書籍情報

彼はニュースキャスター! ~TL小説編集者の私~ 前編【書き下ろし・イラスト5枚入り】

彼はニュースキャスター! ~TL小説編集者の私~ 前編【書き下ろし・イラスト5枚入り】

著者:如月一花

イラスト:龍 胡伯

発売年月日:2022年1月28日

定価:990円(税込)

「そう、俺がたっぷり加奈の体を作ったね。じゃあ、そのさきのご褒美をあげよう」
旅行雑誌の編集者である水瀬加奈(みなせかな)は、人気キャスターの井村大輝(いむらだいき)と付き合っていた。しかし彼の職業柄、それを公にすることはできず、また二人の時間も持てずにいた。焦った加奈は、仕事に集中しつつ彼との関係を進展させるため、事実婚を提案する。そうして新生活が始まると思った矢先、彼女はTL小説の編集部へと異動を命じられてしまう。慣れない職場に悩む加奈に対し、大輝の仕事は順調、さらに子作りにも積極的になりだして……!?

この本を買った人はこんな本も買ってます!

お取扱店

登場人物

◆水瀬 加奈(みなせ かな)

旅行雑誌の編集者。仕事熱心で、成果を出したいと意気込んでいる。一方でプライベートでは、大輝と付き合っていることを公にできず、また二人の時間が持てないことに悩んでいる。そこで事実婚を切り出すが、そのとたんに異動が決まり、歯車が狂いはじめる。
 少しキツそうだが、くりっとした目が印象的で、黒髪を肩のあたりまで伸ばしている。いつもシャツにタイトスカート、もしくはチノパンを履いていて、化粧も薄化粧しかしない。
◆井村 大輝(いむら だいき)

甘い声音と整ったルックスで人気急上昇中のアナウンサー。朝の番組でニュースキャスターを務める。プライベートを犠牲にすることをいとわない仕事人間だが、加奈と事実婚をしてからは、子作りを意識するようになる。災害現場の取材などに心を痛める優しい心の持ち主。プライベートでも真面目だが、その仮面を引きはがすと、かなり欲望深い面がある。 黒髪を流して整え、優しい目をしている。いつもスーツをきっちり着こなしている。

立ち読み

ソファにぐったり座り込む恋人、井村(いむら)大輝(だいき)の前に跪く水瀬加奈(みなせかな)は、彼のスラックスをくつろげると、そっと男根を引きずり出した。

大輝の優しそうな眼差しは、疲れて色気を帯びている。普段から流して整えている黒髪も、心なしか乱れているように見えた。いつもきっちりと着こなすスーツも、ジャケットを脱いでネクタイを取り、シャツもはだけた今の姿はあまり見ないラフな状態だ。

普段から画面越しに見る大輝とは想像も出来ないような、少しだらしない格好と仕草のギャップは、加奈の興奮をよりかき立てる。

「起きてる? ねえ……大輝?」

少しキツそうに見えるものの、くりっとした目にあどけない幼さを併せ持つ加奈は、シャツにタイトスカート、もしくはチノパンを好んで履くためか、シックな大人の女性的な印象が強い。

それは、もしかしたら大輝が朝の顔のニュースキャスターであることを考え、周りに彼との関係を話していないせいもあるかもしれない。おかげで二十九歳になっても彼氏なし、仕事が生きがいの寂しい女だと社内で認知されているのは、言われずとも理解していた。

けれども、所詮は他人の評価。実際は大輝とたっぷりと愛情を確認しあっている。

肩のあたりまである黒髪を結うゴムを直す加奈は、自立しない大輝のそれを指先で弄んだ。

そして、獲物を捕らえたとばかりに彼を見つめる加奈は、だらりと垂れたその微熱を口に含む。汗の臭いはするが、むしろそれは興奮を煽る媚薬のようだった。

「はあっん……はっむ……起きて?」

「ぅ……やめてくれ、仕事がやっと終わったんだ」

「いや……はあはあ……我慢出来ないの」

「そう言われても……くっ……加奈、ちょっと」

大輝の甘い声が、蕩けるチョコレートのように感じられた。

世の中の女性を虜にするニュースキャスターの低音が、自分だけに向けられている。そう思うだけでそそられるのに、悶えるせいで普段は聞けないような色気も醸しているのだから尚更だ。

