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真珠の花嫁は黒衣の新王に淫らに繋がれる~後編~【書き下ろし・イラスト7枚入り】

真珠の花嫁は黒衣の新王に淫らに繋がれる~後編~【書き下ろし・イラスト7枚入り】

著者:赤城まや

イラスト:小路龍流

発売年月日:2021年9月24日

定価:990円(税込)

「そなたは、私のものだ。それをこの身体に、刻み込んでやる……!」
エスパドール王レオンの王妃となった公爵令嬢マルガリータ。レオンは復讐と政略の為の結婚だと断言するが、言葉と裏腹に熱い眼差しを注ぎ、毎晩熱く身を繋げてくる。国王として領地や民の為精励する彼の姿を傍で見、マルガリータは次第に惹かれてゆく。レオンも噂とは全く違う彼女の本当の姿に気づいていく。だが領地の夏祭りに招かれた夜、二人は命を狙われる。その時現れたのはマルガリータのかつての想い人、前公爵パウロで……!?

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登場人物

◆マルガリータ・デ・ソリア

20歳。ソリア公爵家令嬢。その名の持つ「真珠」という意味のように白い肌に金髪、緑の瞳。奔放だった母に生き写しの美貌。父に疎まれ不遇な自分を支えてくれた領民を、何としても守るという強い意志を持つ。
◆レオン・デ・エスパドール

22歳。漆黒の髪と瞳、端正な容姿。エスパドール王国新王。武勇に優れ聡明。父王はソリア公爵家と争い早世、異国で苦労して成長する。ソリア家への復讐の為マルガリータに結婚を強いるが次第に彼女に惹かれていく。

立ち読み

──そして扉が閉ざされ、執務室で二人きりになった途端、レオンは抱えていたマルガリータをおろし、後ろ手に扉の掛け金をかけた。そして自らの方を向かせ、手荒い仕草で彼女の肩にかけられた軍服を払い落とした。引き裂かれたドレスと、むき出しにされたうなじや肩が露わにされる。

その瞳が、さっきよりもさらに強い怒りをたたえているのが分かった。マルガリータは身震いした。

──きっとレオンは、ホセに触れられた私に腹を立てているのだろう。私が政略結婚と性欲処理の為の道具に過ぎなくても、それを汚されれば不快に違いない……

書庫でのことは、ホセが力ずくでしたことで、マルガリータにとっては災難以外の何物でも無かったが、レオンにとってそんなことは関係ない。

「陛下、申し訳ございません、私の不注意で、あの、……!」

彼の黒い瞳に射すくめられ、震えながら必死にそう謝罪しかけたマルガリータは、次の瞬間息を呑んだ。その、ホセが触れたうなじの部分を、レオンが激しく口づけてきたからだ。強く吸い上げられ、それから軽く歯を立てられる。

「あ、ンッ……!」

とたんに、電流のように激しい快感が身体を走り抜けて、マルガリータはびくんと身を震わせた。コルセットの下で胸の突起にそれが伝わり、つんと硬くなるのが分かる。

毎晩レオンに抱かれ、自分の身体が彼に対し、感じやすく従順になっていることは分かっていた。だが、ホセの時とは全く違う、あまりに速やかな自分の身体の反応に驚きながらも、マルガリータは必死でかぶりを振った。

「駄目です。陛下、汚、いッ……!」

あんな男の唇が触れたところに、レオンが触れるのは嫌だった。彼が汚されてしまうように感じた。言いながら必死に彼の腕をふりほどく。だが彼女の拒否の言葉に怒りを感じたのか、レオンは抵抗する彼女を後ろから羽交い締めにし、同じ部分にもう一度、一層激しく口づけをし、歯を立てた。

「あぅッ……」

「逃げるな」

今度はのけぞるその白いうなじに、執拗に舌が這わされる。そこもホセに触れられた箇所だった。また別の切なく甘い疼きがこみ上げてくる。

「で、でも、そこもホセが……。陛下、あなたが、汚れて、あッ……!」

必死に言うのに、耳たぶを噛まれ、ジン、と快感が全身を走り抜け、びくうっとマルガリータは身をすくめた。その耳に、レオンはこう囁いてきたのだった。

「そなたは汚れてなどいない! あんな奴に、そなたを汚されてたまるものか!」

はっきりとした怒りの込められた声に、マルガリータは呆然とした。

──えっ……? そんな風に、思ってくれていたの……?

