ああ、ずっと触れたいと何度思ったことか」

彼の指が、下着の上からそこをなぞってきて震える。

「ギ、ギルバート殿下……」

思わずすがるように見つめたら、余裕のある美麗な笑みを向けられた。

「賭けをしただろう?」

「うっ、そうだけど……んっ」

肩を抱き寄せられて顔にキスを落とされた。なだめながらも、彼の手がセレスの中心部で動きを大きくして刺激を始める。

中から、じんわりと溢れて滲んでくるのを感じて恥ずかしくなる。

自分が気持ちよさを覚えていることを嫌でも実感できた。快感に悩まされてギルバートにすがった。

「あっ、ああ……あ……っ」

セレスが快感を覚え出したことを察知して、彼が上部分を指でとんとんと叩いて刺激し、時にはくるくると回すように触ってくる。

「君が学院を卒業したら触ると誓って、我慢して、我慢して……ああ、すごいな。柔らかくて、しっとりとしていて、それでいて感じてくれてる」

こんなこと、セレスが考えていた筋書にはなかったことだった。

主席での卒業を国王へ報告して、約束していた通り褒美に婚約を解消してもらうことを提案して、それですべて終わるはずだったのに――。

「んぁっ、ああ……っ」

ギルバートが一番感じる部分をこすってきた。

快感が背をぞくぞくっと上がってきてセレスが腰を浮かせると、彼は甘い痺れを起こし始めている割れ目も同時に上下に刺激してきた。

「セレス、気持ちいい? 見た感じだととてもよさそうだ」

余った手で乳房を揉まれながら、ギルバートに顔をじっと覗き込まれた。

「ああ、あっ、ぁ……少しずつ速くするの、やだ……っ」

「急に強く触ったら痛いだろう? だからここが膨れてくるのを待って触ってみたが――正解だったみたいだな」

蜜口の上にある、一番感じる敏感な部分を爪先でかりかりっと引っかかれた。

「ひゃあっ」

腰がびくびくんっとはねた。

そこは、セレスが自分でも分かるほど熟れていた。だから濡れた下着越しに彼がとても触りやすくなっているのだ。

それを悟って顔が熱くなる。すると彼は嬉しそうに、秘所をぬるぬると刺激した。

「ああ、いい感じだな」

「んっ、ギルバート殿下だめっ……あぁっ」

快感がじわじわと奥へ響いて、たまらないくらいに疼きを強めている。

「腰が揺れて、もっとして欲しそうだ。強くするからな」

ギルバートが律儀にも教えて、セレスを抱き込み手をもっと深くあてた。入り口を柔らかくするために愛撫を強める。

「あっ、あ! だめぇ……ああ、腰が、おかしくなって……っ」

「それは気持ちよくなっているんだ。いい具合にもっと濡れてきた。ほら、音が聞こえる? 俺の指を濡らして――もう下着は取るぞ」

セレスはハッとして、下着を指に引っかけた彼の手を止めた。

「だ、だめっ」

すると、彼がじっと見つめ返してきた。そのブルーの目には熱が宿っていた。

「〝賭け〟をしただろう。しないのなら、俺は待たない。君がしようとする婚約の解消の動きを全力で邪魔するし、最短で君を王太子妃にして初夜をする」

彼が全然引く気がないことは伝わってきた。

セレスは、彼がわんこみたいにすがってきたから〝賭け〟に乗った。聖女に心を奪われたらすんなり婚約の解消を受け入れてくれるというし――。

(でも、これはさすがに恥ずかしい……!)

セレスは、前世で知識はあったが経験はない。

けれど男女の行為をするのなら、脱がないし見せないということは不可能だ。彼女は羞恥に葛藤した末、覚悟を決め約束を守ると誠意を見せるべく、彼が脱がしやすいようにそろりと足を開いた。

ギルバートが息を呑んで注視した。

濡れているそこを、殿方に見せるというのはやはりたまらなく恥ずかしい。

「……シたくて、あまり余裕がないんでしょ? 脱がせるのはいいけど、引き続きできるだけ痛くしない方向でお願い……初めてで、怖いから……」

長年の強がりが出たものの、ごにょごにょと本音も伝えた。

すると、ギルバートが嬉しそうに笑った。

「もちろんだセレス、俺も初めてで分からないから、その前にできるだけたくさん気持ちよくすると約束するっ」

彼がするんっと下着を脱がした。自分の指を咥えて唾液をたっぷり含ませると、濡れた花弁をひと撫でした。

「あっ……ん……」

ギルバートが、再び身体を倒して乳房も愛撫してきた。

下側にある彼の指が――くぷりと中へ入り、セレスはたまらず彼の腕を掴んだ。

「あ、あ……っ、ギルバート殿下……っ」

「痛くないようでよかった。ああ、とても濡れてるな。浅い部分をこうやってくすぐられると、どうかな? いい感じ?」

「んやあぁっ」

ちゅぷちゅぷと秘裂を動かしながら浅瀬の膣壁をこすられた。快感を高められて身悶えするセレスに対して、ギルバートは喜々として中を探ってきた。

「可愛いよセレス、普段しっかりしている君の甘い声が、またたまらなく、いい」

彼は初めて触れた女性の身体の構造にも感動して何やら感想を言ってきたが、今のセレスにそれを聞いている余裕はない。

初めての異物感に悶えていると、彼が愛おしげに顔の横にキスをしてきた。

「今日、ようやく初めてをもらえると思うと嬉しいよ」

そもそも、なんでこんなことになったの。

 

(このあとは製品版でお楽しみ下さい)

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