懸命に拒否するように首を横に振るけれど、クリストフはやめようとはしない。それどころか、親指と人差し指を使って乳頭をぐりぐりとつまむ。軽い痛みが走ったが、それ以上の強い快楽に、ジゼルは身を震わせることしかできなかった。
「ああ、ジゼル。こんなにいやらしく、もう硬くなってきたよ」
「んんっ」
愉悦を呑み込もうとするジゼルだったが、彼女の乳首は赤くとがり、硬くしこっていた。それが淫らだということは、クリストフの台詞から明らかだった。
「気持ちいいんだね」
「そ、そんなこと――ぁうっ」
きゅっと頂きをひねられ、ジゼルが甘く啼く。
クリストフが両方の先端を平等に刺激するものだから、ジゼルの胸は均等に張っていた。その大きさを楽しむように、クリストフが下からすくい上げる。たぷんとした乳房が押し上げられ、乳首が自らの口につきそうだった。
「ク、クリストフっ、お願い、許して……っ」
いまならまだ間に合う。そんな意味を込めて言うも、クリストフはやはり薄く微笑むだけだ。
「許すも何もないよ、ジゼル。大丈夫、僕が必ず君を気持ちよくするから」
言うや否や、クリストフはジゼルの胸元に顔を寄せた。
「ふぁっ!?」
温かい刺激に、ジゼルがぴくんと身体を跳ねさせる。
クリストフが唾液を溜めた口腔内にジゼルの乳頭を収めたのだ。
「ジゼル……ああ、ジゼル」
ジゼルの熟れた乳首は赤く、硬くしこり、クリストフの舌がぺろりと舐めるたびに、びくん、びくんと身体が揺れた。
クリストフは乳房を持ち上げながら、赤子のように乳輪ごと乳首に吸いついている。
「んぁっ、あっ、ひ、うっ、はんっ、やっ」
ちゅ、くちゅっと唾液の音を立て、上唇と下唇を使ってしごく。
戸惑うほどの快楽と痺れに、ジゼルは身をよじって悶えていた。
「あ、あっ、クリストフぅ……!」
ジゼルは泣きそうだった。あまりにも淫らに反応する自分の身体が自分のものではない気がして、混乱していたのだ。クリストフの与える一挙一動がたまらなく気持ちいい。
けれどそんな卑猥なこと言葉にはできないから、ただ助けを求めるようにクリストフを仰いだ。
「ジゼル……感じている君も本当にいとおしい」
「クリストフ、お願いよ、も、もう――」
何が〝もう〟なのか、自分でもよくわからない。手を伸ばしてクリストフを求めれば、彼はジゼルの手を取り、手の平にちゅっと甘やかに口づけるのだった。
「わかるよ、秘められた場所が苦しいんだね」
「え――」
涙に濡れた瞳をぱちぱちと瞬かせるジゼル。
クリストフは独り言のように言葉を続けた。
「僕も家庭教師から方法を教わっただけで、これまでそういう経験はないんだ。好きな女性だけを愛したいと思っていたからね。だから僕と君は初めて同士だ。うまくできるか不安だけど、ジゼルとなら気持ちよくなれると信じている」
「あ、あの、クリストフっ」
起き上がろうとするジゼルだったが、またもやクリストフに押し留められ、キスされながら仰向けに寝かされる。
「んんっ」
甘い口づけに酔わされている間に、クリストフの手が下肢へと伸びてきた。
「んぅっ!?」
エプロンドレスの裾をめくられ、ふくらはぎから膝、太ももへと手を這わされる。そのくすぐったいような、ぞくぞくするような感覚に、大きく目を見開く。
クリストフはジゼルの唇を吸ったまま、ゆっくりとドロワーズ越しに股間に触れてきた。
「……っ! ん、んんっ!」
抗議の声は、しかしクリストフのキスに呑み込まれる。
あられもない場所を暴かれる恐怖に、とっさにジゼルは足を閉じて股間を守ろうとした。
「ジゼル、君のすべてが見たいんだ」
クリストフが口づけをほどき、甘くささやいてくる。
ジゼルは真っ赤になりながら、ぶんぶんと首を否定に振った。
「ダメよ! ここだけは、乙女の秘密の花園だもの!」
「だからだよ」
いやいやするジゼルをなだめるように、彼女の額にキスを落とすクリストフ。
