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仮面舞踏会の夜に~家庭教師は侯爵のキスに揺れる~【書下ろし・イラスト10枚入り】

仮面舞踏会の夜に~家庭教師は侯爵のキスに揺れる~【書下ろし・イラスト10枚入り】

著者:有允ひろみ

イラスト:ODEKO

発売年月日:2016年02月16日

定価:972円(本体900円+税)

子爵家の娘、ソフィア・コーンフィールドは舞踏会で琥珀色の瞳が美しい美男貴族、ジョシュア・スペンサーに出逢う。惹かれ合った二人はその日のうちに愛を交わし、結婚を誓う。しかし、その後いくら待っても彼からの連絡はなかった。数年後、仮面舞踏で偶然ジョシュアと再会する。互いの素性を隠したまま、二人は交わり……!

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登場人物

◆ジョシュア・スペンサー

琥珀色の瞳が美しい美男貴族。噂では、放蕩者として名高いが、ソフィアに向ける眼差しはとても真摯。
◆ソフィア・コーンフィールド

子爵家に生まれるが、父母が相次いで他界し、弟妹の生活のために家庭教師をしている。つらい事があっても健気に頑張っている。

立ち読み

「ぁっ……」
身体をきつく締め付けていたコルセットの紐(ひも)がほどかれ、豊満な胸が蝋燭(ろうそく)の光の中に白く浮かぶ。
「あぁ、なんて美しい光景だろう」
感嘆(かんたん)の吐息を漏らし、男の唇が柔らかな胸の先をちゅっと含んだ。
「ぁあんッ……! ぁ、あぁ……っ」
淫らで密やかな仮面舞踏会の夜に、ソフィアは琥珀(こはく)色の瞳を持つ男に囚われてしまった。
身体を包んでいた薔薇色のドレスは、部屋の中央にあるテーブルの上に。コルセットは肘かけ椅子の背もたれにかけられ、穿(は)いていたドロワースと靴下はヘッドボードの縁を飾っている。
唯一残されているのは、目元を覆(おお)うエレガントな仮面だけ。
薔薇(ばら)の花をモチーフにして作り上げられたそれは、あつらえたようにソフィアの顔にフィットしている。
そして、目の前にいる逞(たくま)しい身体つきをした男の顔にも、黒紫羽をあしらった美しい仮面がつけられている。
お互い素性を明かさないままキスをし、清潔なシーツの上でこの上なく淫らな行為に及んでいる今この時、ソフィアは男の名を心の中で叫んでいた。
〝ジョシュア! あぁ、ジョシュア!〟
仮面をつけていても、彼だとわかった。あれほど愛した男の声や瞳の色は、彼女の記憶の底にずっと残っていたのだ。
「今宵(こよい)、あなたのような淑女と交われる事を神に感謝しなければなりませんね」
男の舌が、固くなった胸の尖(とが)りをくるくると舐(な)めまわし始める。
彼の方は、自分が誰を抱いているのかまったく気づいていないようだ。
「ひ……ぁっ……! あンッ、あンんッ! は……ッ、ぁあ……」
精一杯我慢しているのに、唇からは悦楽の声がとめどなく零(こぼ)れ落ちる。かつて彼がくれた官能的な愉悦を、再び味わう事が出来るなんて。
一度は忘れようと努めて、結局はそうする事を諦めざるを得なくなるほど甘く淫靡(いんび)な愛撫を。
「ひ……ぁ……、ん、んッ……」
声を出さずにいようと思っているのに、どうしても抑える事が出来ない。
どうしてこんなにも気持ちいいの? 身体が融(と)けてしまいそう。
身体ばかりか、石のように固くなっていたはずの恋をする心までも。 
「胸への愛撫がお気に召しましたか?」
乳首を食んだままの唇が囁くけど、そんないやらしい質問に答えられるはずもなかった。
だけど、小刻みに揺れる睫毛(まつげ)が答えはイエスである事を示している。
「さっきからつま先が焦れていますね? そんなにきつくシーツを掴んで……いいでしょう、もっと違うところも気持ちよくしてさしあげますよ」 
わざと音を立てて胸の先をしゃぶった後、男の唇がソフィアの耳朶(じだ)に移った。
長くしなやかな指が無防備な脚の間をまさぐり、熱い蜜が溢れ出す蜜孔にぬぷりと沈んでいく。
「ぁ、ああっ……、ゃ……い……やぁ……!」
「何がいやなんです、レディ? こうされる事がですか?」
