書籍情報

年下イケメンとの嘘から始まるトゥルーラブ~彼氏役が本物となるまで~【書き下ろし・イラスト4枚入り】

年下イケメンとの嘘から始まるトゥルーラブ~彼氏役が本物となるまで~【書き下ろし・イラスト4枚入り】

著者:ひなた翠

イラスト:カトーナオ

発売年月日:2021年5月28日

定価:990円(税込)

きっとリップサービスだ。年下の男の子が、三十手前の女性を本気で落とそうなんて思うはずがない。
30歳目前の私は誰にも言えない秘密がある。過去のトラウマから自分を守るために「彼氏がいる」と嘘をついていた――。スマホも2台用意して完璧に、リア充の女を装っていたはずだった。たった一杯の珈琲がきっかけで、八歳年下の金髪男子に嘘がバレてしまい……。彼の仕事を手伝い代わりに彼氏になってくれると言い出され……!?

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登場人物

◆仲河姫奈

29歳。イトオン本社商品部勤務。シフォンのブラウス(白系)、九分丈のパンツスーツ、黒のヒールと普段からおとなしい服装。心配されるとすぐに「大丈夫」と答えてしまう。なんでも一人で抱え込んでしまう真面目な性格。スマホを二台持っていて、彼氏がいるフリをしている。
◆朝比奈悠大

21歳。大学生、ユーチューバー(ドラム演奏者、編集担当)&投資家。ピアノは小学、中学と習っていた。黒Tシャツ、ジーパン、季節によって、おしゃれワイシャツを羽織って、金髪に耳にピアスをつけている。楽しいを優先に生きている。視野が広く、物にも人にも執着しない。自由に生きている。

立ち読み

プロローグ

 

二人で手を繋いで、悠大(ゆうだい)くんの家に戻ってきた。

「今夜は一緒にいてほしい」

彼の言葉に、私は頷いた。私も一緒にいたいと思ったから。

家には帰らず、年下の彼氏と明日まで過ごしたかった。どんな時間を過ごすのか、知識だけはある。だが、経験はない。

世間の輪から外れるのが怖くて、嘘をついてきた。

悠大くんが初めて、素の私を受け入れてくれた。優しく抱きしめてくれた。

嘘を嘘だと責めずに、寄り添ってくれた彼に私は惚れた。

「姫奈(ひな)さん、こっち」

優しい笑みで、悠大くんが玄関から近いドアを開けてくれる。十畳弱の広さのある寝室にはダブルベッドだけが置いてあった。

寝るためだけの部屋。他に何も置かず、シンプルだ。

彼らしい部屋。必要な部屋に最低限なものだけを置く。集中しやすい環境作りを徹底している悠大くんのこだわりを感じた。

「い……一緒にいたいって言ったけど……いきなりは、ちょっと」

嘘。期待しまくっている。

でも覚悟ができてないのも、正直なところだ。二十九歳にもなって、二十一歳の年下男子にリードされてるのは情けない気もするが……セックスについては、雑誌での情報しか知らない。