「気持ちいいんでしょ?」

クスッと笑いながら、加奈は続けた。

丁寧に裏を舌でなぞったり、吸い付いたりして音を立てて舐めてみる。

そうして大輝が苦しげに悶える姿は、サディスティックでもないのに気分がよくなる気がした。

最近はなかなか会う機会がなく、甘えることも出来なかった。

特に災害ニュースで忙しいらしく、まるで忘れられたようにほったらかしにされていたせいかもしれない。

だからか、ここぞとばかりに奉仕して、大輝をたっぷり困らせてみたくなるのだ。

「やめ……加奈……会社に戻らないといけないのに」

「だめ」

段段とそそり立つ男根の先端を舐めると、苦みがじわじわと口の中に広がった。感じているんだ――丁寧に舐め取る加奈に、大輝の顔はさらに快感に歪んだ。

「加奈……っ」

悶えて名前を呼ぶ大輝に、加奈は苦笑した。

久しぶりの快感に酔いしれているのはお互い様のようだ。

仕事尽くめでセックスから遠ざからざるを得なかった彼には、刺激が強いのだろう。

口の中で丁寧に転がしながら舐めていくと、大輝のそれが少し膨らみ、苦しくなる。

すると、調子が良くなってきたのか、彼自ら腰まで使って加奈の口で扱き始めた。

(調子いいんだから。仕事だって言ってるくせに)

加奈は上目でにっこり微笑みつつ、音を立てまくり舐め続けた。

大輝が興奮しているなら、もっと刺激すればその気になってくれるだろう。

「うっぁ」

「おいひ……もっとしていい?」

「加奈はどうなんだ?」

「私はしたいの。だからおねだりしてるんじゃない」

「俺だってしたいけど。時間が」

冷静さは残しているのか、苦慮気味に大輝は時計を見た。

一時的に帰宅するだけであって、また会社に戻らないといけないと言っていたから、あまり遅くなっては問題になるだろう。

加奈だってそれくらいは理解している。

けれど、すでに蜜は溢れ出して下着を濡らしていた。

大輝を思うとジュワジュワと溢れ出して止まらない。

加奈は普段は男性と一定の距離を置き、仕事のことばかり考えているような女だった。

大輝との結婚の話が出ないのも、お互いに恋人の関係が心地よくなっているせいもあるが、キャリアアップをストップさせたくないという思いが大きいからだ。

けれど、それとは裏腹に大輝とのセックスは過激で大胆で、まるで現実を忘れるようにするものが多かった。

普段の加奈からは想像出来ないような奉仕ぶりに、自分で自分を煽っていると思った。

(こんな姿見せるの、大輝だけなんだから)

