書籍情報

異世界で就職したら、花嫁として溺愛されました!?

異世界で就職したら、花嫁として溺愛されました!?

著者:みなせ遊砂

イラスト:蘭蒼史

発売年月日:2022/5/27

定価:990円(税込)

現実社会で暮らす『わたし』に届いた奇妙な手紙。就職斡旋所と名乗る、スーツ姿のヒツジに導かれ…。気が付けば異世界転生!「あなたには子爵令嬢、エヴァンジェリン・バニスターとして、レイフ・カートライト伯爵の妻に就職してもらいます」――って何!? しかも未来の旦那さまは、花よりドラゴンなお人で、変人伯爵として超有名。昼は一緒に竜の背に乗って笑い合い、夜は互いを求め合う。最初はただの仕事だったけれど、どんどんレイフに惹かれていって……。

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登場人物

エヴァンジェリン・バニスター

バニスター子爵の次女。通称ジェリィ。金色でふわふわの髪、グレーの瞳。小柄で胸の形も良く(大きく)てお人形さんのような容姿の、箱入りのお嬢様。
中身は現実社会から異世界へ来た『わたし』。恋に破れて痛みを抱え、ギャンブルとお酒と煙草が大好きな破天荒な性格。
レイフ・カートライト
カートライト領を治める伯爵。何人もの花嫁候補を集めるも、誰一人として伯爵に会うことすら許されず、破談となってしまう。いつしか変人伯爵というあだ名で呼ばれるように。
当の伯爵はというと、ドラゴンの世話に夢中で城に帰ることすら忘れてしまう呑気な性格。花よりドラゴン。領民の生活を思い、新しい産業を開拓するため竜と向き合う真面目な人、とも言えなくはない。
長身に黒髪、藍色の瞳は本来であればイケメンの部類に入るのだが。普段は作業着で泥にまみれて働いている。

立ち読み

はぁ、はぁ、はぁ。

熱い息がこぼれる。

宿の部屋の扉に、ジェリィは背中を押しつけて座らせられている。

これはレイフが部屋に入った途端、押し倒してきたからだ。

驚いた。

甘味の波を抑え込んでいるのは、てっきり自分だけだと思っていたから。

「どうしたら……俺だけのものになる……こんなところまで来たのに……」

(…………?)

乳房の先から与えられる感覚に震えながら、レイフの言っていることがわからないと思った。式は挙げていないものの、ジェリィはレイフの妻だ。もうレイフのものみたいなものではないか。

胸の桃色を甘く噛まれて、ジェリィは声を上げた。

片方の脚は高く広げられ、ジェリィの秘所は無防備な姿を晒している。

その濡れた割れ目を、指が執拗に出入りしていた。

中を擦られるたびに甘い声をもらし、躍動する襞から垂れる蜜液が脚を濡らす。

「あんっ……あん、も、嫌……嫌じゃな……」

自分でも何を言っているのかわからない。ただ、嫌だと言えば、無理やり終わらせられるように思えて、はっきりとは言えなかった。

正直に言えば、もう指じゃなくて、もっと激しく突いてくれるものが欲しい。

(欲しい。レイフが欲しい)

「立って。ドアに手をついて」

後ろに返されて、残りのドレスと靴を全て脱がされた。

「んぅ……嫌、恥ずかしい……」

レイフの舌が、うなじから背筋を辿った。

「脚、もっと開いて」

酔いで赤くなった耳元に過ぎる息が、熱く感じた。

レイフの体温が、ジェリィの酔いの回った身体を上回ったようだ。

おずおずと開いた脚のつけ根に、レイフの指がまた滑り込んでくる。

身体を立てたことによって、蜜液が下へと流れるのを感じた。

(すごく濡れてる……恥ずかしい)

甘味を逃さないようにと必死になってレイフの指に絡みつく水音が、ジェリィの耳から頭の中に入って意識を朦朧とさせた。

(もう、どうなっても……あっ)

