愛されているのだろうか?
ベッドがぎしり、ぎしりと音を立てる。それに合わせて、あえかな喘ぎ声が響いていた。
「ん……ぁっ……ふ、ぁ……っ」
「気持ちいいのか?」
そう問われるも、返事をする余裕はない。ただひたすらに甘い声を上げる。
「んぅっ……ん、ぁ……あっ……」
男らしい骨張った手が、あられもない場所を暴いていく。そこはとうに湿り気を帯び、指先で触れられるたび、くちゅり、くちゅりといやらしい水音が鳴った。
「そこ……そんなに、しちゃ……やぁ……!」
涙目で訴えるが、彼はやめようとはしない。それどころか、もっと深いところに侵入してきた。
「んんっ! あっ……ダメ、ダメぇ……っ」
秘孔に指を挿し込まれ、出し入れされる。
太い指に媚肉を擦られると、たまらないほどの快感が押し寄せてきた。
「気持ちいい、気持ちいいよぉ」
ずっく、ずっくと、奥を突かれる。
子宮がきゅんきゅん痺れ、甘い蜜がとろり、とろりと流れ出した。
「どんどん濡れてくるよ」
「んぅっ、そんなこと、言わない、でぇ……!」
秘部はしとどに濡れそぼり、彼の指に絡みつく。
「すごい締めつけだ」
彼は感嘆したような息をつき、目の前で揺れる乳房に口づけた。
「はぅっ……!?」
上と下、両方の刺激に、腰が浮いてしまう。気持ちよすぎて、頭がおかしくなりそうだ。
赤く熟れた頂いただきを口に含まれ、舌先で転がされる。ぬめった舌の感触が生温かくて、快楽のボルテージが上がっていくようだった。
「ぁうっ、んぅっ……は、んぁ……あっ」
「まだいけそうだな」
彼はそう独りごちると、秘孔に挿入していた指を二本に増やす。
増大する圧迫感に、楓かえでは身悶えた。
「あんん! やっ、それ以上はっ……あ、ああっ」
二本の指がばらばらに膣の中で暴れ回る。
強烈な快感に、自然と嬌声も高くなった。
「ああ! 気持ちいいよぉ……あ、んぁっ、はんっ」
ベッドの上でのたうち回ると、清潔なリネンに淫らなしわが刻まれていく。
臀部の下には、秘筒から溢れた愛液が丸いシミを作っていた。
「そろそろ大丈夫だろう」
そう言うと、仰臥ぎょうがした楓の上に覆い被さり、足を大きく開かせる。
ひくりと、喉が鳴った。
「も、もう――?」
「怖いか?」
問いに問いで返される言葉に、気づけば首を横に振っていた。
怖い気持ちはもちろんあったけれど、これまで我慢してきたぶん、ようやくひとつになれるという悦びのほうが強かったから。
「きて、お願いです……きてください」
そう言葉にしたら、彼がうっすらと笑う。
その笑顔にほだされ、自らも彼を受け入れようと、楓は秘所をさらしていた。
「いやらしい光景だな」
彼がくつくつと喉を鳴らす。
羞恥に顔を真っ赤に染めるも、この先の行為への好奇心のほうが遥かに勝り、足を閉じようとは思わなかった。
「いくぞ?」
そう言って、己の先端を蜜口にあてがう。
彼の陰茎は愛撫もしていないのに、太く硬く張り詰め、いまにも爆発しそうなほどに膨れ上がり、腹につきそうなぐらいに反り上がっている。
そんな大きなものが果たして自分の中に入るのか、楓は戸惑った。
しかし、不安をよそに彼はどんどん腰を押し進めてくる。
「んんぅっ! あ、ああっ――!」
「やっぱり少しきついな」
肉棒が少しずつ秘孔に収められていく。
媚壁を擦られ、たまらないほどの快感に襲われた。
「あ、ああっ、あああ!!」
じゅぷっと音を立て、愛液をまとわせながら、ついに竿の根元まで埋まる。
秘孔をぱんぱんにされ、あまりの圧迫感に、息が苦しくなった。けれど、それ以上の快楽が湧き上がり、忘我の境地に陥れる。
「んぁっ、あっ、気持ちいい、大きいの、気持ちいい!」
「動くぞ」
短く告げると、彼は抽挿ちゅうそうを始めた。
蜜でびしょびしょの結合部は、出し入れされるたびに、ずっちゅ、ぐっちゅと淫らな音を立てる。耳まで犯されているような気になり、思わず身悶えてしまう。
「ああっ、んぅっ、はんっ、んぁあっ、ああっ」
ぱんぱんに張った亀頭に最奥を擦られ、甘い声がとまらない。とろり、とろりと、愛液は止め処なく溢れてくる。
滑りがよくなるほど、最初こそぎこちなかった抽挿は、次第にスムーズになっていく。
自らも腰を振り、彼のリズムに合わせていた。
「くっ……持っていかれそうだっ」
彼の声に、焦りが滲む。
知らず知らずのうち、膣をきゅっと締めていたらしい。コントロールしようとするけれど、甘い疼きに耐えきれず、思い通りにはいかなかった。
「だって、ああっ、気持ちいいっ、あ、いいのっ」
喘ぎ声も高くなり、室内が淫靡に染まる。
限界が近くなり、彼女は啼きながら訴えた。
「も、もうダメぇっ、ダメ、いっちゃう、いっちゃう!」
ボルテージが最高潮になった瞬間、それは突然ぱあんと弾けた。
虚空に放り出された気になり、がくがくと身体が震える。
するとその衝撃が変化し、彼を絞り取るように、膣内で蠕動ぜんどう運動が始まった。
苦しそうな熱っぽい吐息がかかる。
「俺も――っ」
切羽詰まったような彼の声を聞いたときには、既に爆発したあとだった。
彼は激しく腰を打ちつけ、びゅくびゅくと楓の中に吐精した。
残滓に至るまで注ぎ込み、溢れた精子が、白濁となって結合部から漏れ出た。
「くっ……!」
「あああっ!!」
熱い飛沫を身体の奥に感じ、楓は手足を投げ出し、快感に溺れた。
互いにはあはあと荒い息をつき、情欲に濡れた瞳を見交わす。
「好きだ。愛している」
そんなことを言われ、楓の胸は高鳴った。
もしかして、もしかしなくても、やはり愛されているのではないか?
彼の態度とこの甘い行為は、それを表しているのかもしれないと、楓は改めて思った。
(続きは製品版でお楽しみください。)