思わず胸がときめく。ふと先ほど、レオンが自分の名誉を守ってくれたことを思い出した。だがさらに続いた言葉に目を見張った。

「今から、お前をここで抱く。あの男の痕跡を全て消し去る。いいな」

「えっ、ここで……!? ま、待ってくださ、せめて隣、あッ、あ……!」

「待たない」

そう、きっぱりと応えたレオンは、そのまま扉で繋がっている寝室にも戻らず、しかも立ったままの姿勢で、慌てるマルガリータを性急に愛撫し、翻弄し始めたのだった。

「あ、ンッ……」

──そして今、マルガリータは、レオンに羽交い締めにされ、立ったままの姿勢でドレスの上部をはぎ取られ、コルセットも外されて、スカートを穿いたまま、腰から上の部分は全てむき出しという、ひどく淫らな格好にさせられていた。しかも昼下がりの光が、窓からさんさんと差し込み、その姿を隈無く照らし出している。

レオンは背後から、両手で思いのままにその豊かな乳房を揉みしだき、淡いバラ色の突起を指で挟み、キュッとつまみ、嬲った。そしてうなじから肩、背にも執拗に舌を這わせ、軽く歯を立て、赤い花びらのような痕跡をいくつも残していく。その微かな粘液質の音と衣擦れ、そして淫らな熱を帯びたあえぎが、部屋の中に密やかに響く。マルガリータは意識していなかったが、その肌は少し上気して汗ばみ、吸い付くような感触になり、極上の手触りだった。

「あ……い、ィ……」

唇からそんな淫らな声が漏れ、マルガリータは真っ赤になった。だがその通りだった。胸に、首筋に、執拗に繰り返される愛撫はあまりに心地よく、立った姿勢で背後からされているというのも却って刺激になったのか、マルガリータはすぐに抵抗できなくなってしまい、ただうっとりとその愛撫に身を任せてしまっていた。自然とレオンを求めるように、その背や尻が、彼の身体に強く触れる。

「あ、あッ……?」

その時、尻から太ももにかけて、レオンの雄根が強く押し返すように当てられてくるのに気づき、はっとした。その雄根は既に精悍に怒張し、硬く、そして熱く脈打っていたのだ。

──レオンも、感じているの……? 怒っているだけでは、ないの……?

そう思った途端、どきん、と、再び胸が高鳴った。そして蜜壺を秘めている、股間の三角のくぼみが熱くなり、そこから茎を伝って、新たな蜜が蕾に溢れ始めた。既に愛撫を受けて密かに息づき、濡れていた花芯はひくひくと震え、切ない感覚がこみ上げてきた。マルガリータは自分でも気づかないうちに、尻をやや突き出すようにして、レオンの雄根に強く触れさせていた。

「く、ッ……!」

その時、不意に背後でレオンが小さく呻いた。そして彼はいきなり、マルガリータの身体をそのまま前の方へと押しやった。

「え、ッ……!?」

マルガリータはよろめき、すぐ傍の、執務室の広い机に両手をつく格好になった。ぎょっとして、怯えた目でレオンを振り返る。もしかして、自分の今の動きが余りに淫らで、また彼を怒らせてしまったのではないかと思ったのだ。だがレオンは、構わず机の上のものを無造作に押しやると、さらに彼女の背を押して、そのまま上半身を大理石の天板にうつ伏せるような格好にさせた。上気した肌に、ひんやりとした感触が心地よかった。

「きゃ! 何を、ッ……!」

だが次の瞬間、マルガリータは悲鳴を上げた。レオンがためらいなく、マルガリータのスカートを、ペティコートごと大きくまくり上げたのだ。そのまま、紐をむしるようにしてドロワーズを引き下ろされる。たちまちまろやかな双丘が露わにされた。机に上半身をうつ伏せに倒し、むき出しの尻を突き出している格好である。