ソフィアの中を捏(こ)ねる彼の指が、熱い蜜を絡めながら襞(ひだ)の奥に潜む淫情のありかを探り始めた。
少しずつ場所をずらしながら丁寧に襞をめくり、そこを捏(こ)ね回してはソフィアの唇に軽くキスを落としてくる。
「ひ……ンッ……! あ、あ……あぁっ! そこは……、あ! あ!」
膣(ちつ)壁のある一点をコリリと引っ掻かれて、薄っすらと色づいていた彼女の肌が、一気に赤味を増す。
「ここ、ですね? 可愛い人」
男の指が、執拗(しつよう)にそこを攻め立ててくる。角度を変え、強弱を変えながら何度も。
「い……ゃぁ! あ、あンッ、駄目ッ……、ああンッ!」
目の前に薔薇色の火花が散り、身体の最奥で眠っていた欲望の種が一気に芽吹いた。
もう一生熱を感じる事はないと思っていた部分が、こんなにもたやすく炎を宿すなんて。
「あぁ、とてもいい……僕の指を素敵に締め付けていますよ。さぁ、そろそろあなたがお望みのものを入れてさしあげましょうか」
ソフィアのつま先を掌(てのひら)に握ったかと思うと、男は彼女の両脚を自身の肩の上に高々と掲げた。
がっしりと逞しい脚が彼女の双臀を持ち上げ、蜜孔のほとりに熱く猛った男根をあてがってくる。
「ひ……ッ……」
とたんに、身体中から力が抜けてしまった。濡れた淫唇が男のそれにぴったりと添っているのがわかる。物欲しそうに蠢(うごめ)き、早くそれを咥(くわ)えさせて欲しいと言わんばかりにひくひくと震えている。
「もうこれ以上待たせては可哀想ですね」
喘(あえ)ぐ唇をキスで塞がれ、一気に奥深く熱い塊を身体の中に沈められた。
「んっ! んぁあぁッ! あ、あぁッ……!」
身体がびくりと仰け反り、過去に封印したはずの快楽が嵐のように彼女に襲いかかる。
ゆっくりと腰を引かれて、また深々と突かれる。膣壁を思う様擦り上げられ、ソフィアは絶叫に近い叫び声を上げた。
「あ、あ……! あぁ……! も……っ……」
「今、なんておっしゃいました? ……もっと、かな?」
ぐっと奥まで腰を入れられ、思わず男の肩の上で両の指先を絡めてしまった。
「……っ、あぁっ! ぁ、ん……ぁっ、ぁあ、あッ!」
頭の中では拒んでいる。だけど、身体はもうとっくに〝彼〟を受け入れてしまって、はしたないほどの蜜を溢れさせている。
「素敵に啼(な)くお方だ……。僕との交わりがお気に召したみたいですね?」
じゅぷじゅぷという淫らな音。揺れる蝋燭(ろうそく)の炎が、二人の交わりを更に淫靡なものに仕立て上げている。
「ああ、すごくいい……。あなたの熱いヴァギナが、僕のペニスを食むように愛撫してくれていますよ」
「……ゃっ……」
卑猥(ひわい)な言葉を耳元で囁かれて、身体の奥が一層激しく痙攣(けいれん)するのがわかった。恥丘の上にあった彼の指が、花房の中にある秘芽をくりくりといたぶりだす。
「あ、あっ……! ぁぁ、あっ! ん……ん、っ……」
叫ぶ唇をまたキスで塞がれ、快楽に酔う身体がビクビクと小刻みに震え始めた。
「素敵だ……このままあなたの中で融けてしまいたいくらいに」
男はなおも激しく腰を揺らめかせて、きつく押し込んだ昂(たか)ぶりの先で彼女の最奥を掻き回してくる。
ソフィアの瞳が、薄闇の中で男の琥珀色の瞳とぶつかる。
「美しい、まるで薔薇の化身のように綺麗だ」
男の指が、ソフィアの右太腿の内側にある赤い痣の上で止まったような気がした。
その薔薇の形をした痣(あざ)を、ジョシュアは何度愛でてくれただろう。
だけど、そんな淡い感触は胸の先を甘くねじられた事ですぐにかき消されてしまった。
「願わくは、明るい陽の光の下であなたを貪(むさぼ)りたい。仮面を外して、あなたが僕に抱かれて乱れ悦ぶのをじっくりと見つめながら……」
荒ぶる波のように腰を揺らめかせ、男はなおもソフィアの中にある淫襞をきつく奏でる。
「もっと僕を感じて……。あなたの身体に僕を刻んで。今この時だけでも──」
波打つ肌が、しっとりと濡れて炎の明るさを反射させる。ブロンズ色に融けあった二人の身体は、いつ果てるともなくお互いの熱を求め合い、交じり合った。

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