きっと悠大くんのほうが、知識や経験が上だろう。

「そう? じゃあ、途中だった動画編集の続きする?」

「……それもそれで、嫌っていうか……」

首を傾げながら、私は不満そうに頬を膨らませた。

私の表情が面白いと思ったのか、悠大くんはくくくっと喉の奥を鳴らし、笑いを堪えていた。

「姫奈さんはどうしたいの?」

「どうしたいって……そりゃあ……たい、けど」

「ん? 聞こえないよ?」

悠大くんが私に耳を寄せてきた。

「イチャイチャしたい……けど、心の準備というか……なんというか」

「じゃあ、イチャイチャしようか。不安なのは経験してないから。経験してしまえば、きっと……たぶん、こんなものかって思うはずだから」

「ねえ、なんでそんなに曖昧な言い方なの?」

「俺だって、緊張してるの! 好きな人とエッチするんだから、心臓がバクバクなんだよ」

ほら、と繋いでる手を胸にあててきた。温かい皮膚から伝わってくる心臓の速さが、私と同じで驚いた。

「悠大くんも緊張してるの?」

「するよ……そりゃあ」

お互いに緊張しているんだ、と思えたら……少し緊張がほぐれたみたいだ。視野が広がり、見えていなかった景色が、広がっていく。

よく見れば、悠大くんの頬が赤くなっているじゃないか。

この気持ち、私だけじゃない。彼も一緒だ。

「姫奈さん、いい?」

ドアノブに手をかけた悠大くんが、「いいよね?」と言わんばかりの表情で質問してきた。私は頷くと、笑みを返した。

繋いでいる手をより強く握りしめ合うと、一緒に寝室に足を踏み入れた。悠大くんが静かにドアを閉めると、ベッドの前に立った。

「少しだけ明かり、つけさせて」

悠大くんがベッドの横にあるスタンドの電源を付けた。明かりの調節ができるようで、ツマミを回してほの暗くする。お互いの姿がぼんやりと確認できるほどの明るさで止めると、再び手を繋ぎ合う。

「もう一度確認するけど、悠大く……」

「姫奈さん、キスしたい」

不安から何度も確認したくなる私の気持ちを察したのか、悠大くんが唇に指先を置いて優しい笑みを見せてくれた。

「キス――」

「一回じゃなくて、何回も姫奈さんとキスしたい」

「……いいよ」

磁石のように唇を寄せ合うと、甘くて濃厚な口づけを交わした。優しく吸い上げて、貪るように口腔内をかき回す。強弱のあるキスは、脳だけではなくて全身をトロトロに溶かしていく。

こんなキス、初めて。

キス自体、悠大くんとだけだが……角砂糖のような甘すぎるキスは初体験だ。

「ひ、な……さっ」

キスの合間に吐息交じりに、名前を呼ばれる。

繋いでる手を離して、悠大くんが私の服を脱がそうとしてきた。

「ちょ……、そういえば、シャワー……」

「駄目。ここまできて、お預けは無理だから」

「でも外出してきたし、一日、この格好だったし」

きっと汚い。とくに下半身を綺麗にしてから、大好きな悠大くんに抱かれたい……とは思うが、この状況で、「シャワー、浴びておいで」とはならないだろうな、とはわかっている。