「やめて、そんな、あッ……」

まるで娼婦のような姿勢をとらされ、あの、真珠を挿入された、屈辱の婚礼の記憶がよみがえる。それに、既に感じている下半身をそこまで露わにされて、さすがに耐えきれなかった。マルガリータは目に涙を浮かべながらも身を起こし、抵抗しようとした。

「本当に、真珠のようだ……」

その時、レオンの囁きが耳を打った。

「えっ……?」

「お前の肌は、どこもかしこもその名の通り、真珠のように白く美しい。そして、まるで新雪のように清らかに見える……」

言いながら彼は、双丘の片方に口づけ、舌を這わせてきた。その肌の感触を愛おしむかのような仕草に、マルガリータは呆然とした。

──どうして、そんなことを言うのだろう

私のことを淫らな女だと、何度も言ったその口で、そんなことを言うなんて。そして、その言葉に、こんなにも胸が締め付けられるなんて。

と、レオンは唇を放し、彼女の双丘をぐいと両手で押し広げた。なめらかな内股をなで上げ、股間にその長い指を差し入れた。そして双丘の向こうに隠れていた、ほの赤い花びらをかき分ける。その指先が花芯を探り当て、くりくりと愛撫する。

「ひぁッ……! そこ、は、だめッ……。ンッ……!」

新たに強い快感がジンジンとこみ上げてきて、マルガリータは強く背をしならせた。構わずレオンは花芯をこじ開け、中指を差し入れてくる。さらに別の指で、花芯より身体の前側にある感じやすいポイントを刺激し、また花びらを翻弄し、嬲る。

「あ、あンッ、や、ァ……」

これまでのレオンの行為と愛撫で、彼女の花びらも花芯も、既にしっとりと濡れそぼっていた。それが今、最も敏感な部分を直に触られ、嬲られて、新たな蜜が激しく溢れだし、レオンの指を濡らしていく。特に花芯に挿入された中指は、内部の肉襞を執拗に擦り、蠢いて、マルガリータを意のままに翻弄した。

「感じて、いるな……。こんなに熱く、濡れている。こうされるのが好きか」

レオンが低く囁く。同時に、くちゅくちゅ、ちゅるちゅると淫らな粘液質の音が響き、マルガリータは頬を染めた。だがその羞恥すら、より身体を感じやすくさせるものになっている。レオンに何度も抱かれている間に気づいたのだが、自分は追い詰められたり、恥ずかしい体位をとらされたり、焦らされたりして苛められると、一層快感を感じてしまう性質であるらしい。レオンもそれに気づいていて、抱く時は執拗に攻めてくる。

今もそうされて、蜜はさらに溢れ、とろとろに濡れて滑りの良くなったレオンの指が、花芯のさらに奥まで入り込んでくる。内部の肉襞を擦られ、ぞくぞくと刺激がマルガリータの背筋を下から上へと駆け抜けた。胸の突起や股間の、蜜壺を隠した膨らみがその刺激を受け、天板に擦られてさらに感じてしまう。マルガリータは無意識のうちに腰を振り、内部の肉襞を波打たせ、挿入されたレオンの指を締め付けるようにしていた。何か酷くもどかしいような想いに、彼女はかき立てられていた。

──違うっ……。欲しいのは、これでは、なくて……

「ンぁッ……。あ、もっ、と、ッ、……!」

白い喉がそらされ、濡れた唇が声を漏らす。無意識の言葉だったがマルガリータはそれに気づいてさらに真っ赤になった。と、

「く……!」

その時背後で、レオンが微かに喉の奥で呻くような声を漏らした。そしていきなり、執拗に愛撫していた指を引き抜く。

「あぅッ……!」

肉襞を逆向きに擦られ、強い刺激を与えられてマルガリータは思わず声を上げた。だがその時、金具と衣擦れの音がわずかに聞こえ、次の瞬間、恐ろしく精悍に怒張し、どくどくと脈打つものが背後から双丘に押し当てられ、圧迫された。それはレオンの雄根だった。

