書籍情報

この恋が罪ならば【書下ろし】

この恋が罪ならば【書下ろし】

著者:泉美アリナ

イラスト:九条AOI

発売年月日:2015年11月06日

定価:990円(税込)

「もっと……、ねぇ……もっと強く触って、兄さん……」

歳の離れた義弟・和美を溺愛する真弓は、和美が通う高校の養護教諭となった。両親が留守の夜、和美は、兄・真弓にキスをねだり、真弓は気持ちを抑えられず、和美の唇を貪る。禁断の恋と悩みながら次第に体の関係を重ねてゆくが……。

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登場人物

高遠和美(たかとうかずみ)
兄の眞弓と共に両親とは血の繋がりがない。幼い見掛けから、周囲から子供扱いされるが、芯はしっかりしており成績も学年上位である。もともと身寄りがなく施設育ちであるが、擦れたところはなく素直で優しい。そんなところも義父母から好まれ愛情あふれた家庭で育っている。 優しい両親の手前もあり、義兄への恋心を諦めようとしていた。
高遠眞弓(26)(たかとうまゆみ)
医大卒業後、一時帰宅して弟の通う高校の養護教諭をしている。弟の和美とは血のつながりがないが、とても溺愛している。医大に残らなかったのは父親の病院を継ぐためだったが、義弟和美の自分への恋心に気づき、距離を取るために大学病院へ戻ることを考えている。

