書籍情報

枢機卿の蜜愛花嫁【書下し・イラスト5枚入り】

枢機卿の蜜愛花嫁【書下し・イラスト5枚入り】

著者:燈花

イラスト:かんべあきら

発売年月日:2018年07月27日

定価:972円(900円+税)

「これは、ほんの序の口だ。これから何度もおまえを抱いて、本物の快楽を教えてやる」
アンドルシュ皇国の第一神官・アデーラは、隣国バルトシェク王国の枢機卿・レイスに拉致され、純潔を奪われる。密かに想い続けていたレイスとの情事に溺れていくアデーラ。だが、両国間の無為な戦争を避けるために皇国に戻った彼女は、『穢れた聖女』という不名誉な烙印を背負って辛い日々を過ごすことになる。自分を不遇に追いやったレイスを憎みはじめていたアデーラは、彼の求婚を受け入れることができずに苦しむのだが……。

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登場人物

◆アデーラ・アンドルシュヴァ

アンドルシュ皇国の第一皇女であり、アンドルシュ正教の第一神官。金髪に緑色の瞳をしていて、美しく、気高く、聡明な人物。周囲への思いやり・やさしさも併せ持っている。
◆レイス・ブルージェク

バルトシェク王国の第三王子にしてカソリック枢機卿。長身の怜悧な美形であり、黒髪に澄んだシルバーグレイの眼をしている。聖職者にしては荒々しい性格をしているが、もともとは正義漢でやさしいロマンティスト。

立ち読み


市井(しせい)の人間ならいたたまれなくなるはずの、聖女の突き刺すような厳しいまなざしを平然と受け止めたレイスは、腰のベルトに(くく)り付けている革袋から小さな巾着(きんちゃく)を取り出した。


苔むした樹木や芳ばしい木の実、濃厚な花の匂い――それらが混ざりあった、不思議な昂揚感(こうようかん)をもたらす香りが船室に拡がる。アデーラには、なじみ深いものだ。


「これは、ロアナ島の神殿で()かれている(しん)(こう)とおなじものだ。神官たちは霊力を高めるために、葡萄(ぶどう)酒や料理に混ぜて食することもあるそうだな。東洋で薬草学を学んだ医師に成分を調べさせたんだが……驚いたよ。使われている原材料すべてに、強い催淫効果がある。つまり――この神香の正体は、かなり強力な媚薬と断言していい」


「なんですって――?」


「眼を覚ませ、アデーラ。おまえたち神官は長いあいだ、毎日のように媚薬を身体に取り入れてきたんだ。ただの性的な興奮状態を、特殊な能力だと――神託を受けるための霊力だと、勘ちがいしているだけだ」


「……性的な、興奮――? 勘ちがい――?」


アデーラは混乱していた。


レイスの言っていることを無条件に信じるつもりはない。けれど、神殿で日常的に用いられている神香が媚薬とおなじものだと聞くと、思いあたる節も多くあった。


はじめて香を()いだとき、まるで身体の奥がじりじりと焼かれるような、説明しがたい興奮に襲われたことを思い出す。


九歳だったアデーラには、その状態がどういう性質のものか理解できなかった。それゆえ、『神託を受けるための変性』だという教育係の言葉を、あっさりと信じてしまったのだ。


(そう言われてみれば……たしかに、あの状態は……)


アデーラは十九歳になった。


一般女性にくらべると性的な知識や体験はとぼしいかもしれないが、肉体はもうすっかり大人の女性になっている。何とはなく、本能的に感じるものがあった。


こうしてレイスを眼の前にしているいまも、ほんのわずかな香の匂いで下腹のあたりが妖しく疼きはじめている。


アデーラは落ちついて、その淫靡な疼きの正体を追った。


そうすると、神香を嗅いだり、香辛料として体内に()り入れたときの心地いい酩酊(めいてい)は、たしかに特殊な興奮状態だったのだと納得できる。


けれど第一神官という聖職者の最高位にあるアデーラは、立場上、その事実を認めるわけにはいかなかった。


「……あなたが何を言いたいのか、よくわからないわ。そこをおどきになって、レイス――」


レイスは、威厳を保って告げたアデーラの襟もとを両手でつかむと、強い力で左右に引いた。


純白の神官服は一気に裂かれ、豊満な白い乳房が弾みながら(まろ)び出る。


突然のことに、アデーラは声も出せなかった。大きな手に胸を鷲づかみにされ、その痛みと恐怖で、ようやく何をされているのかを自覚する。


「なっ、なんてことを――ひぃっ!」


レイスの指先が、ぷっくりと膨らんだアデーラの胸の突起をつまむ。


神香の匂いのせいなのか、あるいは――もの心ついた頃から密かに想い続けてきた、レイスの指で触れられたからなのか――そこはすでに、花の蕾のように赤く色づいて立ちあがっていた。