「ジゼルのそんな場所を、僕だけが見ることを許されるんだ」
「許してな――んぅ!」
再び唇を塞がれ、ジゼルがあえぐ。
クリストフはぴっちりと合わせられたジゼルの足をゆっくりと開かせ、無防備な内ももを撫で上げた。
「ひぅっ、あっ」
触れるか触れないかの感触に、ジゼルの腰が浮く。いっそ強く揉まれたほうがマシだと、ジゼルは煮えそうな頭で思った。
そのあともクリストフは優しく足に触れるだけで、最初のように股間に手を伸ばそうとしない。
ジゼルは悶々とする心を押し込めながら、じんと痺れる股間の熱に耐えていた。
「あ、ぁぅっ……ク、クリストフっ」
「なんだい? ジゼル」
その微笑みは悪魔のよう。ジゼルがどうしてほしいのかわかっているくせに、クリストフはあえてジゼルの口から言わせようとしている。ジゼルの紫の双眸に涙が浮かんだ。
「い、意地悪! クリストフの意地悪!」
覆い被さっているクリストフを見上げ、そう罵倒すれば、彼はくすりと笑みを漏らした。
「ははっ、意地悪か。確かにそうかもしれないな。真っ赤な顔で君が快感に耐えていると思うと、ついいじめたくなるんだ」
「っ!? か、快感なんて――」
「気持ちよくないとでもいうの? こんなに熱くして」
「え――あふっ!」
クリストフがついに股間に触れ、ジゼルは大きく仰け反った。下着越しなのに、キスや乳房への愛撫とは、まるで比べものにならないぐらいの快感が、下肢から脳天を貫く。
「ジゼル、すごいぞ。下着まですっかり湿っている」
「なっ……そ、それって――」
さあっと青ざめるジゼルに、クリストフは緩く首を振った。
「粗相したわけじゃあないよ。女性は男性を受け入れるため、ここが濡れるようできているんだ」
「そうなの……? じゃあ、おかしくはない? 恥ずかしいものじゃない?」
「ないよ」
そう言って、クリストフが微笑む。
「むしろここが濡れることは、僕にとってうれしいことなんだ」
「どうして?」
「君が僕に感じているという証拠だからさ」
「感じている……」
「そう。もっと感じてもらいたいよ」
「ひゃぅっ」
クリストフの手が、強く花びらを撫でた。
クリストフの手に押しつけるように、ジゼルの腰が跳ねる。武骨な指先がデリケートな部分に擦れ、得も言われぬ快感が生み出された。
「や、ぁあっ、クリストフっ、私、変だわっ」
「全然変じゃないよ。気持ちいいことは当たり前なんだから」
それでも未知の快楽は淫らで卑猥なことのような気がして、ジゼルは安易に享受してはならないと感じる。だから腰を引き、身体を上にずらして、クリストフから逃れようとした。
「も、もうダメよ、クリストフ! 私、これ以上は――」
「いまさら終われないよ。君のすべてをこの身に感じるまでは、絶対に離さない」
クリストフのまっすぐな眼差しに、ジゼルは恐れおののく。興奮に濡れたクリストフは、いつもの優しい彼ではない。なんとも言えない色香を醸し出していた。
クリストフはジゼルの腰を掴んで引き寄せると、そのまま有無を言わさずドロワーズを引き下ろした。濡れた股間から、つうっといやらしい銀糸が引かれる。
その光景を目にして、ジゼルはかっと頬を赤らめた。
「いやっ、クリストフ、見ちゃいやよ!」
こんなの自分じゃないと、ジゼルは慌てて足を閉じようとするが、今度はクリストフが身体を割り込ませてきたのでうまくいかなかった。あまりの恥辱に、ジゼルの双眸には涙が浮かぶ。
「泣かないで、ジゼル。何もおかしいことはないんだよ。ここをこんなにして、僕は本当にうれしいんだ」
言いながら、クリストフがジゼルの花園に手を這わせた。ぷっくりとした花びらをかき分け、濡れた秘部に指を滑らせる。
じかに触れられる感覚に、ジゼルはぞくりと背筋を震わせた。
「きゃぅっ、やぁ……ダメ、ダメなのにぃ……!」
ジゼルは泣きながらいやいやするが、クリストフの手の動きはとまらない。蜜を塗りたくるように上下に擦るものだから、腰がぴくぴくと跳ねてしまう。
