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年下御曹司と交際ゼロ日妊活スタート~手負いのイケメンに迫られて気づいたら結婚してました~

年下御曹司と交際ゼロ日妊活スタート~手負いのイケメンに迫られて気づいたら結婚してました~

著者:有允ひろみ

イラスト:みささぎ楓李

発売年月日:2023.11.24

定価:990円(税込)

「私と結婚します? なんて」「いいですよ。結婚しましょう!」 ……え? 結婚を諦めていた外科医の成美(なるみ)沙(さ)理(り)は、野田建設の御曹司である野田(のだ)桔平(きっぺい)の手術を担当する。そして彼と話している時に言った冗談を本気にされてしまった。 その場でご両親へ婚約の電話をして、とんとん拍子に話が進む。あっという間にゴールイン&ベッドインで、子作りって展開早くない!? イケメン年下御曹司×結婚を諦めていた三十路外科医の、甘々生活。

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登場人物

立ち読み

コーヒーをひと口飲んでカップを置くと、ふいに伸びてきた桔平の手が沙理の手首を掴んだ。

「沙理、俺とセックスしよう」

「へ?」

いきなり何を言うのかと思ったら、セックス!?

衝撃的な言葉すぎて、すぐには返事が出来なかった。

「き、急にどうしたの?」

「どうもしないよ。だって、俺達は夫婦だろ? 急な話だったとはいえ、一緒にいてぜんぜん苦じゃないし、むしろ楽しくて心地いい。少なくとも俺はそうだ。沙理はそうじゃないのか?」

桔平が、やや心配そうな顔でそう訊ねてくる。

綺麗でりりしい顔に自信なさそうな表情が浮かび、それだけで胸がキュッとなる。

「もちろん、私だって桔平と一緒に居て楽しいし心地いいと思ってる。ぜんぜん苦じゃないし、二人でいると、なんだかすごく安心するの」

「そうか。よかった」

嬉しそうに笑う彼の顔が、まるで血統書付きの大型犬みたいだ。

普段はそうでなくても、ここぞという時に年下男の可愛い面を見せられて、ついそれにほだされてしまいそうになる。

今まで母性愛など感じた事のない沙理だが、ややもすれば笑っている桔平の頭を胸に抱き寄せたくなる事があった。

それにしても、だ。

いくら最近はいい感じになってきた二人だとはいえ、まさかセックスしようなどと言われるとは思ってもみなかった。

「だって、私達が夫婦になったのって、周りから結婚をせっつかれるのが嫌で便宜上のものでしょう?」

「確かに、きっかけはそうだ。でも、だからと言ってセックスしちゃいけないって事にはならないだろう?」

「そ、それはそうだけど……」

ひょんな事から桔平と結婚して夫婦になったが、セックスは互いを強く求める気持ちがあってこそのもので、勢いでするものではない。

そうは言っても、元カレ達との行為は求められて惰性でする事が多かったのだが……。

恋人として付き合ってはいたが、そこに燃えるような熱い感情があったかと言えば、首を傾げざるを得ない。

いつも、性的な関係には積極的になれないまま男性との交際を終えていた沙理だ。

夫婦になったからと言って突然セックスを誘われても、はいそうしましょうとは答えられない。

――そう思いつつも、いつになく鼓動が速くなっているのはどうしてだろう?

じっと見つめてくる目は真摯だし、桔平が本気で誘っているのは表情を見ればわかる。

けれど、もう何年もご無沙汰だし、果たして上手くいくかどうか――。

「嫌か?」

「い、嫌かって……だって、私達ってそういう仲じゃないでしょ?」

「そういう仲とは?」

「えっと……ほら、もともと二人とも周りからやたらと結婚しろって言われるのが嫌でとりあえず夫婦になったってだけでしょ? あ……もしかして、その先の要求にも応えようとしてるとか? だから急にそんな事を言い出したの?」

その先とは子供を持つ事であり、双方の両親や親戚達は大いにそれを期待している。

「それもあるが、今は純粋に沙理を抱きたいと思っただけだ」

「だ、抱きたいって……」

「そうだ、抱きたい。俺は、さっきからずっと沙理を抱きたくてたまらなくなってる。サンドイッチを頬張る唇を思いきり貪りたいし、沙理の中に俺のものを咥えさせたくて仕方がないんだ。沙理とひとつになって、沙理を俺とのセックスでメロメロにさせてやりたい――」

「セッ……クスで……メロメロ……」

淫靡な言葉を連発され、沙理は一瞬で全身を熱くする。

「そうだ。セックスでメロメロだ」

普段口にしない言葉を言ったせいか、耳朶がジンジンと火照ってきた。

見つめてくる桔平の顔は、この上なくセクシーで叫びだしたくなるほど男性的だ。

「どうだ? したくなってきた?」

桔平が、そう言いながらニヤリと微笑みを浮かべた。

セックスなど、ただの身体の交じり合いだ――。

今までそう思ってきたし、そもそも沙理はセックスなんかなくてもいいものだと思っていた。

特別気持ちがいいものでもないし、絶頂だって一度も味わった事がない。

もしかして不感症なのではないかと思うし、きっと誰と交わってもそこそこの快楽を得て終わりだ。

桔平とのセックスもそうだったらどうしよう?