立ち読み

眞弓はふっと口元に笑みを浮かべる和美の膝に手を掛けて左右に開くと、閉ざされた奥に指を忍ばせまだ誰も触れたことのないだろう秘所に触れる。
「え? あ! やぁ! やだ……やめて……、は、恥ずかしいよ……」
和美が腰を捻って逃げようとしたが、それを眞弓は許さない。
眞弓は宥めるように和美を横抱きにすると、さらなに深く奥に手を差し入れて、閉じた蕾をゆっくり指の腹で愛撫しはじめる。
「ひ……、い……、ん……ふぁ……っ」
「……落ち着いて和美……、大丈夫だから……、ン……おまえを傷つけないためにしてることだから……、恥ずかしいのは少し我慢してくれ……」
腕に抱いた和美の体を撫で回しながら、差し入れた指で入口をクチュクチュと弄る。眞弓の指先が触れる蕾の入り口がビクビクと反応しては和美の全身まで震えが伝わっていく。
「に。兄さん……」
和美が全身を眞弓に預けて胸に後頭部を摺り寄せてくる。柔らかな髪に頬を寄せてそこへキスを落としながら眞弓は指先を蕾の中へつぷりと埋め込んだ。眞弓の濡れた指先はわずかな抵抗感はあるものの、ずずっと深く中へと進んでいく。狭い中で眞弓の指が上下に動きはじめると、和美が全身をビクビクと震わせて喉を反らした。
「あ! あ、あぁ……ん! はぁ……、あ、あん……ふぁ……っ」
和美は体を丸めて縮こまり、眞弓のシャツの裾を強く握ってくる。そのたびに中はうねるように跳ねて眞弓の指を締め付けてきた。
「に、兄さん、兄さんっ……」
体の奥を指で翻弄される和美の惑乱した表情がまた愛しくて、眞弓のキスが止まらない。
「和美……和美……」
眞弓は空いたほうの手で和美の髪を撫でて頬を擽った。その指先の動きにも神経が過敏になっている和美の皮膚がひくひくと反応する。熱くなる和美の皮膚に掌をあてて、首筋から肩を宥めるように撫で擦り移動させていった。
和美の薄い胸の上にある紅く小さなそれに、眞弓は指を絡めてくりっと小さく捻ると、思いのほかビクンと和美の体が大きく跳ねた。
「あ、あ……! ひぁ……」
「和美? ここ触ると気持ちがいい……?」
「あ。ダメェ……に、兄さん……そっちまで触っちゃ……、あ、あぁ……」
和美を下に組み敷いて脚を大きく開かせて中を指で弄りなら、眞弓は胸の小さな飾りも同時に摘まんで引っ張って指と指で押し潰しながら嬲りはじめた。
わずかに摘まめるほどの和美の胸の粒が、眞弓が執拗に弄り回して爪を掛けて指先で捏ねまわしていると、しだいにこりこりとしこりを持ち硬さが増してくる。
荒い息で上下する白い胸の上に紅くピンと起ち上がった赤い果実のようなそれに眞弓は目を奪われて、もうひとつの赤いそれに唇を寄せた。
「ふぁっ……! あ、あん……、な、舐め……、いやぁ……あ、ンンン……」
嫌々と首を振り、眞弓の肩に手を置いて引き剥がそうとする和美だが、到底、手に力なんて入っていない。ただ添えるだけの指先がぶるぶる震えているばかりだ。胸の両の小さな果実のようなそれと、下の蕾の奥を同時に嬲られている和美は襲い来る激しい刺激に、譫言のような熱い吐息を吐き出して震えているしかできなくなっていた。
さらに執拗に激しくは指を増やして和美の中を掻き回す。それと同時に乳首を唇で挟んで喰みながら歯をあてて甘噛みしてみせた。眞弓の与える動きひとつひとつに答えるために、和美の手足の皮膚がひくんひくんと痙攣したように動く。それがあまりにも愛しくて、思わず二つの真っ赤な乳首の片方に爪を強く立て、片方を強く吸い上げた。
「あ! あぁ……んんん……!」
強すぎる刺激に和美の体がビクビクビク……っと跳ね上がり、中心から勢いよく蜜液を撒き散らしてしまう。和美のイき顔をまじまじと見つめていた眞弓は、涎に濡れた口元へキスを落とした。
「あ、兄さん……。やぁ……恥ずかしぃ……、ぼく……あ、ふぁ」
「ン……和美……、かわいい……、すごくかわいい……」
声にならない熱い吐息を吐き出す和美に、眞弓は幾度もキスをして落ち着かせた。
幼さの残る弟の淫靡に濡れた姿を見て興奮しているのは眞弓のほうだ。腰下の熱い疼きに自然と体が揺れてしまう。
「和美……」
眞弓は囁いて、そっと熱い中から名残惜しげに指を抜いた。脚を閉じる意識もないのか、無防備に開いた場所を眺め、真っ赤に熟れたそこへ己の欲望を突き立てたい雄の衝動に駆られてしまう。
「和美、ごめん……、いい……?」
眞弓は手早くズボンの前を寛げると、中から熱い己の雄の欲望を手にしてそっと和美の手に握らせた。熱いそれに眞弓が喉をヒクっと鳴らす。それでも兄の意図を察しているのだろう、頬を小刻みに震わせながら小さく頷いた。
怯えさせているとわかり気の毒にも思った眞弓だが、それも一瞬のことだった。和美のほうから手にした熱いそれを、己の濡れた下腹部へとそっと移動させたのだ。眞弓の熱い屹立(きつりつ)が和美の赤い秘所にそっと触れる。
「ん! ……欲しぃ……兄さんの……早く……、も……っ」
じんわり瞳に涙を浮かべせつなく弟が訴えた。その艶の滲む欲情的な姿に眞弓の喉がコクリと鳴った。幼いばかりだと思っていたこの子は、いったいいつの間にこんな色香を持つようになっていたのだろうと驚かずにいられない。
体を繋ぐことを和美はずっと望んでいたのかもしれないが、その体が欲しいと渇望して興奮している今になって、眞弓にとってもひどく切望していたことでもあったのだとようやく気がついた。それを思うと、和美の性の成長を間近で見ていたのは自分であり、これからも自分だけだろうと思うと、さらに独占欲と嗜虐心が湧き、この子を誰にとも取られたくないと強く思うのだ。
「和美……」