わかっているが、やっぱり女子的な考えが頭を掠めて、口にしていた。

「大丈夫。姫奈さんは綺麗だよ」

「見てないからそう言ってるだけで」

「姫奈さん、本当に……お預けは無理なんだって」

悠大くんが苦笑をして、私の手を取るとそっとズボンの上から、破裂しそうなほど大きくなっている箇所に触れた。

「……あ」

「セックスが終わったら、一緒に入ろう?」

「う、ん」

初めて触れる勃起した男性の逸物は、ズボン越しでも隆起してすごかった。

「服、脱がすね」

悠大くんの言葉に頷いて、私はブラウスにキャミソール、ブラジャーを順に脱がされていく。

「悠大くんも」

私も手を伸ばして、彼のシャツを脱がした。ズボンに手をかけようとすると、悠大くんに手首を掴まれて、「だめ」と囁かれてベッドに押し倒される。

「ゆっくり、ね」

「でも、大きくなって……」

「まずは姫奈さんに気持ち良くなってほしい」

「苦しいんじゃ?」

「いいから」

私の上に跨ってきた悠大くんが、耳朶を甘噛みしてきた。彼の唇が首筋を吸い上げてくると、「あっ」と自然に声があがってしまう。

「悠大くん、そこ……くすぐっ、たい。んんぅ、あっ」

「くすぐったいだけ?」

「だけじゃないけど」

下半身がムズムズして、足が落ち着きなく動いてしまう。

くすぐったいというよりも、お腹の奥がきゅんとしているような感覚だ。

「じゃあ、ここは?」

首筋から口を離した悠大くんの手が動く、私の露わになった二つの膨らみを包み込んで、揉みしだく。

「ああっ! んぅ」

「可愛い」

「声が」

「たくさん出していいよ」

「下品じゃない?」

「全然、下品じゃないよ。早く姫奈さんを食べつくしてしまいたい」

優しく揉んでから、悠大くんは大好物を口に入れるように胸にかぶりついた。

彼の舌先が器用に動きまわる。乳首の先端に彼の舌が触れるだけで、私は身体中に何かが走り、腰が勝手に揺れてしまった。

くすぐられているのとは違う感覚が、身体を駆け巡っていく。終着点は下腹部。誰にも見せたことのない繁みの奥が、じんわりと熱くなっていくのがわかる。

「んんぅ! あっ、舌……がぁ」

「んふっ、可愛い。乳首も口の中で硬くなって、気持ちよさそう」

「や、だ。言わないで、よ」

「……俺が、ヤバ、い。これじゃあ、もたない」

乳房から口を離した悠大くんが、眉尻をさげて困った顔で微笑んだ。

もたないって……アレがってことだよね。

私の視線が、彼の下腹部にいく。無意識に手も一緒に膨れ上がっている箇所に伸びていった。

「ちょ……と、今は無理。触られるのは嫌いじゃないんだけど、とくに今は暴発寸前だから」

「つらそうだよ?」

「まあ、ね。姫奈さんの準備が整わないと」

「準備……あ、入れる?」

スカートを脱がないと。

つらそうにしている悠大くんを楽にしてあげたい。

私はスカートのホックを外していると、悠大くんが「待って」と慌てて手を取った。

「姫奈さんって、初めてなんでしょう?」

「うん。二十九歳にもなって未経験でごめん」

「謝らないでよ。俺は嬉しいんだから。そうじゃなくてね、姫奈さんに無理させたくないんだ。最初ってすごく痛いって聞いたことあるし、そのせいでエッチが嫌いになったって人も聞いたことがあるから。これからもずっと、姫奈さんを抱きたいから、大切に抱きたいんだ」

「大切に」

悠大くんの言葉を繰り返して、私は目頭が熱くなった。

今まで誰かに、大切に扱われた経験がないから嬉しかった。君なら大丈夫でしょう、と勝手に決めつけられてきた。周りの女性たちは丁寧に扱われるのに。

重たい荷物を持っていても「大変だから持つよ」と言われた過去もない。いつしか、自分自身ですら「私は一人でも平気」という認識にすらなっていた。

「え? 姫奈さん、泣いてる?」

「ごめん。嬉しくて。大切にって言ってもらえたの……初めてだから」

「大切にしたいよ……でも、もっと泣かせちゃうかも」

悠大くんが苦笑して、肩をすくませた。

「大丈夫。悠大くんになら……平気」

「殺し文句だから、それ」

顔を見つめ合うと、二人でクスクスと笑い合った。

「姫奈、そろそろ下を触ってもいい?」

「悠大くん……名前」

「いい?」

「いいよ。飲み屋でも、『姫奈』って呼んでくれてたの、嬉しかった」

「姫奈の友人たちに軽く嫉妬したんだよね。俺だって、『姫奈』って呼びたいのに、なんであいつらのほうが先に、俺が呼びたい名前を呼んでんだよって」

悠大くんの手が動き出す。私が脱ごうとしていたスカートに指をかけると、すでに外れているホックらを確認して、足から抜いた。下着とストッキングも一緒に、足から抜くとベッドの下に落とした。