「こんなに、ここを尖らせて……なんて淫らな神官さまだ」


「ああっ――やめて!」


いきなり胸に吸いついてきたレイスの頭を押しやり、引き剥がそうとする。が、アデーラの体重の倍以上はある男の力には抗えなかった。


乳首をなぶる舌先のくすぐったさは、すぐに甘く痺れるような快楽に変わっていく。


「……やっ……い、いや――」


神官の身で異性の前に肌をさらすなど、許されないことだった。


『神に似せて創られた女性の肉体は、崇高で美しい。だが美しいがゆえに魔を宿し、男を淫欲の地獄に()とす。必要以上に人の眼を惹かないよう注意し、つつしみ深くしていなさい』――幼いときから、アデーラがくり返し聞かされてきた言葉だ。


それなのにレイスに触れられた場所から生まれる、ぞわぞわとした不穏な感覚をふり払うことができない。ふり払うどころか、引きずり込まれていく。


「あっ……あ、あん……」


乳首を強く吸いあげられ、舌で転がされると、耳をふさぎたくなるような媚びた声が漏れた。


唇の愛撫はアデーラの胸からみぞおちへと移動し、なめらかな起伏を描く腹部をたどる。


「そんなに、気持ちいいのか――?」


ささやいたレイスが、白いレースの裾をまくった。古くからのきまりに(のっと)り、神官服の下には何も着けていない。


「やめて! いやぁ!」


無理やりに膝を折り曲げられ、太腿をかかえられた。そうすると、誰の眼にも触れたことのない秘められた谷間のすべてが、レイスの眼にさらされる。


「……きれいだ。ここも、おまえとおなじなのだな、アデーラ……気高く、美しい」


じっとりとしたレイスの視線が、恥ずかしい場所にそそがれている。アデーラは死んでしまいたいほどの羞恥を感じて、両手で顔を覆った。


「ああっ! 見ないで!」


ぴちゃりと湿った音がして、生あたたかい感触が陰部を這った。レイスの顔が股間に埋まり、艶やかな黒髪が内腿に触れている。


(まさか……まさか、舐められているの……?)


大きく開かれた淫らな秘裂に、レイスの唇が押しつけられていた。狭間(はざま)を舌先で弾かれ、ねぶられるたびに、未知の快楽が押し寄せてくる。


信じられない場所を舐められている――その衝撃的な事実を受け入れることができないアデーラは、われを忘れて身体を激しくよじった。脚をばたつかせようとするが、レイスの舌は、アデーラの知らない禁断の部位を執拗に刺激する。


あたたかく湿った軟体動物が秘所を動きまわるたび、耐えがたい疼きと切なさに襲われた。抵抗する意思も、身体の力も抜けていく。


「ひっ! いっ、いやっ! お願い! お願いだから、やめてっ……! あっ、んんっ!」


恐怖も、羞恥すらも打ち消してしまう気持ちよさに、アデーラは涙を流しながらのたうつ。


唇で捕らえた淫芽を、レイスがきつく吸いあげる淫らな音がした。そのとたん、秘所から生まれた強烈な悦びが腹部を駆けあがり、頭頂をつらぬいた。


「――ああっ! いやぁっ!」


アデーラの背中はそり返り、本人の意思とは関係なく四肢が不自然に突っぱり、軽い痙攣をくり返す。閉じた目蓋(まぶた)の裏で極彩色の光が踊った。


「なんだ、もう達したのか……?」


レイスの口もとには妖艶な笑みが浮かんでいるが、シルバーグレイの瞳を覆うほの暗い影を隠すことはできない。


はじめて経験した絶頂に息を弾ませるアデーラは、離れていた十年間に蓄積されたのであろう彼の深い闇をかいま見ていた。


「――アデーラ」


そっと頬に触れてきたレイスから、アデーラは反射的に顔を()らして逃れようとした。さらなる罪を重ねていきそうな予感に、眼をあわせるのが恐ろしかった。


「これは、ほんの序の口だ。これから何度もおまえを抱いて、本物の快楽を教えてやる」


レイスの低い声は濡れているようで、背筋がぞくりとした。これ以上は危険だと、アデーラの本能が警鐘(けいしょう)を鳴らす。


この先を知ってしまえば、もう二度ともとにはもどれない。


神官の地位ははく奪され、しあわせな結婚も、愛する人の子どもを産むこともできなくなる。『悪魔の誘惑に負けた(けが)れた聖女』という忌まわしい烙印(らくいん)を背負い、一生独身のまま、世間をはばかって生きていくしかない。


国の(まつりごと)をつかさどる高貴な地位からの、文字どおりの墜落だった。


「……い、いやっ……!」


アデーラの眼尻から、大粒の涙がこぼれる。


神に仕える身だという自覚はありながらも、レイスへの秘めた想いを断つことができなかった。けれど、こんなかたちでの成就を望んでいたわけではない。


アデーラもレイスもおたがいに、神の定めた運命の相手ではなかった。二人には、天界からのお告げが降りてこないからだ。


いくら想いあっていたとしても、アンドルシュ正教の神官は、『魂の片割れ』以外の相手と添い遂げることは許されない。


(それなのに……なぜレイスは、こんな非常識で強引なやり方でわたしを穢すの――?)