「あ、ぁッ……」

触れられた途端、マルガリータはびくんと身を震わせた。

押し当てられたその力に満ちた男の証の感触だけで、彼の熱い雄根に貫かれる時の快感が、下半身にありありとよみがえってくる。花芯が激しくひくつき、蜜をさらに溢れさせ、濡らし、茎と奥に繋がる蜜壺がカッと熱くなり、脈打った。明らかに自分は、彼を待ち焦がれていた。

レオンが酷く性急な仕草でマルガリータの細い腰を両手で掴み、ぐいとその、むき出しの尻を一層高く上げさせ、自分に向けさせる。彼女は尻をさらに高く上げさせられ、顔を強く机の天板に押しつける淫らな体勢にされて、小さく声にならない悲鳴を上げた。

「──陛下、それにマルガリータ様。おいでならば、どうかお返事を……!」

「マルガリータ様。ホアナでございます!」

──だがその時、いきなり声が扉の外で響き、二人とも思わず息を呑んだ。マルガリータは尻をむき出しにし、突き出した淫らな格好のまま、固まってしまった。

それは、レオンの側近のサンチェスと、マルガリータの乳母ホアナの声だった。二人とも息を切らしながら、人払いをした筈の控えの間に入り、鍵のかかったこの扉を叩いている。

無理な姿勢のまま、マルガリータは思わずレオンを見やった。レオンもこちらを見つめ返してくる。視線が絡み合った時、マルガリータは思わずこう言っていた。目には涙が浮かんでいた。

「やめ、ないで……」

哀願するような声だった。言った瞬間、マルガリータは自分の言葉に愕然とした。扉を開けないで、ではなく、まず最初に、そんなことを言うなんて。しかもホアナやサンチェスがあんなに心配してくれているのに。あまりの恥ずかしさに身悶え、かぶりを振る。

だが、その恥ずかしさを超えるほどに、マルガリータの心も身体も、レオンを求めていた。ホセに触れられ、おぞましい愛撫を受けたためだろうか。どうしても今、彼に触れ、その身で嫌な記憶を消し、上書きしてほしかった。

「何だ、サンチェス。下がれと命じた筈だ」

レオンはそれを嘲ることはなかった。扉を振り返り、冷静にそう言う。微かに息が乱れていたが、それがサンチェスに聞こえたかどうかはマルガリータには分からなかった。

「申し訳ございません。ですが、マルガリータ様……王妃様は、いかがされましたでしょうか。ここにいるホアナも含め、皆が、酷く心配しております。どうかこの扉を開けていただけませぬか……!」

「マルガリータ様、そこに、おられますか……!」

心から気遣わしげな声で、サンチェスはそう言い、ホアナも扉の向こうで息をつきながら懸命に叫んでいる。マルガリータは耐えきれず、とっさに、そのままの姿勢で声を振り絞った。

「あ、ありが、とう。サンチェス、ホアナ。私なら、大丈夫、よ……」

「王妃様!? そこにおいでなのですか」

「ええ。す、少し、気分、が悪くなった、だけ、だから……。心配、しないで。陛下が、傍にいて、下さるから、ッ……!」

必死に続けた声は、だが、そこで途切れてしまった。レオンの雄根が、マルガリータの背後から性急に双丘を押し分け、花びらを開かせて、花芯へと進入してきたのだ。マルガリータは思わず息を呑み、ほっそりとしたその背を強くしならせた。その状態でレオンは扉に向かい、言った。

「分かっただろう、サンチェス、ホアナ。下がれ。少しの間、良いと言うまで来てはならぬ」

「……畏まりました」

サンチェスがまだ心配げな様子ながら、ホアナを促し、レオンの言葉に従って去って行く。足音と、廊下に繋がる扉の閉まる音が響いた。

「行くぞ、いいな」

そしてほぼ同時に、レオンの雄根が、その言葉とともにマルガリータの花芯を開かせ、ぐいと侵入してきた。低く唸るような声だった。

「ひぁッ、あァ……!」

のけぞらせたマルガリータの唇から声が漏れた。だがそれは、明らかに心地よさが滲んだ、歓びの声だった。

淫らな姿勢で散々に嬲られ、翻弄され、さらに今、突き上げる快感を寸止めにされて、マルガリータは心も身体もぎりぎりに追い詰められていた。花芯は、レオンがその雄根を押し当てた途端、待ち焦がれていたかのように開き、彼を呑み込んだ。肉襞が開き、その雄根に強く絡みつく。