きっと、がっかりして自分が不感症である事を再認識して自己嫌悪に陥ってしまうだろう。

それでも彼に抱かれたいと思うのは、今までにないほど強い性欲を感じているからにほかならない。

桔平に抱いてほしい。

たとえそれが、単なる性欲と両親や親戚の要求に応えるための行為でもいい――。

彼とのセックスがどれほど気持ちがいいのかを知りたいし、桔平が言うところのメロメロな状態にしてほしくてたまらない。

「いいわよ。しよう、セックス……」

沙理がそう答えるなり、桔平が椅子から立ち上がった。

そして、沙理の身体を横抱きにして腕に抱え上げると、有無を言わさず唇にキスをしてきた。

その強引さに身体がさらに熱くなっている間に、二階に移動して彼のベッドの上に仰向けに寝かせられる。

さすがイケメン御曹子だ。

ここまでの流れがスムーズだし、手慣れている。きっと女性経験も豊富に違いないし、女性を悦ばせる術にも長けているのだろう。

いったい、これまでに何人の女性をベッドに押し倒したのか――。

そんな考えが頭の中をかすめた時、桔平が着ている部屋着を脱ぎ捨てて沙理の上に覆いかぶさってきた。

「これからセックスをするっていうのに、さっそく何か考え事?」

「ち、違うの。ただ……」

沙理が言いよどむと、桔平がにこやかに微笑みながら沙理の目を覗き込んできた。

「ただ?」

迷子の子供に話しかけるようなトーンで訊ねられ、沙理は気がつけば思っていた事を素直に口にしていた。

「桔平って、すべてにおいてハイスペックだから、これまでに何人も恋人がいたんだろうなって。手慣れてる感じだし、きっと女性に関してはいろいろと経験豊富なんだろうなって……」

「ふぅん。なるほどね」

桔平が軽く頷き、訳知り顔の微笑みを浮かべながら沙理と額を合わせてくる。

相手の過去を持ち出すなんて、これではまるで嫉妬しているみたいだ。

いや、実際に嫉妬しているのかも……。

沙理が黙り込んでいると、桔平が沙理の唇の先を舌でペロリと舐めた。

そんなわずかな触れ合いでも、身体がピクリと反応する。

「もしかして、やきもちを焼いてくれてるのかな?」

「そっ……そんなんじゃ……」

唇にキスをされ、否定しようとする舌を絡め取られる。

「怒ったり泣いたり嫉妬したり……。沙理は思っていた以上に感情が豊かだし、本当に可愛い」

その間に着ているものを脱がされて、左乳房を掌で揉み込まれた。指先で乳嘴を摘ままれ、コロコロと転がされる。

感情の振り幅が大きくなったのは桔平と知り合ったからであり、沙理自身もそれに驚いている。

彼は沙理が知らなかった扉を開けてくれるし、可愛いと言ってくれる。

今まで男性に言われた事がなかったせいか、桔平にそう言われるたびにどう反応していいかわからなくなった。

「あれ? 今度は照れてる? ああもう、無茶苦茶可愛い――」

「あぁんっ! あんっ、あぁんっ……!」

乳房にかぶりつかれ、ぢゅっと吸われた。

立て続けに甘い声が漏れ、あっという間に息が上がる。

身体の上に桔平の体重がかかり、二人の肌がぴったりと密着した。

いつの間にそうなっていたのか、彼の硬くなった屹立が沙理の開いた足の間に触れる。

「あっ……あ……」

切っ先が花房を撫でるようにかすめた。

たったそれだけなのに、もう身体が熱く疼き始めている。

「声……エッチだな……。顔も、ものすごく淫らだ。もっと丁寧にあちこちを舐めたりキスしたりしたいと思ってたけど、今すぐに沙理の中に挿れたくなるほどだ」

ずっしりと重くのしかかってくる均整の取れた身体は、見た目よりもずっと逞しい。

沙理は、桔平の唇だけではなく彼の身体のあちこちに唇を這わせたくてたまらなくなった。

触って確かめなくても、そこがしっとりと濡れているのがわかる。

もう、キスも愛撫もすっ飛ばして、一秒でも早く彼と交わりたい。

この世で一番神聖かついやらしい行為をして、彼と淫らな時間を共有したい。

「避妊具、着けたほうがいいか?」

魅惑的な声でそう訊ねられ、沙理は一瞬だけ医師としての自分を取り戻し、素早く頭を働かせた。沙理の毎月のものの周期はだいたい決まっており、今は時期的に妊娠する可能性はかなり低い。

「いらない。着けなくていいわ」

沙理はそう答えると、上体を起こすようにして彼の唇に啄むようなキスをした。

今はもう、ただ彼に抱かれたい。

さっきまでセックスをするのを迷っていたくせに、もう待ちきれなくなってしまっている。

我ながらはしたないと思うも、どうしようもなく彼がほしい。

「沙理……すごく可愛い……その顔、たまらないよ――」

「あああっ! あぁ……あ、あっ……」

乳嘴を愛撫していた桔平の手が、沙理の下腹部に移動する。

するりと下りた掌に恥骨を撫でられ、指で秘裂の湿度を確かめられた。

「こんなに濡れて……。沙理も俺をほしがってくれてるんだな、嬉しいよ。ああ……ここもビンビンに勃起してるな」

「ひあっ! あ、あ……!」

桔平の指が、いつの間にかパンパンに腫れ上がった花芽の突端を捕らえた。

そこを押し潰すように愛撫され、背中がベッドから浮き上がる。

セックスの経験はあるし、乳嘴や花芽を弄られたのもはじめてではない。

それなのに、どうしてこうも感じてしまうのだろう?