彼のこの仕打ちは、いまだめぐり逢えない『魂の片割れ』に対する冒涜(ぼうとく)であると同時に、アデーラの人生を踏みにじる行為以外の何ものでもなかった。


レイスはアデーラの両脇に手をすべらせると、すくうように両の乳房を持ちあげた。たわわに盛りあがった胸の先端どうしが、触れあわんばかりに近づく。


レイスの肉厚な舌が、二つの尖りを一度に舐めあげた。


「んっ、ああっ――」


濃い薔薇色に染まった丸い突起は、またたく間に硬く膨らんでいく。乳房を揉まれながら舌先で弾かれるたび、甘い痺れがアデーラの全身を駆け抜けた。


服の着脱をするときに、自然とこすれる場所ではあった。くすぐったさを感じることはあっても、こんな淫靡な気持ちよさを感じたことはなかったのに――。


次は左右交互に、胸の尖りを口に含まれた。吸いあげる淫らな水音とアデーラの喘ぎが、船腹にぶつかる波の音にまぎれる。


「淫らで罪深い女だな、おまえは――」


乳首を舌で(なぶ)りながら、レイスが冷ややかに言った。


「もう、びしょびしょに濡れている……こんなことをされるのは、はじめてなのだろう……?」


両腿の谷間の奥に、レイスの指が触れた。長い指が肉の花びらを掻きわけて、蜜壺の入り口を探っている。くちゅっ、と小さな音が聞こえたのは気のせいだと、アデーラは思いたかった。


谷間に息づく淫芽を指先でつまみ、こすり立てられる。


同時に左右の乳首を交互に咥えられ、強弱をつけて吸われ、舐めあげられた。


「ひ……っ」


レイスの指が、入り込んでくる。


そこを押し開かれる痛みは、アデーラが思っていたよりも少なかったが、たったの指一本だ。男性のものは、この何倍も太いにちがいない。想像するだけで怖くなる。


無遠慮な指はしかし、アデーラを気づかうようにゆっくりと動いた。


肉の壁に沿って掻きまわし、かと思うと前後に抜き差しする。いつの間にか、指は二本に増えていた。異物感と、わずかに痛みが増していく。


「うっ、うう……あ……っ」


レイスが、乳首のかたちをなぞるように舌を這わせた。吸われると同時に、指を入れられた場所がきゅうっと締まるのがわかる。


「締めつけてくるな……感じてるのか?」


「……あ、あっ……んっ……んんっ……」


また胸の突起を吸われた。蜜壺を掻きまわされながら、さらに親指で淫芽を弄られた。


アデーラは気が遠くなるような感覚に襲われ、背中を弓なりに反らせる。ずくずくとした激しい疼きが、全身に拡がっていく。



レイスはふたたび、右の乳輪まですっぽりと咥えて何度も吸いあげた。


「――ひぃっ……あっ、ああ……! いっ、いやぁ!」


空いている右手と膝を使い、レイスはアデーラの脚をさらに大きく開かせた。愛されて蕩けた谷間に、熱く硬い何かが押しつけられ、頭の芯をつらぬかれるような衝撃が走った。


「いっ……あっ、あ、ああっ!」


何が起こったのか、とっさにはわからなかった。蜜口が破られ、押し拡げられる感触で、レイスの肉体の一部が突き入れられたのだと気づいた。


「いやぁ! お願い! やめて、レイス!」


アデーラは激しく抗った。いくら腰を跳ねあげようとしても、レイスの大きな身体に押さえつけられ、身動きが取れなかった。


挿入されたレイスの先端が、ゆっくりと媚肉を開いていく。


焼けただれた鉄の杭に犯されているようだった。こぼれた蜜液と肉がこすれあう、淫らな音が聞こえる。


アデーラの意思に反して、開かれたやわらかな媚肉は、レイスを求めて絡みついていった。


奥を突かれ、襞をこすられ、繋がった部分を揺らされるうちに、痛みのなかから、じれったいような切ないような、淫靡な感覚が湧きあがってくる。


恐ろしくなったアデーラは、衝動的にレイスの背中にしがみついた。


地獄に堕ちてしまう。


神官の職を追われ、輝かしい未来も、努力を積み重ねてきた過去も、何もかもが失われてしまう。あとに残るのは、色褪せてぼろぼろになった抜け殻だけ――。


哀しみに押しつぶされながら、アデーラは悲痛な声をあげていた。


 


(この続きは製品版でお楽しみください)


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