乳房の先をきゅっと摘まれた。全身にぴりっとした感覚が走る。

「意識を手放しちゃだめ。これからもっとすごいことするのに」

知ってるでしょ? と熱い息を吹きかけられて、膝が落ちそうになった。

「おっと、もう無理そう? ……俺にもたれかかって」

涙の粒がほろほろと落ちていく。

両腕を、レイフの肩に回した。

小柄なジェリィの身体はひょいとレイフに抱き込まれ、ベッドへと移動した。

「そんなに気持ちいいの? ……ジェリィ、可愛いね。もう、俺を好きになりなよ」

ベッドに寝かされて、指が唇に触れる。

キスしたことがないこと、レイフはもう気づいている。

……キスは、あの人としたのが最後。そしてあの子は自分の身体を傷つけ始めた。

背筋がぞっと凍った。

びくり、と動いた肩をレイフの裸の腕がぎゅっと抱きしめてくれた。

「俺に集中して。感じてて。他のことを考えないで」

こめかみにキスを落とされる。優しいキス。

どんなジェリィでも受け入れると言っているようで、また涙がこぼれた。優しくされるとつらくなるのに。

「忘れて……俺だけ感じてて。他の男なんか見るな。俺があげたイヤリングを……」

「んんっ、あの時は……勢いで……ひゃんっ!」

入ってきた指の本数が増やされた。

乳房が強めに噛みつかれる。

「勢いでも嫌だ。ビール飲んでてもダメ」

噛みついた乳房に舌を這わせてくる。その部分がじんと熱く感じられた。

「あっ、わかっ……あんっ……あっ……」

ぐちゅぐちゅと秘所を出入りする指が、たまらなく気持ち良かった。

あふれ出る蜜液は、ベッドの敷布まで汚している。

腰が落ちるたび、冷たいと感じるほどに。

「んっ……」

下腹がきゅんきゅんと絞られる。指を離すまいと必死に抱き込んで。

レイフが額にキスをくれた。

「いったの? 可愛い」

「はっ……あっ、は……」

くたり、と横たわるジェリィの脚を広げて、レイフが腰を割り込ませた。

ジェリィはふる、と首を横に振って無理だと訴える。

「そんな、可愛く言ってもダメだから」

「────っ!」

一気に入られて、また目の前が星で飾られた。

入っただけで、またいってしまったらしい。

「可愛い……ぞくぞくするよ、ジェリィ……もっと、って鳴いてよ」

ぐちゅぐちゅと音がする。

秘所を貫かれるたびに、甘い感覚が頭まで貫き通る。

勝手にあふれ出る唾液が伝って、頬を濡らした。

「うんっ……んっ……もっ……と、奥っ……」

「そう、今みたいに可愛くねだって。何だってしてあげる……」

両脚を揃えて抱え込むような体勢で腰を入れられると、ぐっと奥まで入るように思えた。

目の前にはまだちらちらと光が散っている。

肌と肌のぶつかり合う音と秘所が鳴らす甘い音と相まって、ジェリィは首をのけぞらせた。

「いっ……く……」

「ダメ。もう少し……一緒に……んっ」

短い声と一緒に、レイフはひたりと腰を押し込んだ。レイフのものをぎゅっと握りこんで離すまいとする秘所が小刻みに震えているのがわかる。

その中に、レイフは白濁を放った。



「そろそろ……俺の子を孕むんじゃない? 早く、孕めばいいのに」

ぞっとする笑みを浮かべたレイフが目に入ったかどうかもわからない。

ジェリィは夢かもしれないと思いながら、そのまま身体を横たえた。

 

「……乾杯しようと思ってきたんだけど、もう眠っているのか、ジェリィ」

ベッドの上、すぐ真横にレイフが座っていた。

小さなグラスを二つと、綺麗な細工を施した酒瓶を手にして。

いつの間に来たのだろう。

ノックの音もしなかった。

「もう、眠ろうと思ってた……貴方は疲れてないの、レイフ……?」

半身を起こすと、ジェリィの白い手にグラスが渡された。

ほんの小さなグラスで、底に金色の星の模様が描かれている。美術館に飾ってあるような品と比べても遜色はない綺麗なものだ。

「綺麗……」

「気に入ったか? これに酒を注ぐと……こうなる」

色のない酒だった。

果実酒なのか、甘い匂いが立ちこめる。

出会ったことのない酒だ。

ゆらゆらと揺れる水面に、たくさんの星が散ったかのように見える。

「すごいわ、レイフ。このグラス。どうしてこんな風に見えるの?」

「さあ? そこまでは俺も知らないけど、ジェリィが気に入るかもしれないと思って持ってきた」

「素敵」

いつの間に自分の分も入れたのか、ジェリィのグラスにレイフのグラスが当たって鈴のような音がした。

レイフの初めて見せる蠱惑的な笑み。ジェリィの胸をわしづかみにするには十分だった。

「やっと出会えた可愛い花嫁さんに、俺の生涯を捧げよう」

くいと一気に飲み干したレイフに促されて、少なめに注がれた果実酒を飲み干した。

(…………!  ? なんか頭がくらっとして、体が……熱っ……)