「ね? して?」

「待って、加奈のすごいから」

目の前で果てそうになる大輝に、加奈は舐めるのを途中で止めた。

髪を撫でる彼の意識は、加奈の下腹部に向かっている。仕方ないな、と思わせぶりに下着だけを脱いでタイトスカートを捲ると、加奈はそそり立つ男根の上に跨った。

シャツはわざとはだけて、大輝をさらに煽る。

ぬちっと音を立てて、蜜口にゆっくりと挿入(はい)っていく。

「あっ……っ、あああっ!」

中腹まで熱が侵入したところで、加奈は一気に快楽の頂へと昇り始めた。

欲しかったものをようやく手に入れた感動もあり、思わず快感の声が大きくなる。

「うっくうっ! 加奈っ! いきなりするなっ」

「いいでしょ? 私が気持ちよくしてあげる」

加奈は堪えきれなくなって、腰を思いきり振りたくった。

ぐちょぐちょと激しい水音が部屋に響き渡る。

「そんな音出して欲しがりだな、加奈は」

「大輝の、欲しいに決まってるじゃない」

加奈がうっとり見つめると、大輝が思いきり突き上げてきた。

「ああっ! 大輝の奥に当たるっ!」

「加奈っ!」

二人の嬌声が部屋中に響くと、次第に大輝も目を覚ましてきたのか、加奈の腰を掴んで揺さぶりだした。

水音が先ほどよりも激しくなるにつれ、酩酊したような気分が急加速する。

くらくらしながらも貪るように腰を懸命に使うと、最奥で熱が蠢いた。

「あっあっあっ! 大輝ぃ! 奥があついっ!」

「加奈っ」

大輝は切なそうな声を上げながら、思いきり揺さぶり続けた。

「あああっ! イクっ!」

加奈は蕩けきってしまうが、大輝はまだまだとばかりに加奈の胸を鷲掴みにした。

「あっあっ! やあっ」

「こっちはピンク色に染まってる」

言うなり、大輝がむしゃぶりついてくる。

「あああああっ!」

加奈は一気に果てそうになった。

けれど懸命に堪えて快感に震える。

舌先でぺろぺろと舐め回され、先端はすぐに涎まみれになってしまう。

大輝は膨らみに吸い付いたり揉んだりして弄んだ。

「あっああっ! やあっ! 大輝っ」

「加奈の胸、堪能したいもんな」

「そんなにされたら……イクッ」

「加奈、素直にイケばいいだろう?」

大輝に言われて加奈は上目で見つめた。

真向かいで挿入した状態で果てるのはすごく恥ずかしいのだ。

大輝に全て丸見えになってしまうのはまだ慣れていない。

「いや……恥ずかしい顔見られたくない」

「もう何度も見てるから。加奈のイキ顔」

大輝に言われて、加奈はかあっと頬を染めた。

すると、駆り立てるようにやわやわと蜜芽を弄られた。

「あああっ!」

「これでも我慢するか、加奈?」

「やあっ! イクぅ!」

加奈は一気に頂きを昇り詰めると、頭を真っ白にさせて思いきり果てた。

しかし、まだ繋がったままの熱が腹の奥で蠢いている。

加奈はぐったりしつつ、大輝がまだ果てていないのに気づいてすぐに彼の方を見つめた。

「大輝……ずる……い」

「いいだろう? 加奈が欲しがったんだから」

そう言いながら、大輝は蜜芽をムニムニと弄り回してくる。

「あっああっ!」

加奈は果てたばかりなのにまたイキそうになって腰を引いた。

しかし大輝はすぐに腰を抱えてきて、蜜芽を強引に弄り続ける。

「ああっあああっ!」

「加奈、奥がヒクヒクしてる。絡んできて気持ちいい」

「大輝ぃ……」

加奈はうわ言のように名を呼びつつ、彼のことをとろんとした目で見つめた。

先ほどの快感で絶頂を味わってしまった為、体が少しの刺激でまたイキそうになっている。

「らめ……らめ……イクっ!」

「いいよ。加奈は欲しくてたまらないんだろう?」

加奈は首を振った。

「ちがっ……」

「じゃあ、ここで止めてもいいのかな?」

加奈は大輝にしがみつくように抱きついた。

「意地悪しないでっ」

大輝はクスクス笑うと、加奈の蜜芽を弄りながら抜き差しを始めてくる。

「ああっあああっ!」

「ナカが絡んできていい感じだ」

「大輝っ!」

加奈は頭をふわふわさせながら、大輝を見つめた。

視線が絡むと、自然とキスをして舌を絡ませる。

「ンンッはぁ……」

「加奈の蜜……全部舐めたいな」

「大輝……私、お願いしちゃいそう」

加奈がうっとり言うと、大輝は腰を突き上げてきた。

その子宮が揺さぶられるような刺激に、加奈は思わず体を退け反らせていた。

「あああっあああっ!」

迫る快感にたわわな胸を揺らしながら、自らの胸を揉みしだく。先端を自分でいじめてみたり、つねったりして、セックスへと陶酔していく淫らな自分に酔いしれる。




「あっ、あああっ!」

最奥を突き上げられ、急速に頂きを昇りつめる加奈は瞬間、懸命に堪え、大輝が果てるのを見計らった。しかし、息を荒くしてはいるものの、まだ絶頂に至りそうにない様子だ。

「ううっくぅ……」

「大輝、大輝っ!」

そこで、加奈は自らも腰を使って熱膨張する男根を刺激しようと懸命になった。

膣壁が擦られ、さっき耐えた快楽の波が押し寄せる。少しでも気を抜けば、ほんのちょっとの刺激でも果てそうになり、小刻みに体が震え、喘ぐ声が大きくなった。

「あっああっああっ!」

「なあ、加奈。我慢してる?」

「それ、は……大輝と一緒にイキたいから」

加奈が頬を染めて言うと、大輝が恥ずかしそうに言った。

「ごめん。最近仕事ばかりでストレスたまって、すぐにはイケないみたいだ。加奈、悪い」

思わぬ告白に、加奈は逆に奮起してしまう。

「じゃあ私が、大輝がイクまで頑張るから」

「無理しなくていい。男ってそういうものじゃないから」

大輝は冷静に言っているが、加奈の刺激を感じて時々息を乱している。

感じてないわけじゃなくて、本当に体が疲れているだけみたいだ。

加奈はすぐにやる気を出すと腰を使い始めた。

「大輝、好きなところ触って?」

おねだりすると、大輝は加奈の尻をぎゅっと掴む。

「お尻?」

「他にもあるけど。身体中触りたいよ。ふわふわだろ」

大輝に言われて、加奈は照れて頬を染めた。

三十歳を目前にして体に触れたいと言われたり、ふわふわだと言われたりすると、それだけでも褒められている気分になる。最近は思うようなケアが出来ておらず、少しは覚悟していたが、反面、褒められたことで媚薬に浸ったように身体が、脳がすべて大輝に反応してまう。

