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一夜限定~甘え上手なオオカミは一途な乙女を逃がさない~【書き下ろし・イラスト10枚入り】

一夜限定~甘え上手なオオカミは一途な乙女を逃がさない~【書き下ろし・イラスト10枚入り】

著者:ひなた翠

イラスト:南香かをり

発売年月日:2020年5月29日

定価:900円+税

『素材はいいんだ。あとは言葉遣いと服装だろ? 合コンしなくても、ユズなら彼氏くらいすぐできるだろ』
29歳崖っぷち女子のユズが、素の自分を好きなってくれる男性を探すというコンセプトのもと、お洒落をせずにジーンズにパーカー姿で友人である麻紀に誘われて合コンに参加。 なんとそこには、半年前に何の進展もなく別れた元カレ・大空がいた。「今回の合コンでイイ女は一人しかいねえ。マキちゃんって子だけ。あとは……マジ、無理」彼のゲス男発言に、むかつきを抑えられないユズは、出会いを諦めて、唐揚げと酒を胃が壊れるまで貪った。気が付けば自宅のアパート。そこには元カレの大空が隣で寝ている。……元カレをお持ち帰りしていた!?

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登場人物

◆水内 柚姫(みずうち ゆずき)

29歳。30歳前には男を見つけたい!明るく、友達想い。口は悪く、ズバズバと物事を言うように見えるが、かなりの臆病者。30歳までにはなんとか結婚をしたい。29歳崖っぷち女子。職場で出会いもなく、合コンでもこれといって出会いもなく、このまま30歳になるんだろうなあ、と思う反面、まだ諦めきれずに合コンに参加している。
◆野村 大空(のむら たく)

25歳 女と遊ぶのは一回だけ要領がいい。あまり物事や人に執着しない。相手からの束縛も嫌う。(ユズだけ特別)遊び人だが、誰とでもというわけではなく自分なりのルールをもっている。縛られる生活が嫌で、自由気ままに生きている。仕事して、女と遊んで概ね満足している……が、たまに半年前に付き合ったユズを思い出す。

立ち読み

序章 お持ち帰りした夜に

 

「いいだろ?」

「良くないだろ」

「どうして?」

オトコのスイッチを押して、欲望の眼差しで光る大空(たく)の目にゾクリと背筋が震えた。恐怖ではなくて、何かを期待しているような疼きだ。

ジーっとゆっくりとパーカーのチャックを下ろされると、シャツの上から大きい膨らみを揉みしだかれる。痺れるような快感が胸から全身へと駆け巡る。

「んぅ、やめ……」

身体を捩って拒否の姿勢を見せつつも、もっと触ってほしい欲求も生まれた。

違う……こんなのは嫌だ。

理性が、場の雰囲気に流れそうになる感情を食い止めようとする。

付き合っているときは、肌に触れもしなかった元カレの大空が、今は身体の関係を求めている。ずっとしてほしいと願っていたときは、見向きもされなかったのに。

どうして今になってなのだろうか。破局後に、合コンで再会し、繋がる身体の関係とは一体なんなのだろうか。

「抱きたかったのは、マキだろ、私じゃない」

「目の前にいるのはユズだろ?」

「だからって……シテいいわけじゃない」

「可愛くしてやるって言ったし、『いいだろ?』って許可を得た」

「私は許可を与えてない」

「体が正直に許可をだしてるのに?」

大空の指が胸の先端を弾いた。ピクッと身体が跳ね、「あん」と声が勝手にあがってしまう。

「ほら、ほしいって言ってるじゃん。乳首、硬くなってるし。大人同士のお付き合いだろ? お互い初めて同士じゃないんだから、いいだろ?」

「元カレだからっていう理由で、か」

「まあ……そう捉えたなら、それでいいや。ちょっと違う意味だったけど」

「どういう……意味……んんぅ、ああっ、やめ」

服越しに乳首を摘ままれた。私は今まで感じたことのない感覚に、お腹の奥がじんじんとした。

シャツの裾から大空の手が侵入してくると、ブラジャーを上に押しやり、直に胸を弄りだした。先端を指で弾いたり、膨らみを強弱をつけて揉んだり、と。

「……ちょっと、やばい、な」

「は?」

「いつもはこんなことぐらいで、アレしないんだけど。ユズのは、やばい」

「だから、何がっ」

「ナニが……だよ」

グッと何かが太ももに押し当てられた。こんもりとした塊が、刺激してくる。

アレって……股間ってこと?

