書籍情報

侯爵様の愛玩人形【書き下ろし・イラスト10枚入り】

侯爵様の愛玩人形【書き下ろし・イラスト10枚入り】

著者:有允ひろみ

イラスト:幸村佳苗

発売年月日:2018年04月27日

定価:990円(税込)

『あぁ、ミシェル……。君の中でとけてしまいそうだ……』
人形職人のミシェルは、路頭に迷っていたところをヴァンサン侯爵に救われる。彼の妻シェリーの介添え役になるが、実は彼女は陶器の人形で仮初の妻だった。ある日、事故でシェリーが壊れてしまい、新しい人形を制作することになる。だが、完成までの間、身代わりで“妻の役目”も担うことに。「実に初々しい反応をする……君は本当に清らかな乙女だ」。想いを寄せるヴァンサンに開かれていく体。さらには跡取りを生むようにと頼まれ――!

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登場人物

◆ヴァンサン・ド・ヌヴェール
青い目と黒褐色の髪をした侯爵。代々続く乱れた男女関係を嫌い、精巧に出来た人形・シェリーを妻に仕立て、表向きには妻がいるふりをしている
◆ミシェル・シェロー
翡翠色の目と波打つ豊かな金髪の美しき女性。駆け出しのドール職人で腕は確かだが、兄弟弟子たちから嫌がらせを受け、工房にいられなくなり、路頭に迷っていたところをヴァンサンに救われる。

立ち読み


重ねた腕をやんわりと解かれ、ヴァンサンの目の前に豊満な乳房があらわになる。


ミシェルは恥ずかしさのあまり身を硬くした。肌に感じるヴァンサンの視線が、ミシェルの肌をちりちりと焦がしていく。


「とても美しい乳房をしているね。それに、思っていたよりもずっと豊かだ」


ミシェルの胸はもともととても小ぶりだったが、二十歳を前に急に女性らしい成長を遂げた。


身体はやわらかな曲線を描き、胸や腰も十代の頃に比べると格段に肉付きがよくなってきている。しかし、周りが男性ばかりの工房にいる時は、それが恥ずかしくて仕方がなかった。


そのため、ミシェルは常に胸に布を巻き、ふくらみを押さえつけたまま生活をしていたのだ。


「安心するがいい。私は極めて理性的な男だ。君の身体を開くにも、できるだけ苦痛を伴わないように気を配るつもりだ」


ドロワーズの紐が解かれ、前がすべてあらわになると、ヴァンサンの指がミシェルの胸の先を摘んだ。それをねじるように転がし、徐々に固くなっていくさまを見せつけてくる。


「ぁ……っ、ん、んっ……」


ミシェルは唇を噛んで息を潜めた。そうやって我慢しなければ、あられもない声を上げてしまいそうだったのだ。


「実に初々しい反応をする……。ミシェル、君は本当に清らかな乙女だ」


ヴァンサンの唇が柔らかに尖る乳先を含んだ。ちゅぷちゅぷという淫らな水音が聞こえる。ミシェルは身をよじってはじめて知る快楽に耐えたが、とうとう我慢できず身を仰け反らせ声を上げた。


ヴァンサンの歯列が、ミシェルの乳先を甘噛みする。身体がビクリと跳ね、すさまじい衝撃がつま先から脳天に向かって通り抜けた。


「あっ……! あ……んっ……! ヴァン……サン様っ……」



ミシェルが荒い息を吐いていると、ヴァンサンはなおも彼女の乳房を吸い、舌で先端をこね回してくる。ヴァンサンの手が、ミシェルの脚を左右に開いた。はっとして膝を閉じようとするも、内腿を押さえる彼の手に抗うことができない。


ミシェルのあらわになった秘所にヴァンサンが口をつけた。そして、舌で丁寧に両方の花びらを開き、しっとりと濡れた秘裂を舌で舐め上げてくる。


「あんっ……! ヴァンサンさま……、い……いけません……!」


ミシェルは必死になってもがいた。侯爵ともあろう人が、不浄の場所に口をつけるなど考えられないことだからだ。


「何がいけないのだ? 夫とは、愛する妻の身体の隅々まで愛でるものだ。少なくとも、私はそうしたいと思っているし、妻である君はきちんとそれに反応している。自分でも確かめてみるといい」


ヴァンサンの手が、ミシェルの指先を秘裂の中に導いた。今まで触れたこともなかった自分の秘所は、シェリーのものと同じようにふっくらとした花房に包み込まれ、なだらかな凹凸があることがわかる。ミシェルは自らの指の動きに反応して、小さく声を上げた。


指に触れるそこは、シェリーの秘所がそうであった時と同様に濡れそぼっていた。


「蜜が溢れているのがわかるね? 君が私から愛撫を受けて感じている証拠だ。ミシェル……君はすでに私を受け入れる準備を整えてくれている」


ヴァンサンの舌が、秘裂の上にある小さな膨らみを捉えた。彼はそこに口付け、そっと吸い上げて中に潜む花芯を露出させる。


「ひぁ……っ……!」


背筋に痺れるような衝撃が走り、押さえつけられた腰がびくびくと震え始める。そこを繰り返し舌で弾かれると、ミシェルは激しく身体を跳ねさせて叫び声を上げていた。


彼の舌が蜜窟の縁を舐り、ほんの少し中に入ってくる。硬く尖らせた舌が小さく円を描くように動くと、蜜窟の入り口を少しずつ押し広げた。そのはじめて知る異物感に驚き、ミシェルは身をよじって唇を噛む。