眞弓は和美の細い腰を支えると、柔らかく濡れたそこへ熱い切っ先をひたりと押し当てた。
「ン……」
クチュリと淫靡な水濡れの音に、和美が吐息を重ねる。眞弓は探るように幾度か蕾の入り口を突いて掻き回して様子を伺っていたが、息を呑み強く腰を突き入れた。
「あ、あぁっ! んっ、あぁ……あぁ……」
わずかな抵抗を感じながらも、ズブズブと熱い塊が和美の中を突き進んでいくと同時に、か細い悲鳴交じりの吐息が眞弓の耳に届いてきた。
「はぁ……か、和美……」
眞弓もまた熱く締めつけてくる快感に背筋をゾクゾクと震わせながら、熱い中を堪能しはじめる。傷つけないよう充分に指と唾液で濡らして解したつもりでも、受け入れる側の負担は相当なものだろう。きつく締めつけてくるきつさからそれを感じとり、眞弓は眉根を寄せ愛しさとせつなさを募らせる。さらに腰下から押し寄せてくる熱い興奮の波に、眞弓もまた全身をぶるっと震わせた。
「か、和美……ン」
「あ、兄さん……、い、いい……? 僕の中……へ、変じゃな……い……?」
「なにを言ってるんだか……、も、おまえは……」
和美の伺う視線に兄を呆れさせないかと不安に思っていたことを知り、眞弓の胸が熱くなった。持って行かれそうなのはこっちのほうだと、眞弓は心の内で呟いた。
「ばか……言って……、オレの方がもう……、持たない……、動くよ、いいな……」
「あ、に、兄さん……! あ! ンンン……! はぁ……、あ……あ、ああん……っ……、ひぃ……い……、ふぁっ……!」
眞弓が激しく腰を前後に揺さぶりはじめると、軽い和美の体ごとゆさゆさ揺れる。眞弓が細腰を抑えて固定すると、熱いものが和美の奥深くをグンと勢いよく突き上げた。
途切れがちの悲鳴を上げる和美のせつない声に、かわいそうになりながらも、眞弓はうねる熱い中の快感に逆らえず、さらに熱塊を強く突き上げをくり返す。しだいに中が馴染んでくると、眞弓のそれに和美の中が纏わりつくかのように締めつけてきて離さない。ぎりぎりまで引き抜こうとすると、絡みついた和美の中が引き留める。逆に臍の裏あたりを突き上げるとゴリゴリとした刺激に、和美が甘く艶めいた鳴き声を漏らしはじめた。
「あぁ、あぁ……、兄さん……、ン……、兄さん……、あぁ……あ……っ、ン、あ!」
ねっとりした悲鳴を上げながら、また和美の前がぶるんと勢いよく震えて白濁を放ち、眞弓の下腹部をしとどに濡らした。  快楽を与え続けられ惑乱(わくらん)しているのか、宙を彷徨った和美の手を取り、眞弓は自分の背に回すと、腰をぐいと引き上げて和美の体を抱き上げた。
「え? え……、に、兄さ……?」
胡坐(あぐら)を掻いた眞弓の膝の上に膝を開いて跨らせて座らせられた和美が戸惑っていた。額に汗を浮かべ薄っすらきつそうに瞳を細めながらも、眞弓に抱きついて間近で顔を見下ろすのが恥ずかしいのか頬が赤くなる。
「このほうが和美の顔がよく見える……、それに……抱きしめることもできるから……」
「もう……僕、小さい子じゃないのに……っ」
子供扱いされて、和美が頬をぷうっと膨らませる。そんなところがまだ幼いと言ったら、また怒るだろうと思い口を噤む。だが、本当はこうして抱いていると、より深く眞弓のそれが和美の奥と繋がり、深い快楽を得ることができるのだと気づいているだろうか。
にわかに和美が腰下をもじもじと揺らめかせる。自分をぎゅっと抱きしめて動かない眞弓にジレンマを感じているのだろうが、自分から動いてほしいとは言えないその躊躇いが手に取るようにわかり、眞弓の悦楽を刺激する。
「に、兄さ……」
和美は渇いた喉で舌っ足らずに何かを言いかけて躊躇いに口ごもる。
「ン?」
眞弓はわざと背筋を指でツーッと撫でて、膝の上の和美の体をゆらゆらと揺らした。
「……っ」
和美が息を飲んで肩を竦める。眞弓の肩に触れる指先と頬が、ふるふると震えていた。
「もう、ねぇ……」
「なんだよ?」
和美の言いたいことがわかっている癖に眞弓はわざと気づかないふりをした。そのまま、目の前にある和美の胸の紅く腫れたそれに唇を寄せて舐めてはチクチクと吸い上げる。
「に、兄さん……、はぁ……あ、あ……、兄さん……もうっ、意地悪しない……でぇ……」
和美が自分でも気づかず自然と腰をゆらゆらと動かしはじめていた。
「和美……自分で腰動かしているけど……? もっとしてほしい……?」
「……」
「なに?」
和美の真っ赤に濡れた涙目に魅入られながら眞弓は意地悪く訊ねる。食べてしまいたいほどかわいいとは、的を得た例えだとつくづく眞弓は実感していた。
「も……、う、動いて……、もっと……兄さんを……、ちょうだ……い、動いてよ……、ぼ、ボクのなかぁ……、つ、強く……いっぱい突いて……! あ、もっとしてぇ……っ、あ、あぁっ」
和美が全部を言い終わらないうちに眞弓は腰を激しく突き上げはじめていた。腰を支えて下から上へと勢いよく突き上げる。和美の悲鳴に淫靡な水音が混じりはじめた。それだけじゃ足りなくて眞弓は、和美をまた押し倒して組み敷くと脚を抱えて激しい突き上げをくり返した。
悲鳴と吐息に、さらに皮膚と皮膚が打ち合う音が混じる。そしてまたいやらしく耳を塞ぎたくなるほどの濡れた水音がグチュグチュ……パチュっと部屋に響いた。
「あ、あふぁ……、あ、なに……やぁ……、これ……あ、ひぃ、あ……ンっ! ハァッ!」
大きすぎる快感に惑乱した和美が、涙をボロボロこぼしはじめた。唇が震えて舌もうまく回らないのか言葉にならない声を漏らし続けている。

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