前にぐらっと倒れそうになるジェリィの体を、レイフのがっしりとした腕が抱きこんだ。

「ちょっ……まさか」

まさか。

これは考えていなかった。

夫婦が体を合わせること。

嫁ぐという言葉から、それだけがすっぽりと抜け落ちていた。

(わたしはもう、恋はしない)

耳元に熱い息の混じった台詞が、頭に直接流れ込んでくるようだった。

「少なくとも『エヴァンジェリンの体』は男を知らないだろうからな。楽になるように、ちょっと一服盛らせてもらった」

背筋がぞくぞくする。

レイフはさっきみたいな甘い、惑わすような笑みを浮かべているのだろうか。

自分の吐く息が熱くて、唇が触れているレイフの肌も火のように熱く感じる。

「ずる……い」

『エヴァンジェリン』もしたくなるまで待ってあげれば良いのに。

(そもそもエヴァンジェリンだけじゃなくて、わたしだって初めてで、どうすれば良いのかわからない……それなのにお酒まで飲まされて、体が言うことを聞かない……抗えない)

もう恋はしない。

もう恋はしない。

あんな絶望的な苦味は、二度と味わいたくない。

レイフがジェリィの顎をすくいあげてキスしようとするのがわかった。

動けない体で、とっさにそれだけは避けた。

(貴方と、恋人とするようなキスはしたくないの。体は……どうなっても)

いつの間に後ろに回ったのか、レイフは背後からジェリィの寝間着を脱がしていた。

胸の下に溜まる寝巻きはもはや、ジェリィの肌を守ってはくれない。

後ろから伸びてくるレイフの手のひらが、ジェリィの乳房の形を変えた。

「あっ!」

「すごいボリューム。ウェディングドレス姿の時から思ってた。手の内に収めてみたい、ってそればっか」

くすくす笑うレイフに「変態」と言ってやりたかった。

乳房をもみながら、少しずつその先を探り当ててくる。

胸元がしっとりと汗ばんできた。

「あっ、やめ」

先を、指の腹で優しく撫でられる。

指できゅっと摘まれると、下腹がきゅんと絞られた気がした。

「敏感なんだな」

熱い息の混じったセリフがうなじに染み込んでくるようだ。

「はぁ……あ、んぅ……」

片方の手を乳房に置いて、レイフの左手は寝巻きの裾を拾い上げた。

目眩のする視界でも、自分の体を守っているものが薄い下着しかなくなっていることに気づけてしまう。

(体が変……ただ撫でられているだけなのに、くすぐったいんじゃなくて、ぞくぞくしてしまう)

手が、ぎゅっと握りこんでいるのは寝巻きの裾だ。

レイフの手はジェリィの首筋をさらさらと撫でている。

「やっ……はぁ……はぁ……」

もう片方の手は、まだ乳房をもてあそんでいる。

「ふぅっ……んっ!」

たまに先を摘まれて、ジェリィはそのたびに腰を跳ねさせた。

(こんな……気持ちいい……)

気持ちいい?

自分の思考に気づいて、かーっと顔を赤らめた。

恥ずかしい。

気持ちいいなんて。

(やだ、何考えて……わたし、おかしい)

涙で緩む目に、脚の間にレイフの指がするりと入っていくのが見えた。

見えたのに体が動かせない。

「ひぁっ?」

指が薄い下着を脱がせて、あらわになった陰唇を下から上へと指で撫でた。

「やっ……な、に」

びしゃ、と音がして、ジェリィの体温で温まった香油がふわふわと鼻をくすぐり、また気が遠くなりそうになる。

香油は、ジェリィの秘する場所を温かく濡らしていた。

「ジェリィが少しでも痛くならないように、今から解していく」

くちゅ、と指が音を立てた。

自分でも見たことのない秘密の場所を、誰かの指がなぞることなんて考えたこともなかった。

香油に濡れた指が陰唇を行き来して、花芽にそっと触れた。

「ひゃうっ……!」

これまでで一番腰が揺れた。

「ビリビリ来た? もう少し触っててあげる」

執拗にそこばかり指の腹で触れてくる、その動きに自ら雫をこぼし始める。

やがてそれはレイフの指をなんなく滑らせ始めた。

「香油なんて、いらなかったかな……ジェリィは感じやすいんだな。大丈夫、もっと力を抜いて」

「むりっ……こわいっ……!」

自分の中に指が入ってくる感覚があった。

「入るわけ……ないのに、そんな、の……」

「恥ずかしがらずに声を出して」

指が、中を掻き回してくる。

「んっ……んんーっ……」

涙がぼろぼろこぼれ落ちてくる。

痛いんじゃない。

痛いんじゃなくて。

(なにこの、つき上がってくる甘い感覚は)

