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幼なじみは純白騎士~インモラルな秘蜜関係~【書下ろし・イラスト10枚入り】

幼なじみは純白騎士~インモラルな秘蜜関係~【書下ろし・イラスト10枚入り】

著者:ツヅキ

イラスト:深山キリ

発売年月日:2016年11月25日

定価:990円(税込)

『君はここが敏感だね。今日は君が最高だというまでやめないよ。』
侯爵令嬢のダフネは、実の兄・ケネスを人知れず愛していた。兄の婚約に打ちひしがれたダフネは、幼馴染みの軍人・ジェラルドに慰めと称して強引に抱かれてしまう。それをきっかけに二人は淫らな関係に。ある時、兄の婚約が陰謀によるものではないかと疑いを持ったダフネは真相を突き止めるために情報を集めはじめる。だが、ジェラルドと不仲な彼の兄がダフネに縁談を持ちかけてきて――!

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登場人物

◆ダフネ・デ・カディネット
デ・カディネット侯爵家のお嬢様。おっとりとしていていつも笑顔だが、実の兄・ケネスを愛していることを誰にも言えず苦悩している。
◆ジェラルド・マクベス
ダフネの幼馴染。次男であるため公爵家を継げず、軍人として身を立てている。明るく快活で頼りになる存在。社交界に顔を出すよりも、馬を駆り野山を走る方を好む。