「く、うッ……!」

その感触に、レオンは快感のうめきを漏らした。そして机の上にうつ伏せたマルガリータの背に覆い被さるようにして、ゆっくりと身を進めてくる。

レオンの雄根は恐ろしく精悍で、鋼鉄のように硬く、力に満ちていた。そして、毎晩抱かれているのに、マルガリータの花芯や茎は、清らかな乙女のように狭く締まったままで、レオンの雄根にすがりつき、絡みついて、挿入する度に恐ろしいような快感をもたらしていたのだ。

「あ、あァッ……」

レオンが身を進ませるにつれて、肉襞が激しく擦られ、マルガリータは目もくらむような快感を感じた。レオンが、一気に貫きたいのを堪え、ゆっくりと進めているのがわかる。だがそれがむしろ、長く執拗に肉襞を擦ることになり、その肉襞の一つ一つが快感のあまりに蜜に濡れそぼって、一層強く感じてしまう。腰を掴まれ、身を進めると同時に引き寄せられ、さらに奥へと穿たれる。最奥の部分に雄根が触れ、また新たに息を呑むような快感がこみ上げて来る。

「──駄目だ……」

その時、不意にレオンが耳元で囁いたので、マルガリータははっと現実に引き戻された。

「え、えッ……?」

雄根を挿入したまま、彼が微かに身を起こす気配に気づき、急に不安になり、懸命に後ろを振り向く。もしやレオンは、行為を途中でやめるつもりなのか。そんな、何がいけなかったのだろう。もしや、自分があまりに淫らな振る舞いをしたから……?

「陛、下……」

もう一度哀願するべきか。でもそんなはしたないことをしたら、さらに疎まれるのではないか、と迷いながら、おずおずとレオンを潤んだ瞳で見つめたとたん、彼は顔をくしゃくしゃにした。

「くそ、そんな顔をするな……!」

言うなりレオンは、マルガリータを背後から、両手で強く抱きしめた。そして、すぐ近くにあった椅子を片足で引き寄せると、彼女を強く引き寄せ、身を起こす。

「あぅッ! 陛下、何、を……」

その動きで、挿入されたままの状態の雄根が、体内で大きく動いた。一瞬、腹部を突き破られるような錯覚を感じ、同時に内部の肉襞を激しく擦り上げられる。マルガリータは衝撃と快感に喘いだ。

「ひァッ、あ、そんなッ……!」

「うッ……」

だが次の瞬間、大きくその瞳を見開いた。レオンが引き寄せた椅子にどさりと座り、マルガリータを自らの腰に座らせるような格好になった。そしてその姿勢で、再び背後から激しくマルガリータを突き上げたのだ。

マルガリータは、背後から抱きすくめられ、まるで串刺しにされているような格好でレオンを受け入れることになった。自らの体重が全てかかる姿勢なので、深々と激しく貫かれてしまう。レオンの雄根の先端が、最奥の最も感じやすい部分、蜜壺の入り口を強く穿った。

「あ、あッ……」

その瞬間の、衝撃を伴う快感が余りに強く、顔を上げた途端に真昼の日差しを受けたこともあって、一瞬、マルガリータは目の前が真っ白になるのを感じた。その時、レオンの声が再び耳元で聞こえた。

