書籍情報

白衣の貴公子に淫桜が華開く【書下ろしイラスト3枚入り】

白衣の貴公子に淫桜が華開く【書下ろしイラスト3枚入り】

著者:春原いずみ

イラスト:蔦森えん

発売年月日:2017年5月26日

定価:972円(900円+税)

『優しくして。優しく、もっと…とろけさせて』
徳倉美桜(とくらみお)は新社会人。仕事は楽しいが、独占欲の強い医大生の恋人とはすれ違っていた。そんな美桜には心ときめく男性がいる。勤務先のクリニックでカウンセラーを務める西條(さいじょう)隆之(たかゆき)だ。恋人から理不尽な暴力を受けた美桜は隆之のカウンセリングを受けるうち、大人の男性である彼に惹かれていく。恋人のストーキングから隆之が助けてくれて、二人は結ばれる。しかし彼には秘密が……!?

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登場人物

徳倉 美桜(とくら みお)
医療専門学校を出たばかりの新人クラーク。可愛くて明るいので男性には人気があり、常にボーイフレンドは切らさないが天真爛漫すぎて、なかなかきちんとした交際まで発展する相手はいない。
西條 隆之(さいじょう たかゆき)
高垣メンタルクリニック勤務の臨床心理士。端正な容姿と紳士的で人当たりの良さが人気のセラピストだが、どこか陰のあるミステリアスな雰囲気を持っている。