「そんなこと言っても……、だめなんだから」

加奈が照れ気味に苦笑すると、大輝は切なそうな顔をした。

「真面目な話だよ。加奈に触れてる時が一番心地いい」

言葉と共に、腰を思いきり突き上げられた。

「あああっあああっ!」

加奈はいきなりのことに果てそうになってしまい、目を剥いた。

そのまま、大輝からの激しい抜き差しが始まる。

「あっああっ! 大輝っ!」

「加奈っ!」

大輝の猛りが腹の奥に突き刺さるたび、意識が朦朧としてくる。

蜜が溢れ出し、ぐちょぐちょと卑猥な音が部屋中に響き渡る。いつしか二人は、汗に塗れていた。

最奥を思いきり刺激されると、すぐにでも果ててしまいそうなので加奈は懸命に堪える。

「あっああっ! 大輝ぃ!」

「加奈……狭い……っ。気持ちいい……」

大輝が苦しげだが心地良さそうな声をあげる。

「うっあっ……絡んでくるっ」

彼が悦びの声を上げるのを聞いて、加奈は自らも腰を使って果てるタイミングを合わせようと懸命になった。

何度も小刻みに痙攣して果てたせいで、もはや体中が性感帯になったようだ。

大輝がそろそろと背中を摩るだけでも声が上がって仕方なかった。

「あっああっ! 大輝っ」

「加奈っ加奈っ!」

二人の熱が交わり、部屋の中がうだるような暑さになる中、大輝は無心で腰を突き上げてくる。

「あっああっああっ!」

「くっはあっ」

二人の喘ぎ声が部屋中に響く。しだいに加奈はぐったりしてきて体力も限界に近くなってきた。

大輝も息を乱して加奈の尻を掴んで振りたくる。

「だめだっ。もうイクっ」

「やあっ!」

(ちょっと激しかった⁉︎)

加奈がそんな思いを抱いていると、大輝が男根を引き抜く。が、本当にギリギリだったらしく、白濁を加奈のスカートにかけてしまう。

「あっ!」

いきなりのことで戸惑っていると、大輝が「ごめん」と息を切らしながら謝罪してくる。

「この前泊まりに来たときに、服置いていったろ。あれじゃダメか?」

「うん、大丈夫。だから気にしないで」

互いに見つめ合いながら、すでに羞恥心よりその後のことを考えている。

付き合って二年以上経ち、すっかり所帯じみた関係になっていた。

加奈がもし心配するなら、そっちのほうだ。

「あの……じゃあ、もう一回していいかな」

「お願い」

甘えた声を出すとスカートを脱がされる。ただ今度は、加奈がソファで足を開く番だった。

自ら開脚し、蜜口を開いてみせる。

「おねだりも慣れたな」

「だって、それは大輝が教えたんでしょ?」

加奈は赤面しつつ、羞恥心を煽られていく。

出会った時はもっと恥じらいもあったし、大輝から求められる過激な行為に逃げてしまうこともあった。でも今は快感に変わって、欲しいとおねだりをするまでになっている。

溢れ出す蜜を掬うように、大輝が蜜口を指でいじりだした。

「あっあああっ!」

「垂れてきた。そんなに欲しいのか?」

「大輝に待たされてて、体が変なの」

「甘えん坊は直らないな。普段は素っ気ないくせに」

「大輝の前だけ。だから、お願い。少し、ねえ――いじめて?」

お願いするような目で大輝を見ると、彼は嬉しそうに目を細め、指先を蜜口に挿入してくる。

そして荒々しく掻き混ぜられると、激しい水音がし始めた。

「こんなにして。大洪水だ」

「大輝が言うと、本当にエロく聞こえる。ニュースが聞けないじゃない」

そう言うと、大輝が突然覆い被さってきて耳朶で囁いた。

「淫乱女」

「やめっ」

「大好きだ。加奈」

何よりも聞きたい言葉を聞けて、加奈は崩れるように大輝を求めてしまった。

(この後は製品版でお楽しみください)

お取扱店