書籍情報

バリキャリ女子のモヤモヤ新婚生活~振った相手との強制子づくり計画?!~

バリキャリ女子のモヤモヤ新婚生活~振った相手との強制子づくり計画?!~

著者:如月一花

イラスト:南香かをり

発売年月日:2023年6月30日

定価:990円(税込)

仕事に生きる最上(もがみ)瞳(ひとみ)は、両親の借金の肩代わりをしてくれる人と結婚することに。お相手は瞳が前に振った副社長、神原(かんばら)海(うみ)!? すぐに同棲を始めたけれど、気まずい。振った腹いせに慰み者にされる?と警戒する瞳をよそに、美味しい料理を振る舞って上機嫌な神原。 子作りのため甘く激しい夜を過ごしても、瞳はモヤモヤするばかり。神原の目的は? 子育てしながら仕事? 今は、子供欲しくないかも……。少しズレた二人の関係はどうなる!?

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登場人物

立ち読み

「こんなに尖ってきました。瞳さん。今日は子作りしますか?」

その言葉に、瞳はどきりとした。

神原を好きだと認めることは、子作りをオーケーしていることに直結していく。

二人の絆を深めることよりも、神原は子供という証を欲しがっているのだから。

瞳は自分のことは蓋をしようと微笑んだ。

「子供、欲しいです」

「本心からですか?」

「はい……」

瞳は神原がくれた愛情や借金の肩代わりのことを思えば、自分の出来ることは本当にこれくらいだと思えた。

彼が欲しがっているものは家族だった。

一方、自分が欲しがっているものは、仕事でのやりがい。

それくらいだったら、後からでも取り戻せるかもしれないと思える。

そもそも、今の会社じゃやり甲斐は見出せないかもしれないのだ。

(神原さんの気持ちを満たしてあげたい)

瞳は神原に体を差し出そうと決めた。

神原は嬉しそうにチュパっと膨らみに吸い付いてくる。

「あっああっ! やぁっ」

「もっと瞳さんを堪能したいのに、子供も欲しいなんて欲張りですよね」

「そ、それは……そうかもしれません」

「でも、もう我慢できませんから」

瞳は彼の欲望も気持ちもたっぷりと受け止めて、恥ずかしくなってくる。

胸がドキドキしてきて、幸せにも似たような感情が満ちていた。

同時に不安でもある。

神原は瞳の気持ちとは裏腹に丁寧に胸を揉みながら、スカートを捲りあげて下着の中に手を入れてくる。

「あっ!」

「ぐっしょりです」

そのまま下着を下ろしてしまうと、秘丘を弄り始めた。

「あっああああっ!」

「こんなにしているなんて、嬉しいです。蕩けてますね」

蜜芽を指先で突かれたり摘まれたりして瞳は何も考えられなくなりそうになる。

立っているのも辛くなって、シンクにもたれるのが精一杯になった。

「あっあああっ! イクッ! イクッ!」

「このまま続けます。ちゃんとイカせますから」

「やあっ……っ……っ!」

指を突き入れられてめちゃくちゃにかき混ぜられると、瞳はガクガクと足を振るわせた。

「あっああああっ! あああっ!」

頭の中がとろとろに蕩けてしまい、瞳は息をするのも辛くなってきた。

「神原さんっ! 神原さんっ!」

「瞳さん……。可愛いです」

神原からいきなりキスされると、瞳は息も出来なくなりそうで悶えた。

「んっ……んっ……」

(イッちゃう……。キッチンで……なんて……っ)

瞳は悶えながら困惑していたが、神原の指先は弱いところを的確に刺激してくる。

「んあっ! んあっ!」

「そろそろですね。ナカが蜜で溢れてとろとろです」

神原は思い切り指を抜き差し始めると、瞳は体を仰け反らせた。

「あっああああああっ!」

頭を真っ白にさせて果ててしまうと、神原はうっとりと瞳を見つめた。

「イケたみたいですね」

「恥ずかし……こんなところで……」

「いえ、俺は満たされてます。瞳さんを自分のものにしている気分です」

「そう……ですか?」

「ええ。瞳さんがこんなところでセックスなんて、絶対にしないだろうから」

言われて瞳は頬を染めた。

彼は静かそうな性格をしていながら、内面に獣のような部分を秘めている気がする。

瞳の性格を分かっていて、わざとキッチンでキスをしてきたのだ。

(私の気持ちを屈服させるために……? それとも、自分が満足したいため?)

