書籍情報

麗しの歌姫は黒侯爵に愛を捧げる【書下ろし・イラスト10枚入り】

麗しの歌姫は黒侯爵に愛を捧げる【書下ろし・イラスト10枚入り】

著者:深雪まゆ

イラスト:深山キリ

発売年月日:2016年03月25日

定価:972円(本体900円+税)

美声の子爵令嬢アリアは川の畔(ほとり)にて一人、歌を奏でていた。するとそこにアドニスと名乗る青年が現れ彼女は驚く。しかし二人は共に似通った境遇を持ち合わせていたため、すぐに打ち解け、たびたび会うようになった。だがアリアは姪のシャロンから、アドニスが残忍かつ冷酷と噂される『黒侯爵』なのでは、という話を聞かされ……。

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登場人物

◆アリア・ペンデルトン

ウエーブがかった金髪で、ブルートパーズ色の瞳が特徴の子爵令嬢。歌を趣味に持ち明るく頑張り屋だけれども、若干天然のところが玉に傷。妹の死をきっかけに、独学で医学の勉強をしている。
◆アドニス

黒い髪とアメジスト色の瞳を持つ青年。嫉妬深く少し強引な面もあるが、それは子どもじみたワガママともとれる。

立ち読み

どうしてこんなことになっているのだろう、と寝台の上でボンヤリと考えていた。二人の見知らぬ男の手が肌の上を這(は)い回り、体は恐怖でブルブル震えている。少し前までは恐慌状態で、力の限り抵抗していた。
手首を押さえられ、ドレスは床へ落とされ、コルセットから両方の乳丘が露出していた。下半身はドロワーズだけで、しゆうち羞恥が全身を支配する。男の力は強く、つか掴んでいるきやしや華奢な手首は彼らにとって小動物を押さえているようなものだろう。
部屋の中には二人の男の他にもう一人男がいて、彼は金の彫刻が施された肘掛け付きの椅子に座していた。
男はウィングカラーとシルバーのウエストコートと同じ色のトラウザースを身に着けている。長い脚を組んでアームレストへ肘を置き、腕を立てたその手の平で気怠げに自分の頭を支えていた。助けを求めるように視線を送っても彼は微動だにせず、瞬(まばた)きさえもしないでこちらを凝視しているだけだ。
冷たく感情の見えない瞳。なのになぜか奥歯を噛みしめるように、咬筋が盛り上がって見える。それが静かな興奮からなのか、それとも別の感情であるかは分からない。
いつ終わるとも知れないこの蛮行に耐えながら、声を我慢しようと思うのにひわい卑猥に撫で回す手によっていんび淫靡な声を引き出された。嫌なのに、頭の片隅で抵抗を緩めている自分に気付いて奥歯を噛みしめる。
「あっ……、あぁっ……」
「いい声でな啼く。やはり誰でもよかったのか?」
背筋がヒヤリとするテノールに体が強ばった。このやわらかく甘い声を知っている。だから余計にこの現状も、彼の声音にも心が傷付く。
こんなのは違う、と言い返そうとしたが、二人の男のまさぐるような手が両脚を大きく広げてきて、ドロワーズの隙間を探り始めた。
「ひっ……、やっ、あ、あっ」
指先がいんしん陰唇を忙しなく撫で、秘裂の縁をくすぐるように行ったり来たりする。男達の手を振りほど解こうともが藻掻いたせいで、けが穢らわしい指が秘芽をかす掠めた。
「んんっ、あっ、あぅっ!」
自分で敏感な場所へ当ててしまい、しび痺れるような刺激が太腿の肉を揺らす。瞼(まぶた)の裏がじわりと熱くなり、男の視線がそれを見透かしているような気がして、さらにしゆうち羞恥は降り積もった。
男の手が乳丘を乱暴につか掴み、揉んでくる。その先端は尖りジンジンうず疼くようで、思わず自分で触れそうになってしまう。ダメだと思いながらも体は否応なく反応し、やり場のない感情は体を焼く勢いだった。いんび淫靡に乱れ、感じている声を聞かれ、男達の行為にどうしようもない悲しみの涙が浮かぶ。
「ほら、もっと脚を開いて」
押さえられながら、両脚をさらに広げられた。ドロワーズの裂け目から秘所がいんわい淫猥に開いていくのが分かる。男の指が秘芽を包む皮をグイッと捲(めく)り上げた。顔を見せた芽をぐりぐりと乱暴にこす擦られると、今までとは違う刺すような鋭い刺激が背筋を駆け抜けた。