全裸だ。

異性の前で、裸になった。

恥ずかしくて私は身体を丸めると横を向く。

「姫奈、こっち向いて」

「やだ……はず、恥ずかしい」

「電気、消す?」

「真っ暗がいいけど、見えなくなると悠大くんが不便?」

「暗くなっても共同廊下の明かりが入ってくるし、見えづらくはなるけど……だからって姫奈の大事な箇所を間違えたりはしないよ」

そう言いながら彼が、私の太腿の裏をすーっと指先で撫で上げていき、なんの覆いもなくなった繁みの奥に指を入れた。

「んんっ! あっ、あっ」

自分で弄ったことない箇所に悠大くんの指が触れて、強すぎる快感の電流が全身に走り出す。

「あ……ん、はっ、ああ」

こんな強い刺激、初めて。なにこれ。

お風呂に入る前に、股を洗うときは何も感じないのに。悠大くんの指が触れるだけで、甘い声が勝手に出て、膣からとろりと何かが溢れ出すのがわかった。

「すごい、姫奈のナカから愛液がたくさん出てきた」

「やだ、電気……」

「わかったよ」

悠大くんは弄るのをやめずに、手を伸ばしてベッド脇のスタンドの明かりを消した。

「もう見えないから、姫奈……足を開いて」

「共同廊下の明かりで見えるって言ってた」

「これじゃあ、いつまでたっても……姫奈と一つになれないんだけど?」

まるで駄々っ子と一緒だ、と己に突っ込みながら、姫奈は全身の力を抜く。一つになれないのは嫌だ。一つになりたくて、セックスをするために好きな人とベッドで裸になった。

膝と膝の間に手を入れた悠大くんが、私の足を大きく開くと指がさらに奥に滑り込んでいく。

「ああっ……んんんぅ、ナカ……ゆび、入って……」

「入れてるよ。痛くない?」

「痛く、ない……変な、感じ……あっ、ああ、んぅ」

彼の中指が奥まで入り切ると、ゆっくりと抜き差しが始まる。くちゅと厭らしく水音を奏でながら、彼の指を受け入れていく。

「あ、あっ、あ」

悠大くんの指が動くたびに、まるで私の思考力が奪われていくようだ。考える力が消えていき、彼の指から生み出される刺激に声も身体も支配されていく。

痛みよりも「もっとほしい」という淫らな欲求だけが脳内に広がっていく。

「悠大くん、もっと……」

「指を増やすよ?」

「ん、おねが……ひぃっ、んん、ああっ、それ……んぁ」

「痛い?」

「じゃなくて……さっきより強い刺激になったって感じ」

「気持ちいい?」

「たぶん……よくわかんないけど、そうじゃ、ない、かな」

一本のときには感じられなかったが、二本目のときはナカを広げられているという感覚に身体がゾクゾクした。

さっきよりも水音が大きくなる。くちゅくちゅと姫奈の耳にもしっかり聞こえてくる。

自分が奏でている音だと思うと、羞恥心でおかしくなりそうだ。

「悠大くん、ちょ……っと、お腹の奥が……ムズムズ、して」

「イキそう?」

「ん、わ……かんない」

悠大くんの指が奥まで貫くと、「ここ?」と言いながら、ムズムズする箇所をピンポイントで刺激してきた。

「なんで、わかっ……! んんぅ、あっ、あっ、待って……待って、そこばっかり……やだ……おかしく、なる……やっ、んんぁ」

指が奥まで差し込まれたまま、奥を指先で何度も押される。

むず痒かった箇所は、しだいにヒクヒクと小さく震えだして、やがて大きな痙攣へと変化していった。

自分の意思では制御できない腰の揺れに、恥ずかしいという感情は頭の片隅に追いやられて真っ白になっていく。

「ん、あぁ……姫奈、指……締め付けてる。すげえ、気持ちよさそう」

「……んんぅ、……あっ、ああ」

痙攣がおさまってくると、私はベッドの上でぐったりと身を預けた。

なに、これ。

気持ちいい……かもしれない。

「姫奈、敏感だね。俺以外の男が誰も知らなくて良かった。俺だけ……」

ゆっくりと指を抜くと、ぎゅうっと悠大くんが抱きしめてくれた。

「今のって」

「イッたんだよ」

「これが、イクっていう感覚」

「俺の……入れてもいい?」

「ん、いいよ」

ありがとう、と悠大くんが幸せそうに微笑んだ。スタンドライトが置いてある棚の抽斗(ひきだし)から、悠大くんは避妊具を取り出す。

スッと取り出せるのは、何度もここで私以外の人とセックスをしているからなんだろう、という捻くれた考えが過っていき、小さな嫉妬が芽生えた。

「ゴム……悠大くんは今まで、何人の子をここに連れてきたの?」

「……え? 姫奈だけだよ。ああ、ゴムがあるから? これは姫奈とワンチャンあったときのために用意しといた。エッチな雰囲気になったのに、ゴムがありません……じゃ、チャンスを逃しちゃうから。そんな勿体ないことはしたくない」

「……そういうことにしておく」

「本当だってば! 箱、見る? 新品だよ」

もう一度、抽斗を開けて悠大くんがゴムの箱を取り出した。

ライトを点けると、開封して間もない箱を私の手に握らせてきた。

「いつから用意して……」

「姫奈が動画の編集しに通うようになってすぐ。今夜は泊ろうかなって姫奈が言ったら、朝まで抱き潰そうと思って」

「……えっち」

「仕方ないだろ。男はそういう生き物なの。必死だったんだ……俺の言葉を姫奈は受け取ってくれないし、自分が年上だからって揶揄(からか)わないでって跳ねのけるから。どうしたら俺を恋愛対象として見てくれるんだろうって」