瞳は困惑してしまうが、少なくともこのままキッチンで子作りだ。

ベッドに移動してというのは、何度も体を重ねてからということになる。

(子作りって相手に心も体も許してないと出来ないのね……。些細なことなのに、神原さんのこと、少し疑ったりしてる)

瞳は自分の中に湧いた神原への想いが本物か分からなくなりそうで、不安になった。

彼に体を許せるのは、彼が誰が見ても素敵な男性だからだ。

本当は裏があるなんてことは考えたくない。

しかし、もはや子作りをすると決めた以上、そういう不安も抱えて始めないといけない。

神原は瞳の尻を突き出す格好にさせると、スカートを捲りあげて腰にまとわりつかせた。

そして神原はスラックスをくつろげて、男根を引き抜く。

雄々しくそそり立つそれを、蜜口にあてがった。

「あっ」

「力抜いてください」

ゆっくりと熱が侵入してくると、瞳は頭がクラクラするくらいの快感に思わず自ら腰を振ってしまう。

「あっああっ! 入って……くる」

「ええ。奥まで入れますから」

「ふああっ……あっあっ! あっああっ!」

(避妊してないだけなのに、どうにかなりそう。こんなことの連続なの?)

ガクガクと足を震わせながら瞳はシンクにしがみつく。

力を入れて立っていないと、快感で頽(くずお)れそうなのだ。

ゆっくりと熱が最奥に到達すると、瞳は耳元にはあはあと息を荒らげる神原を感じた。

「一つになれましたね」

「……はい」

(もう後戻りは出来ない……)

瞳はたっぷりと奥深いところで蠢く熱を感じながら、神原と一つになったことを実感した。

腹の奥でヒクヒクと熱が動き、それだけでも瞳は喘いだ。

「あっん」

「少し動いただけですよ」

「凄い、感じてしまって……」

「俺のものですね……完全に」

言われて、瞳は何も言わずに頷いた。

神原はこんなにも求めているのに、瞳の心はどこか後ろめたい気持ちがある。

(私はまだ、子作りをどこか他人事のように……でも……)