この時、ミシェルはヴァンサンがシェリーの蜜窟の中に指を入れた時のことを思い出した。


きっと、自分もあんなふうにされる──。


そう思ったとたん、蜜窟の奥からじゅわりと蜜が溢れ出すのを感じた。ヴァンサンはミシェルがそう思ったとおり、蜜窟の中にそっと指を埋めてきた。最初はごく浅く、そしてだんだんと深く入っていく指が中で(うごめ)いている。蜜窟を愛でながらも、ヴァンサンはミシェルの全身に愛撫を加えていく。


全身の肌をくまなく、その柔らかさを確かめるようなキスを施される。


そうされる間に、何度気を失ってしまいそうになっただろうか。


自分の身体が、こんなにも敏感でいろいろな変化を見せるものだとは知らなかった。これまで


ただの「人体」だった身体が、さまざまな機能を持つ「肉体」へと進化を遂げていく。ミシェルは、エヴァに聞かされて頭ではわかったつもりになっていた「交わり」や「快楽」に関する話を、今ようやく身体で理解しつつあった。


「ミシェル」


ふいに名前を呼ばれて、ミシェルはうっとりと閉じていた目を開けてヴァンサンの呼びかけに応じた。


「はい、ヴァンサン様……」


見ると、ヴァンサンはミシェルの脚の間に顔をうずめ、舌で秘裂を舐め上げているところだった。蜜に濡れた彼の唇が、たまらなく淫らだ。それを見るだけで息が弾み、瞳が潤んでくる。


ヴァンサンはおもむろに上体を起こし、ミシェルの唇にキスをした。


「ミシェル、君にシェリーを作ってもらうにあたり、ひとつ変更してほしいところがある。それは、彼女の身体だ……。シェリーの身体を、今の君の身体そっくりに作り上げてもらいたい」


ミシェルの蜜窟の中に、ヴァンサンの指が奥深く挿し込まれる。それはゆっくりと抽送を始めた。それは、まさにシェリーの裸体をはじめて見た時と同じ行為だ。


「君の身体はとても女性らしく、肉付きがいい。シェリーがここへ来てもう五年になる。もし彼女が生身の人間であれば、ちょうど君のような身体つきになっていることだろう。彼女の年恰好は、今の君と同じくらいだからね。承知してくれるか?」


蜜窟の中の指が、淫らな音を立てながら本数を増やした。ヴァンサンは喘ぐミシェルの顔を微笑みながら見つめている。


「は……い、承知しました……ヴァンサンさま……」


ミシェルの返事を聞き、ヴァンサンは満足そうに頷く。


「昔、私に絵を教えてくれた画家がこう言っていた。『描こうとする対象をよく知らなければ、いい絵は描けない』と……。ミシェル、君はこれまでシェリーの身体を通して女性の身体を学んできた。これからは、自分自身の身体をよく観察し、すべてを把握しておく必要がある」


ヴァンサンの言葉に、ミシェルはこっくりと首を縦に振った。


「よろしい。君は実に素直で聡明な女性だ。これからすることをきちんと頭と身体で理解してくれることを期待しているよ」


ヴァンサンの手がミシェルの両方の膝の裏を肘の内側に抱え込んだ。彼の屹立が秘裂の溝をなぞる。それは、ずっしりとした重量があり緩やかな曲線を描いていた。


ミシェルは、はっとして身構え、唇を噛んで息を潜めた。けれどヴァンサンは、ゆっくりと腰を揺らすのみで、挿入はしない。屹立は固く張り詰め、今にも蜜窟の中に滑り込んできそうだ。


蜜窟の中は指で愛撫されたことによって、十分に潤んでいた。溝を掻いてくる括れが、時折花芽の上をこすりミシェルの劣情を煽ってくる。


自分はどうかしてしまったのではないだろうか? まだ一度も男性と交わったことがないというのに、もうそれを欲して身体の奥が疼いている。


「……ヴァンサンさま……」


無意識にヴァンサンを呼んだ声が、自分のものではないみたいだ。まるで雌猫が媚びているような声を出してしまい、ミシェルは恥知らずな自分を呪った。そして自分の中に湧き起こる感情に戸惑い、身体をくねらせて顔をうつむかせる。


「どうした? なぜ顔を背けるのだ?」


ヴァンサンの指がミシェルの顎を捕らえた。瞳を覗き込まれて、ミシェルは呼吸を乱れさせながら彼の目を見つめ返す。


「い……言えません……」


ミシェルは(かぶり)を振って唇を一文字に閉じるが、すぐさま口づけされ、あっさりと舌を差し込まれてしまう。さらに腰を動かされ、蜜窟の入り口を屹立の全体で焦らすように愛撫される。


「ミシェル、君は私に抱かれることを欲している。何も隠すことはないし、恥じらう必要もない。君はシェリーの身代わりであり、私の妻なのだからね」


ヴァンサンに諭され、ミシェルは頬を赤く染め上げて唇を開く。


「はい、ヴァンサン様……」


声を出した途端、それまで抑えていた気持ちが溢れ出した。


ミシェルはヴァンサンの腕に自らの手を添え、自分を見る青い目を狂おしく見つめた。


「ヴァンサン様……。どうか私を抱いてくださいませ……。一刻でも早くあなた様のものを私の中に──、んっ……」


《この続きは製品版でお楽しみください》

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