桔平の指の動きひとつで、全身に熱いさざ波が起こる。

きっと、今までこれほど丁寧な愛撫を受けたことがないからだろうが、それにしても気持ちよすぎるし、身体ばかりか心まで彼に委ねたくなってしまう。

「ここ、思う存分舐めてあげたいな。犬みたいにペロペロして、沙理を啼かせたい。赤ちゃんがおっぱいを吸うみたいにチュウチュウ吸ったり、飴玉みたいに舌でコロコロ転がしたり――」

桔平の声を聞きながら、沙理はゴクリと唾を呑み込んだ。

聞いているだけで、期待で胸がはちきれそう――。

そうしてもらいたいのは山々だ。けれど、今は一秒でも早く桔平と繋がりたい。

「きっ……ぺい……。も……ダメ……い……挿れてっ……。桔平のがほしいの……。私の中に挿れて……。お願い……もう待ちきれない。桔平のもので、私をグチュグチュにして――」

「いいよ」

そう言うが早いか、桔平が身を起こし、沙理の腰を自分のほうに引き寄せる。そして、折った両方の膝の上に抱え上げると、グッと腰を前に進めた。

濡れた蜜窟の中に、ずぶ、と屹立を埋め込まれる。

たちまち身体中の血が沸き、全身の肌が熱く粟立つ。

「ああああっ! あぁん! あ……あ……」

はじめは、ごく浅く。

腰を動かすたびに挿入が深くなり、中の襞がいっせいに充血するのがわかった。

中はたっぷりと濡れそぼっている。しかし、長く閉じていた隘路をこじ開けられ、身体が戸惑っているみたいだ。

それでも、ものすごく感じる。

きっと、心はもうとっくに桔平を受け入れて、彼ともっと深く交じり合いたいと思っているからに違いなかった。

「中、すごく狭くて熱い……。沙理……セックス、久しぶり?」

そう聞かれて、沙理は快楽に悶えながら首を縦に振った。

「じゃあ、もっとゆっくりがいいかな? それとも、このまま遠慮なく、一気に奥を突いてもらいたい?」

「い……一気に……突いてもらいたい。桔平に、奥まで……いっぱい、突いてほしい」

息を乱しながらもそう答えると、沙理の中で桔平のものがビクンと跳ね上がった。

その感触が、たまらない――。

それに、これほど大きくて硬さのあるものは、はじめてだ。

「沙理は正直ないい子だな。じゃあ、望みどおり奥まで、いっぱい突いてあげないとな」

「あぁっ! あ……あっ……!」

ずず、と腰を進められ、蜜窟が屹立によって一気に広げられる。

心臓が喉元まで跳ね上がり、全身が浮き上がったような感覚に陥った。

沙理は咄嗟に桔平の身体に腕を回し、彼の背中にしがみついた。

桔平のものが、自分の中にいる。

愛液にまみれ、淫襞に締め付けられながら、何度となくピストン運動を繰り返すそれが愛おしくてたまらない。

さっき桔平が言ったのと同じで、自分だって彼のものを思う存分舐めたい。ペロペロ舐めたり吸ったり、舌でコロコロと転がしたりしたい――。

「あああんっ!」

ズン! と奥を突かれ、目の前で光の礫(つぶて)が弾けた。

キラキラと輝く星が雨のように降り注ぎ、一瞬気が遠くなる。

「は……」

いつの間にか止まっていた呼吸が戻った時、唇に桔平のキスが下りてきた。

すぐに舌を絡め合い、口角から唾液が溢れ出る。

さらに腰を奥に進められ、中を繰り返し掻き混ぜられた。

「あ、んっ! あ、あ、あ――」

「沙理っ……!」

挿れられているそこが、熱した蜜のように熱い。

それをグチュグチュと混ぜられ、奥をずぼずぼと突かれる。

耳元で名前を呼ばれ、耳がとろけた瞬間、それまでよりも深く切っ先をねじ込まれた。

「あああ――」

嬌声を上げるとともに頭の中が真っ白になり、同時に蜜窟の中で屹立が爆ぜるのがわかった。

それはドクドクと何度となく脈打ち、沙理の中にたくさんの精を放つ。

その動きに合わせて、蜜窟の最奥が蠢いて悦びに打ち震える。

「沙理……沙理……」

甘く囁いてくる桔平の声が、耳に心地いい。

沙理は、うっとりと目を閉じたまま彼のキスに応じ、足を桔平の腰に強く絡みつかせるのだった。

(この後は製品版でお楽しみください)

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