「ゆっくりと慣らして、楽しませるのが俺のスタイルだけど。悪いな……ユズの前では我慢がきかない」

「ちょ……無理」

「無理って言うなよ。こっちもキツイんだよ」

マジで、許して……と熱を帯びた吐息で耳元で囁かれ、私は考える間もなく、うなずいていた。

ジーパンと下着を一気に、脱がされた私は大きく足を広げられる。

「少し慣らすだけはしておこうな」

ぐちゅっと濡れた繁みへと指が吸い込まれるように入っていく。誰にも見せていない秘密の場所が開いていく感覚に、私は身体が小さく震えた。

「気持ちいい? 指入れただけで、軽くイッたのってユズが初めてかも」

イク? 気持ちいい?

わからない。ゾクゾクして、身体に電気が走ったかのようにぴくっと反応するが、快感なのかと聞かれても答えられない。

お腹の奥がむず痒い。

「ユズの中は少し狭いかも、な」

長い指で中を探るようにかき混ぜられると、鼻にかかる甘い声が勝手に口から漏れていた。

なに、これ。何で勝手に声がでちゃうんだ?

「やめ……だめ」

「奥まで充分、濡れてるから大丈夫だろ」

蜜筒から指を一気に引き抜かれると、大空がもぞもぞと足元で何か始める。チャックを下ろす音と、袋のようなものを開ける音がした。

「何をして……」

「ゴムをつけてんの。ちょっと、待ってて」

「ゴム……」

って、コンドームか。噂のアレか。エッチするときに使うという避妊具。

話で聞いただけで、実物を目にした経験がない。高校のときに、仲良しグループ外のモテる女子たちで

「お守りで持ってるの」と話しているのを耳にして、実物を見ようと目を向けたが見えなかった。

「合コンで持ちかえった男に妊娠させられるって、あり得ないだろ?」

「まあ、そうだ、な。持ち歩いてんだって思って」

「合コンだからな。ワンチャン、あるだろ」

「たしかに」

「入れるぞ」

ぐぐっと、何かが狭い穴を広げて入ってくるのがわかる。

なんだ……これ? へんな感覚だ。

「んんっ……あっ」

「やっぱ、狭いな。もっと解してあげるべきなんだろうけど、俺が我慢できねえ」

さらに強くねじ込まれるように奥まで貫かれる。

ビリっと何かが破れるような感覚と、熱い痛みで声をあげた。

「ユズ、もしかして……久しぶりなのか?」

「……は? なにが?」

「セックス」

……初めてだよ、バカ。

「っるさい!」

私は大空から顔を背けると、痛みで勝手に溢れてくる涙を隠した。

初体験は痛い。聞いていたが、実際に痛感している。

でも絶対に、大空には知られたくない。二十九歳で処女なんて気持ち悪いと、面倒くさい女と思われるだけだ。

「悪い、ちょっと……我慢できそうにない」

大空がさらに私の足を広げたと思うなり、激しく奥まで突いてきた。一定のリズムを刻み、ナカを擦られると、痛みとは別に、背中がゾクゾクとする感覚が生まれてくる。

「あ……あ、あ……あっ」

「ユズのナカ、ヤバいから」

何がどうヤバいというのか。意味がわからない。

けど、大空が、気持ちいいのだろうなというのは声や息遣いでわかる。速まる律動に、私も何かが弾けたくなった。

ああ……もっと奥を突いてほしい。

「大空……んぅ、奥まで」

「ここ?」

「ああっ! や……そこ」

「ユズ、イキそう?」

「ん、あっ……あ、あああっ」

奥を思いきり数回突かれただけで、下腹部が激しく痙攣を起こした。ぎゅうっとナカを絞めつけて、大空の熱に噛みつく。

「ちょ……っと、待って……ユズ、先にイクなよ」

「わからなっ……止められないんだから」

「え? もしかして、中イキ、初めて?」

大空が嬉しそうに笑う顔を見て、私はまたナカがきゅうってなるのを感じた。

「ああ……くそっ、イク」




ぶるっと小さく震えた大空が、ゴムの中に熱を吐きだしたようだ。繋がったまま、しばらくじっとしているかと思ったら、大空がゆっくりと身体を起こした。

「もう少し耐えられるかと思ったけど……俺もあっさりイッちゃったな」

少し悔しそうな表情で呟く大空は、私のナカから撤退していく。

初体験が終わった。

もっと感動するかと思ったのに、意外と何も感じなかった。

気持ちは良かった、と思う。目の前にいる男も嫌いじゃない……いや、好きだと思う。別れたけど、嫌いになって別れたわけじゃない。

むしろ逆で、好きだから耐えられなかった。触れてくれないことに。求めてくれないことに、心が痛くて辛かった。

抱いてくれないなら。

求めてくれないなら。

いっそ別れてしまえば楽になると思ったのに。

あんまりだ。別れてから、合コンで再会して、酔って記憶を飛ばして、お持ち帰りしたその夜には、付き合っていたときに夢見ていたエッチをしてしまうなんて。

悲しすぎる。

 

(このあとは製品版でお楽しみください)

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