立ち読み

「ジェラルド、やめて、だめっ……」
首筋に顔を埋め、白い肌に口づける幼なじみの熱い仕草にダフネは抵抗しようともがいた。
そこはデ・カディネット侯爵家の長女であるダフネの自室だった。
締め切ったカーテンの隙間からこぼれる日射しは既に黄昏時のもので、オレンジがかった柔らかい光の筋を薄暗い室内へと投げかけている。
細い陽射しは乱れたスカートから覗くダフネの白い大腿をより一層際立たせた。陶磁器のようなきめ細かい肌の表面がうっすらと輝いているようにも見える。
帯の解けたドレスの胸元から今にもこぼれ落ちそうな乳房はたっぷりと余裕をもって、男の無骨な手が服の上から揉み上げる度に形を変えた。
あ、とダフネの喉から掠れた喘ぎがもれる。
二人きりの部屋の中で、ダフネは今まさに男によって抱かれようとしている。それはもう厳然たる事実だ。
ダフネは処女である。
未婚だから、というのが大きな理由ではあるが――それ以上に、彼女は長い年月を決して許されない愛に身を焦がしている。だから他の男に触れられることなど望んではいなかった。
「やめて、どうしてこんなことするの……っ!」
「こんなこと?」
男の呟きは辛そうな響きをまとい、それが行為の横暴さとは裏腹な印象をダフネに与えた。
男の明るい金髪は少し癖があって、跳ねている。ダフネを組み敷き、こちらを見下ろす瞳は淡い緑がかった灰色だ。
その瞳を見るたびにダフネは父の別荘がある山の湖畔を思い出す。朝靄に満ちた冬の明け方、湖の水面がちょうどこんな風な霞んだ色に染まるのだ。
彼、ジェラルドはダフネの幼なじみで年は二つ上の二十歳だった。
マクベス公爵家の令息だが、次男であるため家督を継ぐ資格はなく、現在は軍に入って身を立てている。確か先日、騎馬隊長の任を命じられたと言っていたはずだ。
その所属が示す通り、乱れた軍服の襟には騎馬隊を示す徽章(きしょう)がつけてある。誇り高き軍人であり、優しい幼なじみでもあった彼の豹変ぶりにダフネは戸惑いを隠せず、懇願するような瞳で彼を見上げた。
「ジェラルド……!」
「ダフネ。こんなことって、どんなことなのか説明してくれる?」
「ど、どんな……って」
既に紅潮していたダフネの頬がさらに赤くなった。
そもそもの発端はダフネの兄・ケネスについての出来事だ。
三つ違いの兄は美しく、子どもの頃はダフネと姉妹に間違われるほどに可憐な容姿をしていた過去を持つ。
ケネスはいつでもダフネに優しかった。
本を読み上げる穏やかな声色で名前を呼ばれれば、胸が高揚して嬉しくなる。白いハンカチへ彼の瞳の色と同じ藍色の糸で名前を入れるのは、ダフネの役目だった。
そのケネスについ先日、男爵家の令嬢との婚約話が持ち上がった。
(いや、いやよ、お兄様。誰かのものになんてならないで)
叫びたかったのを、ダフネは懸命に飲み込んだ。
わがままを言って兄を困らせたくないという思いがあった。そんなことをして嫌われたくはなかったので、ダフネは自室に引きこもって、ひとりだけで泣いた。
誰にも言えない思いが胸を引き裂く痛みに、ただひたすらうちひしがれた。食事も喉を通らず、誰にも会わずにいたダフネの元を訪れたのがこの幼なじみであるジェラルドだ。
「そんなにケネスが別の女のものになるのが悲しいの?」
そう、彼はダフネに聞いたのだ。
無論、ダフネは返答に困った。兄のことを愛しているなどと、そんな神に背くようなことをどうして言えるだろうか。
「……仲の良かったお兄様ですもの。当然よ」
「そうだね。君とケネスは本当に仲のいい兄妹だった」
ダフネを慰めていたジェラルドの手が、優しく髪を撫でていく。
「俺は、そんな二人が――……」
「ジェラルド?」
首を傾げたダフネは、唇にジェラルドのそれが押し当てられるのを感じて身を竦める。
(口づけ――?)
ダフネは驚愕して、顔を背けた。
「ジェラルド!? なにを」
反射的に抵抗するダフネの手をいとも簡単に捕えたジェラルドは、そのままダフネの身体を抱き上げてしまった。
「あっ」
軽々と横抱きにされたダフネは次の瞬間、ベッドの上に押し倒されていた。密着したジェラルドの体とベッドの間に挟まれ、身悶える。
「やだ、やっ……」
身じろぎする度に、ジェラルドの胸板にはダフネの乳房が当たり、足と足が絡み合って腰がぶつかる。
ダフネは胸の下で絞った長い絹のドレスを纏っていたのだが、徽章や釦(ぼたん)の多いデザインの軍服に繊細なドレスの布地が引っかかり、微かな音を立てて裂けてしまった。
だが、ジェラルドは気にするどころか、更に体を押し付けてくる。
ダフネの肩から腕を愛撫するように手のひらでなぞり、のけぞらせた胸元に口づけを降らせた。
「ぁ、っ」
ぶるり、とダフネは頭を振った。
もう片方の手のひらは腰から臀部(でんぶ)を撫でて、そのまま太腿に下りる。
肌に手が触れる感覚に、はっとして息を呑んだ。スカートの中にもぐりこんだジェラルドの手のひらが、ダフネの敏感な部分を撫で上げたのだ。
(ジェラルド!? いったいどうしてしまったの?)
まるで暴漢のように自らの体を屠る幼なじみに、ダフネはどうしていいのかわからず翻弄される。身をよじり、執拗な唇と指先から逃げようとしても、軍人として鍛えられたジェラルドの体は微動だにしない。
「いや、やっ……んん!」
悲鳴は口づけに塞がれ、唇を割ったジェラルドの舌がダフネのそれを絡めとった。
「ん、ふぅ」
激しく口づけられて、息もできない――!
初めての深い口づけにダフネは頭の中が真っ白になってしまった。敏感な粘膜を舐めまわされる感覚は気持ちいいとは程遠く、苦しくてぞくりとするような戦慄(せんりつ)が背筋を這いあがるだけだ。
「んっ、ん……!」
服越しに右の胸をわし掴まれて、ダフネはびくんと背中を跳ねさせた。
「んんっ!」
悲鳴をあげて抵抗するが、ジェラルドは許してくれない。
それどころか、激しく愛撫し始める。服の上からでも分かるほど、それはジェラルドの動きに合わせていやらしく形を変えた。
全身に震えが走り、揉みしだかれる度にダフネは何度も背中をしならせる。
「ぁ、んっ」
「感じる?」
ジェラルドの声色が熱を帯びて、よりいっそう愛撫を激しくする。