「すごい、どんどん溢れてくる」
完全に昂ぶったクリストフが下唇を舐めた。
ジゼルの秘部は刺激すればするほど、胎内から蜜が湧き出してくるのだった。蜜口には既に蜜溜まりができており、敷布にまで丸いシミを作っていた。
「気持ちいいのかい? ジゼル」
「やんっ、ん、わからないっ、でも、もぉ、本当に、おかしくなっちゃうっ」
クリストフの指が、ジゼルの淫らな肉粒を捉える。そこはかすかに触れられただけで、すさまじい快楽を伴った。
「ひぁあ! そこ、や、やぁっ」
「ここがいいんだね?」
びくびくと身体を揺らすジゼル。
クリストフは赤く充血した淫芽を、親指と人差し指を使ってくりくりと刺激し始めた。途端に電流が通るような激しい痺れに襲われ、ジゼルは嬌声を上げる。
「やぁあん! あぅっ、はあっ、んぁあっ」
とぷりと、蜜が花びらににじむ。
その蜜をすくい上げ、クリストフは花芽に塗りたくった。つるつると滑りがよくなり、与えられる快感も増す。
「あああっ、ダメぇ、ダメぇ!」
ぐちゅぐちゅと、秘部から音が鳴る。
敏感な突起は擦られているうちに、硬く、熱く充血していく。何かが身体のうちから迫り上がり、快楽のボルテージを高めていく。弾けてしまいそう。
「どうなっているか、よく見てもいいかい?」
「えっ……ええ?」
ぼうっとした目でクリストフを見つめるジゼル。
それを肯定と見て取ったクリストフは、身体をずらし、ジゼルの足をM字に大きく開かせた。
「ちょっ、クリストフ!?」
ようやく正常な思考が戻ったとき、しかしクリストフは既に足の間に顔を寄せていた。
「あ、ああ、ダメ、ダメよ! んぁああ!?」
クリストフは舌でジゼルの花園を探った。ぴちゃぴちゃと音を立て、中を暴いていく。花びらに沿って舌を這わせ、敏感な肉芽に吸いついた。
「ジゼル……とても甘いよ」
クリストフの吐く息にすら感じてしまい、ジゼルは悩ましげに腰を揺すった。
くちゅくちゅと、クリストフは上唇と下唇を使って硬くしこった突起をしごく。
爪先を丸めた足で宙をかき、ジゼルは快感に耐える。
「うんんっ、あぁっ、そこ、気持ちいいっ、でも、や、やなのぉっ」
「素直になっていいんだよ」
じゅっと蜜をすすり、クリストフは今度は指を秘孔に挿入してきた。ぐっしょりと濡れた膣はすんなりとクリストフの指を受け入れ、なんなく奥へと導いていく。
「あ、ああ!? 指、入れちゃ、いや! いや!」
ぶんぶんと首を左右に振るジゼルに構うことなく、クリストフは指を動かし始めた。くちゅ、ずちゅっと蜜がかき混ぜられ、白く泡立つ。
「もう少し広げないと……ジゼルが痛い思いをするのはいやだからね」
挿入する指を二本に増やされ、圧迫感が増す。けれど媚壁を擦られる感覚がどうしようもなく気持ちよくて、無闇に下肢をくねらせてしまう。
「ん、んぅっ、クリストフ、ああっ、もっと、もっとぉ」
あえぎ声はいつの間にかねだるものに変わっていた。
クリストフの荒い息が秘部にかかり、快感をさらに高めていく。
「ジゼル……もう僕はダメだ。君とひとつになりたい」
「ク、クリストフ……っ」
濡れた瞳でクリストフを見れば、彼がブリーチズの前をくつろげているところだった。しかしそうして現れた一物に、ジゼルは大きく目をみはることになる。
「む、無理よ! そんなの、そんなの絶対に入らないわ!」
ぶるぶると震えながら、ジゼルは首を振った。
クリストフの陰茎は亀のように上向き、腹につきそうなほど反り返っていた。何よりジゼルを怯えさせたのは、その太さと長さである。男性の象徴を初めて見たジゼルだったが、クリストフのそれは平均をゆうに超えていると思われた。木の幹のように太く、幾本もの青筋があり、どくどくと脈打つさまが伝わってくるようだ。先端はぴんとエラを張り、滑らかに光っていて、鈴口には透明な液体がにじんでいた。
(このあとは製品版でお楽しみください)