「ああっ! いっ、んっ、ああああっ!」
暴れる腰を男が押さえる。それでも秘芽を擦る指先を緩めてもらえず、ビクビクと腰が過剰に反応した。
(どうしよう……私、濡れてる?)
そうと分かったのは、男の指が陰部をその濡れた蜜で掻き回し始めたからだ。ぐちゅぐちゅと淫(みだ)らな音が部屋の中に響き渡る。理解できない恥ずかしさと興奮がドッと襲い、さらに自らの愛蜜をあふれさせた。あまりに顕著な反応に、二人の男の息づかいが激しくなる。
「すごいな……。気持ちいいのか?」
興奮気味に唇を舐(な)め、見下ろしてくる男の目はふるんと揺れる乳丘を視姦してくる。いやというほどこす擦られた乳首は乳輪から赤く膨れて赤みを増し、その先端が硬く凝っていた。
下半身で秘所を掻き回していた指が今度は秘孔を探り始める。
(見も知らぬ男達に、暴かれるなんて……いや!)
恐怖で体を震わせながら、細い腕を伸ばして男を押しのけようと突っ張った。だがそんなわずかな抗いなどで男達の動きを止めることは出来ない。膝頭を閉じようとしても力強い手で押しとどめられた。太い指は意味ありげに秘裂をなぞり、そしてくちゅりと指が侵入してくる。
「ひぁっ! いっ……た、ぁっい」
鋭い痛みが走り体が強ばった。ありありとした異物感を体の中で感じ、同時に怖くなる。しかし自分があふれさせた蜜を纏った指は、滑らかに抽挿を始めた。
「ふっ……くぅ、んっ、抜いて……いや、ぁっ、抜いて……んんっ」
ゆっくりと出入り始めた指が慣れたように肉腔を撫で回す。不快感しかないはずなのに、なぜか違うなにかを運んでくる。こんなのはおかしい、そう思っても、内側をグッと押し上げられるとえも言われぬ快楽が押し寄せた。全身がしび痺れるようなその刺激に、蜜がトロトロとあふれていくのが分かる。
「僕の手でなくても、君は濡れて……な啼くのだろう?」
「そんな……やめさせて……ッ。私は、はっ……あぁっ!」
そう叫んでも、彼は男達にやめろとは言わなかった。やわらかな乳丘の緩い稜線を男の舌が這(は)い、嫌悪に顔を歪ませる。指は激しく抽挿を始め、いんび淫靡な音を響かせた。腰の奥に溜まるむず痒い部分がたまらなくて腰を浮かせる。
「ひっ! い、いやぁ……あっ!」
いやなはずなのに、思考が崩れ落ちてしまうような愉悦を連れてきた。体がどうにかなってしまったのではないかと思う。肉腔の襞が勝手に男の指を食い締め、さらにその摩擦を感じ取ろうとする。自ら体のコントロールを失い、淫(みだ)らに官能を貪る自分自身が急に怖くなった。
「んんっ! い、いた……っ、ぁっ」
胸の先をきつく引っ張られ背中が弓のようにのけぞる。瞳に溜まった涙が一筋、眦(まなじり)からあふれた。これはきっと悪い夢なのだ。そうでなければ彼がこんな乱暴を許すはずがない。
心の中で何度もそう呟いた。
男の顔が近づき首筋に生暖かい呼気が当たる。
「いっ……! や……やめて」
上も下もいじられ、わけが分からなくなってしまう。男の指戯で心とは裏腹に体が高められていき、それを見られていることでさらに感じている自分がいやになった。
もうこれ以上は無理だと思っていると、勢いよく指を抜かれ安堵の吐息を漏らす。これでようやく終わりなのかと頭を上げれば、隣に膝立ちになった男が目の前で性器を露出していた。そこには浅黒く太い雄が天を向いてそそり勃っていて、それは凶悪な武器のように見えて恐ろしくなる。
「いや……そんなの、いやよ……」
手首をつか掴まれ強引にその雄を握らされる。熱く息づくそれを手の平に擦りつけられ、脈打つ感触に背筋がゾッとした。張り出した傘の部分が指の関節に引っかかる。性器の先端からは透明な液体がツプリとあふれてきた。
「ああ……、気持ちいいよ」
腰を動かす男が吐息交じりに声を漏らす。もう一人の男が、猛った雄を擦りながら先端を太腿へ押しつけているのが見えた。徐々に足の付け根辺りまで辿ってくると、秘部の周囲で焦らすようにあちこちをこす擦り始める。
「お願い! いやぁ! ……こんなのっ、やめっ……あぁっ!」

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