そんなことを考えていると、神原が後ろから思い切り突き上げてくる。

「あっああっ!」

激しい突き上げは、それまで感じたことのない快感で瞳は一気に頂きを昇りそうだった。

懸命に堪えて立つものの、しがみついているのがやっとだ。

神原はズンズンと激しく突き上げてきて、最奥をどんどん刺激してくる。

「あっああああっ! 奥にいっぱい当たるっ」

「ええ。もう何も隔たりはありません。瞳さんを感じます」

「……やああっ!」

瞳は思わず言っていた。

快感もあるが、恐怖もあったのだ。

このまま子供が出来たらどんな人生が待っているのか分からない。

単純に幸せな生活が待っているなんて思えなかった。

しかし、自分の卑猥な声はまるで神原を求めているかのようだ。

「あっあああっ! やぁあっ! あぁあっ!」

「奥、ひくついて欲しがってます」

「私……私……っ……あっああああああっ!」

快感が勝り、何も言えなくなった。

指でたっぷりとイカされて、もはやまた果てるのは時間の問題だ。

腹の奥が疼いてたまらず、欲しがっている。

瞳は自分の気持ちとは裏腹に体が欲情しているのを実感した。

グチュグチュと卑猥な音を立てて、男根をたっぷりと咥え込んで欲しがっている。

抜き差しされる度に激しい水音も立ち始めた。

「あっああっああっ!」

「かなり締まってきました……もっと瞳さんと繋がっていたい」

そう言うなり、神原は体位を変えようと男根を引き抜く。

そして、キッチンの上に強引に寝かされると足を抱え上げられた。

「あっ!」

瞳はこんな状況になっていることに混乱しつつ、神原の欲望に飲み込まれて、頭の中も蕩け始めてしまっている。

もう一度熱をねじ込まれると、瞳は体を仰け反らせた。

「あっあああっ!」

一気に最奥まで突き上げられて、瞳は果てそうになるのをなんとか堪えた。

しかしそのままリズミカルに突き上げが始まる。

ゆさゆさと体を揺さぶられて、たわわな胸を神原は揉んでくる。

「あっああっ! イクッ!」

「俺も、もうそろそろ限界です!」

ズンズンと突き上げられて、瞳は何も考えられなくなった。

頭の中が蕩けきり、隘路がキュッと締まる。

男根は窮屈そうに往復し始めると、奥を刺激し始めた。

「あっあっあっ!」

神原も息も絶え絶えに切なそうに悶えていた。

「瞳さんっ」

「神原さんっ」

その刹那、神原は熱を思い切りナカに放出した。

「あっあああああっ!」

瞳は熱を受けると、果ててしまう。

神原もどくどくと熱を出して、ぐったりしてしまった。

飲み込めなかった精がとろとろと伝い落ちてくる。

「あっあっ……神原さん」

「瞳さん……瞳さん」

神原はうわ言のように瞳の名前を呼ぶだけで、達した直後で朦朧としているようだった。

しかし、瞳は息を乱しながら現実と直面していた。

(子作りが始まっちゃった……)

大腿を伝い落ちるほどの精を受けて瞳も放心状態だが、腹の奥がヒクヒクしていて、精を飲み干したのを感じた。

もはや、今回のセックスで子供が出来てもおかしくない。

(どうなるんだろう……。私は本当に幸せなの?)

誰が見ても幸せな結婚だと思う。

しかし、心につかえているわだかまりは、瞳の心に重くのしかかる。

「瞳さん、ベッドでもう一度してもいいですか?」

「……は、はい」

瞳は断ることも出来ずに、抱えられるようにベッドに向かった。

ベッドに寝かされると、神原はベッドサイドに腰掛け、瞳を跨らせてくる。

「こうして見つめあってしましょうか」

「は、はい」

先ほど果てたばかりなのに、男根はもう元気を取り戻しそそり立っている。

瞳の股にすりすりと男根を擦り当てられて、それだけでもまた蜜が溢れ出してしまう。

「だ、だめ……です」

「すぐに挿れたいんです」

「でも……。あっああっ!」

瞳は果てたばかりで敏感になったところに素股をさせられてまたすぐにイキそうになる。

蜜が溢れて止まらず、男根にとろとろとまとわりついていた。

「あっあっん」

「可愛い声ですね。普段からは想像も出来ません」

「そ、そうですか?」

「ええ。もう俺だけのものですから、たっぷりと堪能しないといけませんね」

そう言って、神原は男根を蜜芽に擦りつけるようにしてくる。

「あっああっ!」

瞳はまたすぐに果てそうになってしまう。

もはやどんな些細な刺激ですら果てそうだった。

神原の目の前で何度も何度も痴態を晒すのは恥ずかしくてたまらない。

「もう、ください……っ」

瞳は腰を浮かすと、自ら男根を支えて腰を落とす。

「瞳さん?」

「早く……続きを……してください……」

ぬっぷりと挿入してしまうと、一気に最奥まで到達してしまう。

「あっあああっ!」

「じゃあ、何度もしてもいいですね?」

「は、はい……」

瞳はもはや自分の些細な気持ちなど忘れようと思った。

この快感に身を委ねて忘れ、子作りに専念してしまえばいいと自分に言い聞かせる。

はあはあと息を切らせていると、最奥に何度も何度も熱が当たる。

「あっああああっ! イクッ……イッちゃう!」

ガクガクと腰を揺らしながら、瞳は先ほどの快感に勝るような激しい刺激とともに、体を反らして乱れた。

神原も理性が途切れたのか、猛烈に突き上げてくる。

「あっああああっ!」

「瞳さん、瞳っ!」

「神原さんっ」

二人が猛然と溶け合った頃、もう一度精が放たれた。

たっぷりと注がれて、瞳はガックリと神原に抱きついた。

(まだ、足りない……よね)

瞳は激しい快感を得た後、喪失感がじわじわと心を侵食し始める。

「もっとしましょう、瞳さん」

逆に神原は愛が深まっているとばかりに求めてきた。

「……はい」

僅かに自分を欺いただけなのに、どうしてこんな気持ちになるんだろうと不思議だった。

しかしもう止められない。

その晩、神原からたっぷりと求められ注がれた。

瞳は幸せなはずなのに、心の中に空虚なものが生まれ始めた気がした。

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