立ち読み

「きゃあ……っ!」
美桜が悲鳴を上げた。
「私、雷だめなんです……っ!」
まだ雷は近く、鋭い閃光が走り、空気をびりびりと震わせる雷鳴が響く。
「……っ!」
耳をふさいで、身体をすくませる美桜の肩に、ふっと西條が手を伸ばした。指先が触れ合った瞬間、部屋の中を閃光が照らし出す。美桜の手を取った西條が彼女の身体をそっと胸で受け止めた。美桜は彼の胸に顔を埋めて、きつく白いシャツを掴む。
「……大丈夫ですよ」
美桜を抱きしめ、髪をそっと撫でて、彼が言った。
「僕がいます……大丈夫ですよ」
雨が激しい。窓ガラスを流れる幾筋もの大きな雨粒。暗くなった部屋に、数秒の間隔を置いて、閃光が走る。美桜は泣き出しそうになりながら、彼の胸に深く顔を埋める。シャツ一枚だけを隔てた肌のぬくもりが、頬に伝わる。トクトクと確かな鼓動が聞こえる。すっぽりと抱きしめられて、細身に見える彼の身体の逞(たくま)しさを知る。
「……怖い……」
「何も怖いことなんて、ありません」
優しい彼の声にふと顔を上げると、びっくりするくらい近くに、彼の瞳が見えた。吸い込まれそうな黒い瞳。美桜は両手を伸ばして、彼の首筋にしがみつく。彼がぎゅっときつく抱きしめてくれた。
「雨が……ひどい……」
「あなたと初めて会った日も雨でしたね」
彼が微かに笑みを含んだ声で言った。
「……座り込んで泣いていたあなたは……とても可愛く見えた」
「え……」
「こんなことを言ってはいけないと思うけれど……とても可愛かったんです。思わず声をかけずにはいられないくらいに」
美桜の柔らかい身体を抱きしめて、彼が囁いた。
「手を伸ばしてあげたいと思うくらい、あなたは可愛かった。微笑ませてあげたいと……思いました」
それはとても優しい告白の言葉だった。
「高垣から、新採用の書類は見せられていましたから、あなたを見て、すぐにうちに面接に来るのだとわかりました」
「じゃあ……もしかして、私の面接が延期になったのって……」
美桜は彼の肩に頬を埋める。
「ええ。僕が電話をしました。あなたと……」
そっと耳たぶに触れる唇。
「もう一度……会いたかった……」
稲妻がひらめいて、お互いの表情がわかった。胸が詰まって痛くなる……息もできない……感情があふれ出す。ふっと唇が触れ合った。優しい触れるだけのキス。彼が髪を撫でてくれる。頬を撫でてくれる。滑らかな指先が気持ちよかった。
「初めて会った時から……」
彼が微笑んでいた。とても愛しいものを見る目で。愛しくて仕方がないものを見る目で。
「ずっと……あなたを思ってきました……」
「え……」
優しすぎるキスが再び唇に与えられる。
「ずっと……今まで」
お互いの鼓動を肌で感じる。唇がお互いを求める。少しも強引ではないのに、深く甘いキス。美桜は自分から唇を開いて、そっと滑り込んできた彼の舌を受け止めた。甘く舌を絡めて、唇を交わす。
「ん……っ」
唇を合わせたまま、軽々と抱き上げられた。両手でしがみついた彼の肩はしっかりとして逞しい。すらりとしているのに、きれいに筋肉がついているのがシャツ越しにわかる。そっとベッドに座らせられ、抱きしめられた。背中に回った彼の手が、美桜のワンピースのファスナーをすっと下ろしていく。すべすべとしたまろやかな肩が露わになり、そこに彼がキスをした。美桜は自分からワンピースの袖を抜き、彼を両手で抱きしめる。ストンとシルクの入った柔らかいワンピースはベッドの下にうずくまった。
「……きれいな……肌だ」
彼の指が少し硬い下着のホックを外した。するりと滑りのよい下着がウエストのあたりに落ちる。彼の優しい指と唇が、美桜を生まれたままの姿に変えていく。シーツの冷たさを感じる間もなく、彼の素肌にくるみこまれた。微かに香る爽やかな香り。彼に抱かれているのだと思った。誰でもない、今一番愛しい彼に。
「……柔らかいね……」
彼の唇が美桜の素肌に触れた。素肌が触れ合って、ふんわりとしたぬくもりが伝わってくる。
「……あ……っ」
ぴんと固く張りつめた乳房が彼の胸に触れる。ピンク色の乳首が彼の胸にこすれて、思わず声がもれた。彼が美桜の胸に顔を埋める。優しい手のひらでふっくらとした乳房を包み、その柔らかさを確かめるように、ゆっくりと力を込めてくる。
「あ……ああ……ん……っ」
いつもは痛いばかりだった乳房への愛撫が、今日は思わず声を上げてしまうくらいに感じてしまう。恥ずかしいほど乳首が硬くなり、胸がどきどきと高鳴る。
「ん……んん……」
「声を抑えないで」
耳元に囁きの愛撫。
「美桜の声を聞きたい。少しも……恥ずかしくなんかない」
彼の声は魔法のようだ。彼の声を聞くと、心から溶けていく。肌が柔らかくなって、彼のあたたかな手のひらに馴染んでいく。
「あ……あん……っ!」
彼の手のひらに乳首が触れるごとに、声が出てしまう。彼の吐息に、声に、身体全体が感じている。美桜の長い髪を撫でながら、彼が首筋にいくつもキスをする。背中から細く締まったウエスト、丸いお尻へと彼の手のひらが優しく撫でてくれる。自分の素肌が熱くなっていくのがわかった。今まで、智人と何度セックスをしても、決して熱くはならなかった……痛みと恐怖に冷たくなるばかりだった肌がふわっと血の色を昇らせるほど、熱くなっている。
「美桜……可愛いよ……」
甘い彼の声。彼の声はまるで媚薬だ。声を言葉を変幻自在に操るカウンセラーの声は、こんな時にも甘く、美桜を翻弄する。
「……何か……変……」
美桜は少し混乱していた。いつもと身体が違いすぎる。こんなに熱くなることなんてないのに……こんなに……熱く。
「少しも……変じゃないよ……」
「あ……っ!」
彼の繊細な指が美桜の柔らかい内股の肌に触れている。肌の熱さをもてあまして、美桜は彼の指に従って、大切な花園をそっと開く。
「あ……だめ……っ」
恥ずかしい。まだ、そこに触れられてもいないのに……こんなに蜜があふれている。いつも強引に開かれるそこは、すでにとろとろと蜜をあふれさせていた。花片が震えている。彼がそっと指を埋めてきた。蜜で潤った花片を触れるか触れないの感触で優しく撫でる。
「あ……ああん……っ!」
たったそれだけなのに、声を上げてしまう。身体の震えが止まらない。肌がわななき、お腹の奥がずうんと痺れる。震える裸の美桜をブランケットと自分の素肌でくるんで、彼が微笑んだ。
「美桜……」
名前を呼ばれただけで、ひくひくと震えてしまう。
〝私……おかしい……〟
まだ抱き合っただけなのに、今まで感じたことがないくらいの快感に支配されている。無理矢理に濡らされ、強引に開かれて、蹂躙(じゅうりん)されるだけだった花片が、自ら蜜をあふれさせ、今もそっと含まされている彼の指に絡みつくように震えている。
「……先生……」
自分の声に喘ぎが混じっているのが恥ずかしい。全身で彼を感じている。もう、叫びだしてしまいそうなくらいに感じている。
「あ……っ」
花片が開かれた。美桜の身体はひどく素直だった。彼に愛される形を自然にとって、震えながら、彼を待つ。
「ああん……っ!」
彼が入ってくる。熱さに貫かれて、高い声を上げてしまう。
「ああ……ああん……っ!」
「美桜……っ」
「あ……あ……ああ……っ!」
叫び声を上げて、彼を受け入れる。感じているのは痛みではなかった。彼を受け止めて、感じるのは危ういほどの快感だった。
「ああん……いい……っ!」
はしたないと思うひまもなく、叫び声を上げていた。
〝こんなの……初めて……〟
セックスなんて、気持ちのいいものだと思ったことは一度もなかった。求めてくるから応じる……恋人なら応じなければならない……そんな風に思って、嫌だとも言えずに応じてきたもの。早く終わってほしい……それだけを願って、吐き気をこらえていたもの。しかし、今は違っていた。身体の奥からひたひたと快感があふれ出してくる。気を失いそうなくらいの深い快感が。
「美桜……美桜……」
「あん……あ……ああ……ん……っ」
甘い声を上げて、彼に応える。優しく頬や肩や胸に口づけながら、美桜の中に深々と身を沈める彼を抱きしめて、美桜は甘ったるい声を上げる。彼のしっかりとした手が美桜の白いお尻を抱え上げる。
「ああ……ん……い……いい……っ!」
ぐっと深く貫かれて、声が高くうわずる。こんなに声を上げてしまうのは初めてだ。声が抑えられない。両手で口を覆っても、身体の奥から叫び声が押し出されてくる。
「気持ち……いい……いいの……ああん……いい……っ」
「美桜……可愛い……美桜……っ」
「いっちゃ……う……っ」
自分がひどく淫らになった気がした。彼に全身で絡みつき、腰を蠢かし、声を上げる。
「もう……いっちゃ……う……ああ……いく……ぅ……」
「いい子だ……美桜……可愛いよ……僕の……美桜……っ」


(このあとは製品版でお楽しみください)

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