その甘味を味わうたびに、太腿を濡らしているのが自分でもわかる。

音もぐちゅぐちゅと激しくなっていく。イラスト③入る

「いや、いやぁ……あっ、あ」

「ジェリィの体はよく応えてくれる」

「ひ!」

ふいにジェリィの体を前に倒してうつ伏せにさせた。

膝立ちにし、腰を高くする姿勢に。

そうして指と指の隙間に舌を這わせた。

「やっ、そんなとこ、口で……やめ、っえ……」

変わらずぐちゅぐちゅと音を立て、ジェリィがこぼしているものと、レイフの唾液が混ざりあっているのだと感じると、体全体が震えた。

(だめ……気持ちいい……抗えない)

するすると背筋を撫でる指先。

それをたどるように体が揺れた。

「小さい腰、可愛い。こっちを向いて」

上半身を引き上げられて、顎の下をすくわれると、慌てて顔をそらせた。

キスされてしまう。

レイフのキスは唇を過ぎた頬に当たった。

「────」

さすがに二回目ともなるとレイフも不審に思っただろうか。

「ジェリィ。どこがいいの、触ってあげる」

「しらない……」

なんでもいい。

どうしたっていい。

早くこのつき上がってくる甘味をどうにかして──。

「じゃあ、ジェリィが一番欲しいものをあげる」

「……ふぇ」

潤んだ視界に、初めて見る男のものが映った。

ジェリィの体を仰向けにぽすんと落とすと、簡単に脚を開かせてその間に入ってきた。

ジェリィはふるふると頭を振った。

「や……うそ、そんなの……入らな」

ものの先がジェリィの体にひたとあてがわれた。

にゅる、と何かが滑りこんでくるのがわかる。

「はいらな……いっ!……」

ぐぷん。

頭の中で音が鳴った。

「可愛い。こんなに飲み込んで、いい子だね、ジェリィ。すごくいやらしい……」

よく聞こえない。

潤んだ視界に星が散った。

きらきらと光る何かで、レイフの顔がよく見えない。

「んっ、はぁっ、はぁっ!」

レイフが耳元にキスをくれる。

「いったの? 中が痙攣してて、気持ちいい……でも、悪いけど、もう少し俺につきあって?」

ひっくり返される。

腰に残っただけの寝巻きが体とベッドの間でセミの羽のように、透けて見えた。

ぬぷ、と入ってくる。

ジェリィの細い腰を抱えて、深く深く奥をうがつ。

肌と肌のぶつかりあう激しい音が聞こえた。

「あっ、あっ、また……やぁ、くる……」

レイフが耳元に口を寄せて、「やめる?」と言った。

やめられるわけがない。

吐息の下で、やめないで、と掠れた声が答えた。

「ジェリィは今夜、俺の子を孕むかもしれないな」

頭が真っ白になっていた。

今もまだ視界が緩んだままだ。

息も絶え絶えに、ジェリィは声をこぼした。

「おねが……中に……」

「子が欲しいの?」

がつがつと腰を入れられて、頭の芯がぼうっとしてきた。

揺さぶられるまま、このまま死んでしまうのではないかと思った。

(気持ちいい……気持ちいい……)

ジェリィの手を、上から大きな手が覆う。

その重さに手が痺れるのを感じながら、同じ痺れが背筋を伝うようだった。

気持ちいい。

それしか頭に浮かばない。

「もう、これいじょうは、しんじゃ、」

背後からぎゅうと力を入れて抱きしめられる。

下腹に、熱い飛沫を感じる。腹の中に叩きつけているかのように、レイフはジェリィの肩を抱いて自らを押し込んだ。

「……っあ……」

ゆっくりと腰が離れていく。

熱いものが太腿へと流れ落ちていく。

上からの圧迫がなくなってすぐ、ジェリィは眠りに落ちていった。

(この後は製品版でお楽しみください)

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