「ごめんって。それは反省してる。怖かったんだもん。悠大くん、恰好いいし、モテるのはわかってるから。年上の女性との付き合いが新鮮で面白くて遊ばれてるなら、私の気持ちが深入りして戻れなくならないようにしなくちゃって」

「遊んでねえし」

「だから、ごめんね?」

開けたばかりのコンドームの箱を、私は棚の上に置いた。

不貞腐れている年下の恋人の唇を奪うと、もう一度「ごめんね」と謝った。

「許す」

不満そうな表情のまま、小さい声で悠大くんが呟いた。

可愛いな、と私は思うと、クスクスと声を出して笑う。

「笑ったな? 痛いって言っても、やめてあげないから」

「ちょ……と、それ……ひどい」

ズボンと下着をずらし避妊具を装着し終えた悠大くんが、にやっと悪戯な笑みを浮かべた。

私の膝裏を掴んで大きく開くと、ぐっと熱くて大きいものが蜜口に押し当てられた。

「んんぅ! あっ、ああ」

指とは違う熱の塊が、ぐぐっと中に侵入してくる。入り口が大きく開き、破けてしまうんじゃないかと不安になる。

「……痛い?」

「ううん、痛くない……けど、裂けそうで怖い」

「ごめんね。俺の大きいからね」

「もう!」

嬉しそうな顔で悠大くんが笑うと、私は腕をバシッと叩いた。

痛くてもやめないと、意地悪な発言をしていたとは思えないほど、負担をかけないように優しく挿入してくれるのが伝わってくる。

少し入れば「痛い?」と何度も確認してくる。

痛いというよりも、悠大くんの男根の圧迫感がすごくて呼吸困難になりそうだ。

「痛い?」

「平気。痛いときは、痛いってちゃんと言うから」

心配性だな、と私は心の中で呟く。

「慣れるまで動かないほうがいいのかもしれないけど、俺……もたなそうだから、動いていい?」

「いいよ」

ゆっくりと悠大くんの腰が動き始めた。彼に様子を見守られながら、抽送のスピードが少しずつあがっていく。

奥まで突き上げられると、ピリッと何かが破かれるような痛みが走る。痛いから止めてっていうほどの痛みではない。

気持ちよさそうに腰を振る悠大くんを見たら、私の感じる痛みなんてどうでもいい。

「姫奈、俺……イキそう」

「ん、私もお腹の奥が……」

ヒクヒクしてきた、と言い終わる前に、悠大くんの突きが激しくなった。

指のときと同様に、お腹の奥のヒクつく箇所を刺激してくる。

駄目……それ、すぐに……。

「あ、あっ……や、また……ん、ああああっ」

「あ、くぅ、きつ、い……姫奈、俺もイク」

二人でほぼ同時に、頂点を味わった。ナカに出されたわけじゃないのに、じんわりとお腹の奥が温かくなるような気がする。

今までにない幸福感に身体が満たされると、悠大くんと手を繋ぎ合わせて甘いキスを重ねた。

好きな人とのセックスって、こんなに幸せな気持ちになれるんだ。知らなかった。

「姫奈、痛くなかった?」

「大丈夫だってば」

少し痛かったけれど、我慢できない痛みじゃなかった。表現の仕方が難しいが、痛いけれど幸せな痛みだった。

「悠大くんって、心配性なんだから」

「痛いから、もうしたくないって言われたくない」

「したくないなんて、言わないよ」

「していい?」

ぴょこんっと耳を立てる犬のように、嬉しそうに笑って悠大くんが身体を起こした。

「いい、よ?」

「じゃあ、もう一回ね」

「……ん、んん?」

「だから、もう一回シたいの。姫奈と。ゴムを新しいのに変えるね」

悠大くんが私のナカから撤退すると、次の準備へと取り掛かった。

えっと……日を改めて次のセックスをするんじゃなくて、今すぐに二回目って意味だよね? 今の話の流れだと。

けっこう疲労が身体に蓄積しているかと思うんだけど……悠大くんは違うのだろうか?

鼻歌でも歌いそうな雰囲気で、棚に置いた箱から新しいのを出している彼の背中を見て、「休ませて」という言葉を飲み込んだ。

(このあとは製品版でお楽しみください)

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