「そなたは、私のものだ……」

レオンの囁くような、低いが良く通る声が伝わってくる。彼の言葉にマルガリータは呆然と目を見開き、身を震わせた。

「……! 陛下、どうし、て……」

──どうしてそんなことを仰るのですか、私はとうに、貴方様のものです。貴方様がそう、命じられたではありませんか……

マルガリータは、そう言おうとしたのだ。だが穿たれる衝撃と快感があまりに強く、脳に直接ジンジンと響くようで、言葉にならなかった。蜜壺は蜜を止めどなく溢れさせ、レオンの雄根をぐっしょりと濡らし、さらに滑りを良くさせて、深く穿って欲しいと求めているかのようだった。そしてマルガリータの唇からは、快感の証である唾液と、切ない喘ぎ声だけが途切れることなく漏れていた。もどかしさの余りマルガリータがかぶりを振ると、それをどう取ったのか、レオンはさらに彼女を穿ちながら、続けた。

「私は、こうして、そなたを最も深く、抱きたかった。今、そなたと、最も深く繋がっているのは、私だ。他の誰でも無い。それを、そなたは、感じているか……?」

最奥で繋がっているためか、彼の言葉が、身体に直に響いて刻みつけられるかのようだった。微かに息が荒いのは、彼も感じているから、だろうか?

「は、い……。──んうッ……!」

最奥を押し広げられるような感覚とともに、激しく喘ぎながらも、マルガリータは何とか声を絞り出した。とたん、レオンは一層腰を強く打ち付け、マルガリータをさらに突き上げてきた。彼女の濡れた体内が、レオンの雄根で一杯に満たされる。

そして同時に、前に回されたレオンの手が、限界まで硬く尖り、しこった胸の突起を両方捕らえ、摘まんだ。それから親指で押しつぶすようにして輪を描き、執拗に愛撫し、攻め立ててくる。

「ひぁンッ……! あ、そんな、ところまでッ……」

──駄目、どうにか、なって、しまう……。すごく、いい、ッ……

全く違うところからも、痺れるような快感を次々に与えられる。花芯や茎、蜜壺は、レオンのますます怒張してくる精悍な雄根に穿たれ、胸の突起は彼の指に捕らえられて、全てが炎のように熱く、ひくひくと淫らに脈打っていた。肉襞が密着しているためだろうか。レオンの雄根の脈打ちと、彼女のそれが一つになり、熱さと快感を一層強くさせる。

マルガリータはあまりの心地よさに思わず眉をひそめ、激しく顎をのけぞらせた。椅子に座ったレオンに、背後から抱きすくめられてその膝と腰の上に乗っている姿勢なので、後頭部が彼の肩に触れる。その露わにされた白い喉に、うなじに、レオンが口づけてきた。その唇も炎のように熱い。まるで彼に清められているかのようだった。

「あ、ッ……。レオン、様ッ……」

無意識のうちに、マルガリータはレオンの名をそのまま呼んでいた。とたんに彼の手がマルガリータを捕らえ、一層強く抱きすくめてきた。それでマルガリータは最奥をさらに押し広げられ、強く穿たれる格好になった。

「あ、あぁッ……。も、うッ……」

その瞬間、目の前が真っ白に灼け、昇天するような感覚とともにマルガリータは達した。そして一瞬遅れて、レオンが己を解き放つのがわかった。熱いほとばしりがどくどくとマルガリータの体内に流れ込み、満ちる。それが、酷く心地よかった。




「レオ、ンッ……」

彼の熱さと力強さ、そして脈打ち以外何も考えられなくなって、マルガリータはただ、うっとりと、小さな声で彼の名を呼んでいた。その時、耳元に彼の唇があてがわれた。思わず身をすくませたマルガリータに、レオンが熱い息づかいとともに、こう囁いてきた。

「こんなことは、初めてだ……」

「えっ……?」

「何故だ。どうして、そなたは、そんなにも私を狂わせる……!」

さらに畳みかけるようにレオンはそう言った。遠のいていく意識の中で、マルガリータは必死に目を見張り、どういう意味か尋ねようとした。だがその時、レオンが再び彼女の身体を突き上げ、マルガリータは再び強い衝撃と快感に包まれた。そしてもう、その感覚に耐えきれず、ふっと意識を手放した。彼に深々と貫かれ、その身を預けたままで。

窓から降り注ぐ夏の日差しが、マルガリータの痛々しいほど白い肌をさらにまぶしく照らし出していた。

 

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