「あ、あっ……!」
いつの間にか太腿を離れていたジェラルドの左手がもう片方の乳房に伸びていた。ダフネにのしかかった彼は、両手を使ってたんねんに豊かな乳房をこね回す。時折、くすぐるように脇腹の辺りまでを行き来しつつ、まるでダフネを蕩かすようにゆったりと何度も繰り返した。
「ぁ、んぁ、あっ」
少しずつ自分の身体から力が抜けていくようで、ダフネは必死に首を振る。
「やめて、どうしてこんなことするの……っ!」
「こんなこと?」
聞き返すジェラルドの声色は、激情を堪えるように低く掠れている。
「ダフネ。こんなことって、どんなことなのか説明してくれる?」
「ど、どんな……って」
男に組み敷かれ、胸を揉まれながら喘いでいる――。
そんなこと、どうやったら言えるだろうか。頬を染めて黙り込むダフネを間近に見つめ、ジェラルドは僅かに顔をしかめた。
「俺が君にこうするということ。その意味を、君はどう思う?」
ベッドの上に組み敷かれたダフネはまるで、生贄(いけにえ)となる子羊のように震えた。
そんなダフネを見下ろして、ジェラルドは小さく笑った。
「大丈夫、全部忘れさせてあげる」
「ジェラっ……」
体を起こして逃げようとしたダフネの腰を掴み、ジェラルドはうつ伏せにダフネの体勢を変えた。
耳朶を舐められ、あ、とダフネの力が抜ける。
その腰をたくましい腕でしっかりと抱え込んだまま、ジェラルドはダフネの脚の間へと指を伸ばした。
「――っ」
驚愕して、ダフネは目を見開く。ジェラルドが触れたのは、彼女が兄を想って密かに慰めていたのと同じところだった。ジェラルドはまるでそれを知っているかのように――ダフネの指がそうするのと同じように、下着の上から縦のラインにそって撫で上げる。
「は、ぁんっ」
「感じる?」
耳元で囁く濡れた声色に、ダフネは必死で抗った。だが、いくら腰を揺すって体をジェラルドから離そうとしても、しっかりと捕らえられていて逃げることは叶わない。
ジェラルドはダフネの腰を抱えたまま、そっと手のひらを下着の中に差し入れてきた。
「やだっ!」
とっさに彼の手首を両手で掴む。
だが、ダフネの抵抗など素知らぬ顔でジェラルドは秘所を暴く。
「いや、やっ……!」
探られる羞恥にダフネは頬を紅潮させて叫んだ。
「いや? でもほら、濡れてきた……」
ジェラルドが囁く通り、ひだとひだの間をさすられる度にぬるりとした感触がうごめいた。
「あ、やぁっ」
「ダフネ、君のここ、すごくひくついてる。中に挿れていい?」
「っ……!」
ダフネは力の限り首を横に振り、握りしめたジェラルドの手首に爪を立てた。赤い筋が幾本もジェラルドの肌に刻まれるが、彼は気にもならないようで愛撫を続ける。
「や、あっ、んっ……!」
無理やりされているという現実そのものよりもダフネが恐怖したのは、自らの秘めた行為を暴かれているような背徳に対してだった。
「ダフネ」
熱く自分の名前を呼ぶ声。
最愛の兄ではなく、子どもの頃からずっと一緒に遊んでいた幼なじみのそれだ。体も細身のケネスとは明らかに違う、鍛えられたもの。
彼は激しくダフネの体をかき抱いて、首筋に唇を這わせる。
「ダフネ、そろそろいいよね」
「あ、あぁっ!」
ぐっ、と直接入り込んできた指の感覚にダフネは大きくのけぞった。
「あっ、ん、ぁっ!」
びくん、と全身に震えが走り、強引に内部の肉壁をかきまわされる感覚に嬌声がもれる。
(違うわ、こんなの――!!)
自分で慰めるのとはまるで異なる衝撃に、思わず懇願してしまう。
「やめて、お願いっ!」
肩口に顔を伏せているジェラルドの頭を腕でかき寄せるようにして、あられもない姿で叫んだ。
「あっ、やだっ、ジェラルドやめて。おかしくなりそう」
「大丈夫。俺もおかしくなってる」
ジェラルドはまた、微かに笑った。背中に触れる胸板がそれに合わせて振動する。彼はダフネのスカートをすっかり腰の辺りまでたくしあげてしまってから、こんなことを言い出した。
「だっておかしいだろう? 俺は君を慰めにきたはずなのに。こんなにひどいことをしてる」
「そうよ、ジェラルド。ひどいわ。こんなの、ひどいっ……、んぅ、んっ、ん!! ああっ!!」
シーツを握りしめ、のどを逸らすダフネは気づいていない。スカートをたくしあげられ、下半身を丸出しにした淫らな格好。下着は足首に引っかかっているだけでとっくの昔に用をなしていない。
ジェラルドはダフネの腰を抱くように前へ回した指先で、そこを攻めていた。既に指先は根元までダフネの中に埋まっている。ことさらにゆっくりと撫でまわす動きにダフネは腰をくねらせた。その仕草がどれだけ男にとって蠱惑的か、気づいていない。
「ぁ、あっ……!」
「ダフネ」
ジェラルドの吐息も熱を増している。
「ぁん!」
前の突起を摘ままれて、ダフネは悲鳴に近い声を上げた。
「や、んっ……!」
快感よりも羞恥がダフネを追い詰める。
「や……めて、ジェラルド。私、このままじゃ、あっ」
「ここ? ここがいいの?」
「あ! ああっ!!」
指の腹でぐい、と内壁を押され、ダフネは下半身からこみ上げる快感に嬌声を上げた。ぶるりと腰が震え、内奥から粘ついた液体がこぼれ落ちる。
「ぁ……!」
羞恥に身を捩り、ダフネは両目をきつく閉じた。息は乱れ、自覚のない涙がこぼれ落ちる。
「あ、はぁっ」
それは、あまりにも淫らな姿。
無理やりに乱され、秘所から愛液を垂れ流す体は彼女を組み敷く男から今度こそ本気で理性を奪い去った。それまではまだダフネの反応に合わせて、ゆっくりと愛撫をしていたジェラルドの手つきが明らかに変わる。
肩からベッドにくずれおち、しどけない姿で息を整えるダフネの腰を両手で乱暴につかみ寄せたのだ。
「ジェラルド……?」
肩越しにダフネは彼を振り返ろうとするが、途中で息を呑んだ。熱くて固いものが足の間に押し付けられている。濡れそぼり、散々指で慣らされてぱかりと口を開けた秘所に――ジェラルドの固くたぎったものが。
「っ――」


(このあとは製品版でお楽しみください)

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